いとう安房守

50台サラリーマン。 好物は、史跡、城、歴史談義、ラーメン、ウイスキー。 歴史に関わる…

いとう安房守

50台サラリーマン。 好物は、史跡、城、歴史談義、ラーメン、ウイスキー。 歴史に関わる妄想を勝手に書いてます。

最近の記事

I.W.ハーパー12年を見ると思い出す事

最近、アメリカンウイスキー、バーボンは飲んでいない。 スコッチシングルモルト、とりわけアイラモルトの沼にはまってしまったからである。 以前はI.W.ハーパーゴールドメダルのソーダ割を毎晩愛飲していたが、ほとんど飲むことは無くなった。 だが、I.W.ハーパー12年だけは常備して、今でも大事にちびちびと飲んでいる。 何と言っても四角いお洒落なデキャンタボトルが特徴的で雰囲気があるのが気に入っているからだ。 このボトルの存在は、かなり前から、私が中学生くらいのころから知っている

    • サントリーローヤルを見ると思い出す事

      私が小学生のころ、今から40年以上も前の話である。 私の親父はいわゆる呑兵衛でウイスキーを毎日常飲していた。 好みのウイスキーは、サントリーホワイト。 価格が安く気軽に飲め、自作のアジのなめろうやイワシの煮付け、鯨のタレなど地元の房総の魚介をあてに飲んだいたので、食中酒としてホワイトのサッパリとした比較的軽めのテーストを好んでいたのだろうと思う。 ホワイトが切れた時は、よく、近くの酒屋に買いに行かされたものだった。 私が社会人になり帰省した時、ホワイトより高級なローヤルを

      • 大河雑感 第32回「小牧長久手の激闘」

        久しぶりに大河ドラマを見たので雑感。 ドラマ内での松潤家康の台詞 「弱く臆病であったこのわしが何故ここまでやってこられたのか?今川義元に学び織田信長に鍛えられ武田信玄から兵法を学び取ったからじゃ。何より良き家臣に恵まれたに他ならない。礼を申す。」 この台詞、今回のドラマの大きなテーマの一つであろうと思う。 家康は、忠勇、自己犠牲の家臣、周りの者に支えられ、護られ、成長してきた。 三方原の夏目、本多忠真、三河一向一揆での長吉、さらには穴山も伊賀越えで家康の身代わりで死んだと

        • 大河ドラマ「どうする家康」第24回雑感 ~慈愛による東国連合とは?~

          慈愛による東国連合。 唐突と出てきた壮大な夢、この世から戦争を無くす瀬名のお花畑全開の策である。 歴史フィクションであるドラマの世界なのでどう描くのかは自由であると始めに断っておく。 お花畑全開と評したが、考え方自体は実に素晴らしいとは思う。 しかし、違和感というか、唐突感というか、考えが浅すぎというか、残念な感情しか起きず、瀬名への共感どころが何の感情も起きなかった。 こういう残念な感情を抱かせてしまったという意味においては、脚本が稚拙過ぎたと個人的には思う。 も

        I.W.ハーパー12年を見ると思い出す事

          大河ドラマ「どうする家康」第22回雑感 ~勝頼、決戦への決断の理由~

          設楽原に激しく降っていた雨も上がり、空に虹が現れた。 虹を指さし、武田四郎勝頼は「吉兆なり!」と叫び兵を鼓舞し、織田、徳川連合軍との決戦をいよいよとした。 しかし、この虹は決して吉兆などではない。 雨が止むということは、武田軍にとっては圧倒的不利である。 なぜなら、織田、徳川連合軍の大量配備された鉄砲の使用が可能になったということだからである。 勝頼はそのことに気付いていない。 おそらくこの時点では、勝頼には鉄砲の凄まじい威力に気付いていなかったのだろうし、また、気付い

          大河ドラマ「どうする家康」第22回雑感 ~勝頼、決戦への決断の理由~

          大河ドラマ「どうする家康」第21回雑感 ~絶望の籠城戦の中の希望~

          籠城戦を続ける長篠城。 ここが武田方に落ちれば、岡崎、浜松を分断する上でも、また織田領の東美濃への攻略拠点としての楔ともなり、織田、徳川の分断をいよいよ招きかねない。 これは徳川家の存亡に関わる事態となろう。 徳川家康にとっては何がなんでも長篠城を死守しなければならない。 僅かな手勢で、大軍の武田軍相手に籠城戦を続け何とか持ちこたえているのは奥平勢である。 それにしても、籠城戦というのは非情というか実に厳しい戦いである。 特に守城側にとっては、まず大軍を相手にしないと

