嶋根

嶋根いすず / isuzu_shimane

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  • 日刊嶋根

    毎日刊行される嶋根いすずエッセイ

  • ぽ~

    昔書いたもの(改稿あり)

最近の記事

ニコニコ動画(Re:仮)の外に出たくない!

ニコニコ動画がサイバー攻撃でダウンして3日後、昔の人気動画だけが視聴できる縮小営業版ニコニコ動画(Re:仮)が作られた。今は2007年の人気動画がランダムで10選表示される仕組みになってる。明日の昼からは2008年になるらしい。あなたは見ましたか?ニコニコ動画(Re:仮)を。 これがかなり面白くて、今日は3時間ニコニコ動画を見てた。クーラーの効いた自室の床にローテーブル置いて、座布団敷いて、パソコンとアイスと本を並べて、ぬいぐるみに囲まれて、切ったバナナを食べながら、見てた

    • 自己開示ヤクザ

      むかし自己開示ヤクザだった。 初対面の人と話すときに自虐ネタをズカズカぶち込み、触りにくい突っ込んだ過去を自らさらけ出して、「自分にはこういう特性とこういう過去とこういう性質があるからお前はそれを十分理解した上で配慮しろ」という雰囲気を出すやつ。わたし言ったよな?言ったから分かるよな?というやつ。 最近はやめれている。 やめれているというか口を開くのが面倒くさくなっている。とにかく誰とも話したくない。 舌が重い日々である。明日とにかく嫌な予定があるので、表情筋を硬くして気を

      • インターネットやらかし史

        未だにフラッシュバックして苦しいのでいっそ全てを語る。小学生~中学生までのインターネットやらかしの歴史。戒めとして。 ボカロキッズだったため東方派に対抗心を燃やし、ニコニコ動画のコメントでキッズ同士の喧嘩をする LINEを始めたての頃、自分がトップに立っているグループを作りたくて、全ての知り合いを手当り次第招待する(理不尽なルールを定めて支配) LINEに自撮りを貼る(どれが誰のアカウントなのか分かりやすくするために貼ろうとした) 当時ストーカーしていた人の個人情報を

        • 意識の彫刻

          もっと冷たい文章を書きたいと常々思う。句読点をすくなく、川の流れのようにだらだらと書きたい。硬い、彫刻のようなひとになりたい。 何年経っても自分の文章から温度が無くならないことに嫌気がさしている。noteを見てもはてなブログを見ても似通った温度感の日記がごろごろ並んでいて、打ち込みの文章って所詮こんな量産型だよなと思う。それでもまれに彫刻みたいな文章を書く人に出会う。はやく石のようなひとになりたい。 もし自分が彫刻ならばどんなかたちをしているだろうか、とよく考える。体では

        ニコニコ動画(Re:仮)の外に出たくない!

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        • 日刊嶋根
          12本
        • ぽ~
          5本

        記事

          10年前の1年は今日の1週間

          帰り道に痩せたスズメを見つけたので、ふと、スズメって何食べるんだろうって思った。さっぱり分からない。小さい生き物であればあるほど何を食べているのか想像がつかない……調べてみたところ、スズメの好物は草の種や虫らしい。草の種!?そっかー。 🌷 Vlogのサムネイルを作っていたら1時間半経った。とにかく時間の流れが速すぎる。そして時代の流れも速すぎる。 ネットミームの流行り廃りも、10年前と比べて圧倒的に速い気がする。10年前なら1年は同じミームを擦ってたのに、今って1週間も

          10年前の1年は今日の1週間

          黄昏生活

          VlogてきなものをYouTubeに載せてみようかと思って編集している、していたら、時間が水のようにバシャバシャ過ぎていく。何気ないスクロール、何気ないクリック、検索、リピート再生などが積もり積もってこれだけの時間になるのか……と実感して恐ろしくなる。途方に暮れる。一日一回何かで途方に暮れるのが最近のルーティンである。 今日本当にそれだけ。作りたいものがたくさんある。誰も見ていないのに……と思うが。見ていなかったら作ったらダメなのか? YouTubeも雑談(雑談というよりか

          黄昏生活

          わたしとキスして

          孤独と対峙するとき、いつも首筋に指の感触を感じてた。指は首から肩をなぞって、かんたんな力でわたしの体を地面に留めた。指は冷たくて迷いがなかった。迷わずにわたしを押さえつけた。 歳を重ねるにつれて、あの指がだれのものだったのか次第に理解できるようになった。 未来のわたしはわたしの姉で、過去のわたしはわたしの妹だ。 19歳、乗り越えられないと思ったとき、未来のじぶんに向けた交換日記を開く。そして書く。 悲しいとき、わたしはたびたび姉の硬い胸に泣きついたり、泣き出せずに天井

          わたしとキスして

          初夏を使い切らないで

          初夏のことを書かなければ、書かなければ。そう思ううち、もう初夏は終わった。気付くと梅雨に入っていた。この時期は髪の毛の表面がぱやぱやと粟立つのですぐにわかる。逃したなあ、もっと新緑の写真を撮っておくんだった。 季節が一つ巡るたびに、「わたしの人生に、残りの初夏は最大であと60回くらいしかやってこない」と数える。むちゃくちゃ運がよくても70回くらいだろう。もっと早く使い切る可能性のほうが高い。つか、来年の今頃は戦争でも起きて緑は焼け野原かもしれない。季節が変わるたび、冬でも夏

