縄文ZINE_note

フリーペーパー縄文ZINEのnoteです。縄文の楽しい話を主に。 http://jomonzine.com https://twitter.com/jomonzine youtubeチャンネルもあるぜ

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    最近の記事

    『土偶を読むを読む』が発売されました!

    『土偶を読むを読む』本日発売です。同時に電子書籍の販売も始まりました。みなさまぜひとも本書を、お近くの書店で、またはオンライン書店でご購入いただければ!そして良いと思えば、ぜひまわりに広めていただけたら! 発売日ですと言っても、実は今週からあちらこちらで店頭に並び、配送もされていました。最近はあんまり発売日だからといって、「一斉に」ということはないようです(村上春樹は別にして)。 とはいえ発売日は発売日、しばらく取材をして時間をかけて書いていたものが形になりほっとしています

      • 『土偶を読むを読む』という書籍を出します。

        一昨年4月に発売された『土偶を読む』。考古学の実証研究とイコノロジー研究を用いて、土偶は「植物」の姿をかたどった植物像という説(と主張する)を打ち出した本書は、NHKの朝の番組で大きく取り上げられ、養老孟司氏ほか、各界の著名人たちから絶賛の声が次々にあがり、ついに学術書を対象にした第43回サントリー学芸賞をも受賞しました。 ……のですが、筆者はかねてから批判をしてきました。これは同書を読み、その間違いの多さと、「皆目見当違い」で破綻した内容、それにもかかわらず、この本は売れる

        • 東京国立博物館の「新指定国宝・重要文化財展」行ってきました。

          1月31日〜2月19日まで3週間開催される東京国立博物館の「新指定国宝・重要文化財展」こちらのプレス内覧会に行ってきました。 新たに国宝・重要文化財として指定されることになった美術工芸品のお披露目展示で、時代は多岐にわたるわけですが、縄文ZINE的に今回の目玉はなんといっても国宝となった、旧石器時代の北海道白滝遺跡群出土品。 日本最古の国宝がすごい。 もちろん旧石器時代の国宝は初めて。これは最古の国宝になる。「奈良? 平安? やっぱ旧石器でしょ」と、言わんばかりの存在感。

          • 雪の時期に雪国に行き、火焔型土器で鍋を食べる。

            週末に新潟十日町市の雪国ツアーに参加してきました。 何度も十日町市には訪れていますが、雪の時期は初めて。 もちろん十日町市といえば国宝の笹山遺跡の火焔型土器が頭に浮かぶけど、全然それだけじゃないのです。 雪国の食に自然、大地の芸術祭、着物、もちろん雪。 と言っても縄文から。笹山遺跡で土器を見る。 この笹山縄文館に置かれている土器は、国宝に指定されている土器と同じ笹山遺跡から出土したもの。その差といえば、発掘した場所と時期が違うだけで、実は国宝に指定されているものと遜色のない

            2022年に印象に残った縄文を振り返る

            2022年に見に行って印象に残った縄文をツイートを中心にまとめました。 オープンしたてで見てきた陸前高田市博物館のせき坊くん。顔が彫刻された石棒は他に類例がない上に可愛いキャラクターになっていたのが嬉しかった。 横浜市歴史博物館の常設展示で見れる本場(西日本)顔負けの大歳山式土器。横浜で西の風を感じた。 根室のこの初田牛土偶も会いたかった土偶。よく見るとレオタードというよりもターザン後藤のワンショルダーのコスチュームのようだ。 中標津町郷土館の続縄文時代の土器に付けら

            縄文ZINE14号の歩き方

            縄文ZINE14号のプレゼンです。いや、歩き方です。いいや、普通に読んでもらえればいいのですが、ちょっとした補助線を引いておくと、より楽しめるかもしれません。 14号は山梨と静岡の縄文を特集しています。同じ山を見ていた二つの県の特集です。 もちろん山梨は縄文王国なのは言わずもがなですが、静岡にも旧石器時代から人の痕跡は残り、全国でも珍しい縄文草創期の集落まで作られていました。実は編集長望月の出身は静岡なのですが、あらためて静岡の縄文も面白いなと取材しながら認識をあらためてい