          大河ドラマ「どうする家康」第21回雑感 ~絶望の籠城戦の中の希望~

          大河ドラマ「どうする家康」第20回雑感 ~寝返りとは自分をいかに高く売るか?ということ~

          元亀以来の武田の遠江三河侵攻により、徳川は領国の三分の一以上を失ったという。 徳川にとっては非常に危機的な状況であり、こうなるとお決まりの内部分裂の動きが出てくる。 こんな危機的状況であっても、前回ストーリー同様、「どうする家康」と言いながら、松本家康は全く何もしないという、家康の活躍を期待する人にとっては安定のクソつまらないストーリーであった。 まあ、ドラマへの文句はさておき、信玄死後も戦いで勢いに乗る武田は、動揺する徳川家中、配下国衆、家臣に調略をかける。 武田に

          大河ドラマ「どうする家康」第20回雑感 ~寝返りとは自分をいかに高く売るか?ということ~

          大河ドラマ「どうする家康」第19回雑感 ~信玄死後の世界をどうする家康~

          タイトルは「お手付きしてどうする」だが、結果から言えば、家康はどうすることもできず、結局何もしなかった。 なんだかな~である。 瀬名の登場で、次回の事件への楽しみを振りまいたのだろうが、そもそも瀬名のこれまでのキャラクターの描き方が中途半端で、何だかモヤーッとしている。 悪女なのか、徳川家の良妻賢母なのか、家康を支える同志なのか、単なる可愛いだけの奥方か? まあ、ドラマを見続ければ解るのだろうか。 女子が政をすれば、戦はなくなると言うお万の方、うーん、そんな単純な話かね

          大河ドラマ「どうする家康」第19回雑感 ~信玄死後の世界をどうする家康~

          大河ドラマ「どうする家康」第18回雑感 ~武田軍の陣形から見た三方原の戦い~

          元亀3年12月22日、武田、徳川の両軍は三方原台地で激突。 武田軍は「魚鱗の陣」を敷き、一方徳川軍は「鶴翼の陣」を敷いたという。 一般に敵よりも兵力が劣っている時、戦力を集中させ前方中央の突破を図るとき「魚鱗の陣」を敷き、逆に戦力が敵を圧倒する場合は敵を包囲するよう「鶴翼の陣」を敷くことが陣形の常道とされる。 にもかかわらず、本合戦では、武田軍が兵力的に圧倒する戦況において、武田軍は「魚鱗の陣」、徳川軍は「鶴翼の陣」と、常道に反する形で両軍が陣形を敷き激戦が繰り広げられ

          大河ドラマ「どうする家康」第18回雑感 ~武田軍の陣形から見た三方原の戦い~

          大河ドラマ「どうする家康」第17回雑感 ~物事は段取り9分~

          元亀2年、武田軍は遠江徳川領に侵攻。 信玄生涯最後の戦い、いわゆる西上作戦である。 この作戦の武田信玄の意図は何であったか? 三河遠江の攻略か?、信長を討って上洛か? 諸説あるが、信玄の慎重な性格からすると、まずは、小生意気な家康を葬り、三河遠江の足場を固めると考えていたのでは?と思う。 まあ、「三カ年の鬱憤」を晴らすであるが、あまり徳川、織田どちらを攻略目標に置いていたかはどうでも良いのかもしれない。 徳川相手とは言え、作戦立案には織田軍本隊の援軍を考慮しないといけな

          大河ドラマ「どうする家康」第17回雑感 ~物事は段取り9分~

          大河ドラマ「どうする家康」第16回雑感 ~武田軍の強さとは?~

          久しぶりに大河ドラマ(録画)を見たので今更ながら、第16回の雑感をアップ。 赤地に堂々と描かれた百足の旗指物は、恐怖と不気味さを感じさせ、武田家の底知れぬ強さを我々にイメージさせる。 武田家の強さとは、一体何か? 人質として武田家に送られた久松松平源三郎は、甲斐で武田家の強さの秘密を「体感」する。 武田家の兵は、監獄のような修練場で厳しい鍛錬をし、兵の戦闘力を強化をしていた。 その中には信玄の息子四郎勝頼の姿もあった。 風雪に耐え、粗食に耐え、猛訓練のシゴキにも耐え、