          初夏を使い切らないで

          令和に寝取られた

          じぶんが生まれた前後に流行っていた歌がいちばん心惹かれるね、これはなぜなんだろうなあ、とよく考える。音楽に限らず、ひとは永遠にじぶんの幼少期を生き続けているね。(わたしは2000年代のボカロ、エロゲソング、アニソン、アイドルなどが好きだ。最近は専らave;newを聴く。) メズマライザーを知っているか?わたしはほんの少し前まで聞いていなかった。一度ニコ動でメシマズライザーって検索したけど何も出てこなかったから、それっきりで。わたしの他にもメシマズライザーって調べちゃってる人

          令和に寝取られた

          女に教われない

          同性が目の前にいるだけで肋骨のあたりがちょっと固くなる(息が苦しい)。 女教師、女医、バ先の指導者が女性だった場合、など本当に最悪である。差別的な意味ではないが、できれば女には教わりたくない。男性がいい。 原因はわたしの自他境界のゆるさにあるんだろうと踏んでいる。自他境界は「自分と他者は別のものである」という認識のことで、わたしはこれがけっこう曖昧だ。とくに同性に対して曖昧だった。 男が女を怒ってるよりも女が女を怒ってる光景のほうが見ていられない。同性のとなりにいるときの

          女に教われない

          楽しみな予定が破壊されるとゆう予定だけを抱えて明日へ行く

          大雨警報でた。憂鬱で胸をごそごそさせながら歩く。楽しみな予定は大雨で流れた。 昨日のよる、へんな気分だった。2ヶ月前から心待ちにしてた予定が目の前でぶっ壊されるのに、それでも明日に行かなくてはならないんだった。 流れる、ていう言葉からいつも思い出すのは、コップいっぱいに注いだ水を地面に流して捨てようとするあなたの手首の傾き……とか それは目に見える水ではないのだが。水はわたしの言葉であった。思想であった。わたしの伝えたいことはいつも水に流された。コップというのは即ちあなたの

          楽しみな予定が破壊されるとゆう予定だけを抱えて明日へ行く

          インターネット爆発後のおれたち

          わたしは10代、もっと言えば19歳、永遠に19歳。高校留年したかった、ともかく10代。 インターネットは10代が微塵も若くない。 見渡せば、みんなもう立派なコンテンツになっている。わたしは手遅れの10代。焦る。承認されてないていうか、消費されてないことに焦りはじめる奇妙な10代。 「みんな」もう完成しているのに自分だけ完成していない、という焦りと大きな孤独。10代は若くない。なんて惨めな。 わたしインターネットと体が繋がっている。インターネットでコンテンツを閲覧、インタ

          インターネット爆発後のおれたち

          痛みだけがわたし

          うれしかった。どうでもいい人に傷つけられるよりも大好きな人に傷つけられたい。うれしかった、うれしかった。 傷つくたびに、この痛みがどうか永く続きますようにと思う。そしてあっさり失くして、なめらかになった胸をさする。痛みを探している。 日々にわたしの皮膚はあり、毎日誰かが爪を立てて引っ掻く程度の傷をつける。そうしてささくれた体を、たまに頭から被るくらいの絶望が包み込んでくれるときに、ようやくわたしは安堵して横になることができる。そのくらいわたしを悲しませるものは一つしかないか

          痛みだけがわたし

          風のみえるもの

          6月はお菓子やめる、って言ったそばから、今日、バイト前に無印良品へ寄ってバームクーヘン2個買った。1個食べた。お腹すいてたから。残りは明日。明日朝早いから朝ごはん。てか、でもまだ5月だしいいか、と思った。 🌷 大森靖子の少女3号ばかり聴いていて露骨に夕方が好きになった。バ先の集合場所に20分前に着いてずっと鳥とか木々とか旗とか見ていた。すなわち風を見ていた。風の見えるものが好きである。ちがう、わたしはただ動くものが好きだなのだ、生き物であるからには。 🌷 年下の男の子

          風のみえるもの

          恐ろしいのは時間の止まらないことだ

          2024.05.24 今日、いいな、と思ったものは自転車。赤いやつ。波の満ち引きみたく揺れながら遠くなってゆく。今日の風力と同じようなペースで。私は自転車に乗れないので、たびたび羨ましく思う。風が頬を撫でてさぞ気持ちいいだろう。頬よりもっといいのは、耳の裏側を通る風だろう。だらんと垂れた腕をさらっていく風もいいだろう。 🌷 最近はもう授業ひとつ聞くのにもじっと座っていられない。夥しい量の「時間」が自分の手から抜け落ちていく感覚に大きな恐怖を感じる。数えきれないくらいの人

          恐ろしいのは時間の止まらないことだ

          幻覚セレナーデを

          21世紀に生まれたからにはいろんな創作活動がやりたくて、ちまちまと絵を描いたり小説を書いたり映像を作ったりして生きてきた。しかし唯一形にできなかったのが音楽である。音楽だけには、どうしても指が馴染んでくれない、未だに。 無謀にも、電子ピアノを買って練習しようとしたこと、ボカロPに憧れてDTMソフトをインストールしたこと、UTAUカバーを作ろうとしたこと、歌詞を書こうとしたこと等、音楽に触ろうと足掻いてきて、その痕跡はわたしの部屋やパソコンのあちこちに残って、化石のように眠っ

          幻覚セレナーデを