〈自然〉と〈文字〉の関係を捉え直す 500m美術館 鈴木ヒラクの壁画を観て
札幌、500m美術館。札幌は地下道が発達している。理由はもちろん冬の厳しさを凌ぐためで、全体では6Kmにもなる地下空間が広がる。
そんな地下道に、アーティストの鈴木ヒラクさんのドローイングが延々と続く空間がある。
ドローイングの起点となっていたのは、余市にある『プゴッペ洞窟』の線刻だ。北方に起源があるといわれるその文様のパターンひたすらに反復しているようにみえながら、しかし、そこから次第に、別の何かへとトランスフォームしていく、そのプロセスを歩きながら追体験する感覚があった