          大河ドラマ「どうする家康」第16回雑感 ~武田軍の強さとは?~

          大河ドラマ「どうする家康」第15回雑感 ~家康と長政の関係~

          タイトル「姉川でどうする」って、単に戦うだけかと思ったら、まさか戦場で信長を裏切るかどうかとは… しかも、30年後の関ヶ原で家康自らが、金吾中納言の裏切りを促すため行ったとされる「問い鉄砲」を信長にされちゃうというオマケ付きであった。 あの局面で信長を裏切るなんて、どう考えても??である。 例え信長を討ち取ったとしても北近江姉川から、美濃、尾張を通って本国三河まで無事に帰れるとでも。 2秒で解る結論ではある。 ドラマ内では、家康は浅井長政に好感を持っていた。 これはあなが

          大河ドラマ「どうする家康」第15回雑感 ~家康と長政の関係~

          大河ドラマ「どうする家康」第14回雑感 ~戦国時代越前ガニを食べることが出来たか~

          織田信長、明智光秀、柴田勝家、木下藤吉郎、徳川家康など豪華メンバーが勢ぞろいした、越前金ヶ崎のかにパーティーは、大盛り上がり。 大量に積み上げられた越前ガニ。 エビカニすくいの余興で、強面社長信長、重役たちもご満悦。 まるでどこかのブラック企業の忘年会のノリ。 まあ、越前蟹は、言わずと知れた福井県の一大高級グルメ食材。 大いに宣伝になったことでしょう。 そもそも論だが、戦国時代あれだけ大量の越前ガニは存在したのか? カニとは言っても浅瀬で取れるワタリガニとは違う。 越

          大河ドラマ「どうする家康」第14回雑感 ~戦国時代越前ガニを食べることが出来たか~

          大河ドラマ「どうする家康」第13回雑感 ~足利義昭はバカ殿か?~

          今回ドラマでは、新キャラクターが登場。 明智光秀、足利義昭、茶屋四郎次郎、浅井長政…いずれも一癖二癖ありそうなメンツ。 特に足利義昭の「バカ殿っぷり」には驚きました。 でも、本当にバカ殿という設定で良いですかね。 古田さんのバカ殿の演技は面白いかもしれませんが、単なるバカ殿で終わったらストーリー的には平板で、これから、信長包囲網の親玉として天下の信長とやり合うんでは、バカ殿では??です。 多分、義昭はバカ殿をあえて演じているのだと理解しましたがね。 なまじ、最初から優秀

          大河ドラマ「どうする家康」第13回雑感 ~足利義昭はバカ殿か?~

          大河ドラマ「どうする家康」第12回雑感 ~信玄の駿河侵攻の誤算~

          氏真にフォーカスされた回であったが、描かれ方によって氏真のイメージも大きく変わるものである。 戦国大名としては終わったが、氏真自身生き残り、家も高家として幕末まで存続する。 史実の結果だけを見て戦国の敗者と見るのは簡単だが、ドラマでは、父である今川義元と人質時代の家康とのエピソードを差し入れ、氏真の人間性を描き切った面白い「物語」であった。 それに関して色々な感想は出てくるだろうが、ここでは、タイトル名「氏真」だが、彼には触れないでおく。 私の注目は武田信玄である。 信

          大河ドラマ「どうする家康」第12回雑感 ~信玄の駿河侵攻の誤算~

          大河ドラマ「どうする家康」第11回雑感 ~用意周到な信玄の駿河侵攻~

          いよいよ武田信玄が今川領駿河に侵攻を開始した。永禄11年12月のことである。 武田の侵攻軍は、わずか数日で、しかもほぼ無傷で、戦わずに駿府を陥落させた。 徳川家康はじめ家臣達は、武田の侵攻の早さと強さに驚き、恐怖する。 正に孫子の旗印、風林火山、侵略すること火の如く。 赤備えの武田軍と真っ赤な炎に包まれた駿府はそれを象徴している様でした。 これまでドラマでは、阿部信玄は、圧倒的存在感とボスキャラ感満載に描かれていましたが、実際の信玄は、かなりイライラが溜まっていたであろ

          大河ドラマ「どうする家康」第11回雑感 ~用意周到な信玄の駿河侵攻~