            君はシゲチャンランドを知っているか

            君はシゲチャンランドを知っているか? 北海道から帰ってきて何人にこの言葉をかけただろうか。 シゲチャンランド、それは北海道津別町にある私設のテーマパーク。その入口には来るものを拒んでいるのか迎えているのかわからないタワー、竜のような流木、倒れたタンク。 ※キャプションは勝手な感想です。 チケットを小さな赤い小屋でおじさんから買い園内に入る。園内には赤い小屋が大小合わせて15軒ほどあり、これは奥が深そうだ。 よく見ると小屋には一つずつ名前が付けられている。肩、腕、歯。 歯の

            世界の中心で梱包作業手伝ってくださいと叫ぶけものvol.14

            縄文ZINE 14号、9月30日〜出ます。 今回は富士山麓の縄文人、山梨と静岡の縄文特集号になっています。楽しい企画が盛りだくさんの号になりましたよ! で、恒例の配布作業ボランティアの募集もします。(主に梱包作業になります)配送作業日は10月1日土曜日、10時から20時頃まで、各地に縄文ZINEを届けるために皆さんの力を貸してくれい! 場所は上落合(東西線落合駅/総武線東中野)の縄文ZINE編集部での作業となります。希望の方は、以下のアドレスに午前中か午後などこれる時間な

            旧絵鞆小学校の円形の体育館がカッコ良すぎた。

            8/20に北海道室蘭市の旧絵鞆小学校で開催された「縄文文化と現代社会」という講演に登壇してきました。 北海道教育大学の主催で、僕は縄文時代の楽しみ方というテーマでお話しし、もう一人の登壇者は青森県の様々なプロジェクトを手がける立木祥一郎さん。(立木さん、三内丸山遺跡の場所に建てられるはずだった野球場のプロジェクト、隣の県立美術館のプロジェクトにも関わっていて、三内丸山遺跡保存のためになくなった計画の話などめちゃめちゃ面白かったです)。 講演会自体は盛況でたくさんの方に聞いてい

            「発掘された日本列島2022」展レポ(縄文のみ)

            現在、埼玉県立歴史と民俗の博物館で開催中の全国巡回展「発掘された日本列島」展。 毎年恒例のこの展示ですが、東京でいつも会場になっていた江戸東京博物館が休館のため関東での展示はここ埼玉で。早速みに行ってきましたのでその様子を紹介します。ただし縄文のみ! ちなみに本展の日程は 2022年6月11日(土)〜7月18日(月)埼玉県立歴史と民俗の博物館 2022年7月30日(土)〜9月4日(日)だて歴史文化ミュージアム(北海道) 2022年9月17日(土)〜10月23日(日)石巻市博

            八戸ブックセンターという市営の本屋さん

            八戸ブックセンター(以下八戸BC)は八戸市の運営する「市営」の本屋さんである。「市営」、そんな本屋さんなんてあるの? 図書館じゃなくて? と、思ったあなたはまったく正しい。市営の本屋さんはここ、八戸と、北海道の礼文島にしかない(礼文島の「BOOK愛ランドれぶん」は町営の図書館兼本屋。離島にはまた別の大きな事情がある)。 実は数年前、僕の発行する「縄文ZINE」について置けないかと八戸BCから連絡をいただき、配布場所になってもらっていたのでここの存在は知っていた。ただ「市営の本

            僕には個人的にラオウと呼んでいる漢がいる。それは人ではなく木。

            僕には個人的にラオウと呼んでいる漢がいる。それは人ではなく木。 立ったまま化石となった巨木。根反の大珪化木のことだ。 岩手県一戸町、根反川の河岸にその姿を見れる。 この珪化木は1700万年前におきた火山の大噴火で火山灰に埋もれ、長い時間をかけて瑪瑙化、石化したもので、写真の根反の大珪化木は、直径2メートル、高さ6.4メートル根付きの直立した珪化木の中で日本最大のものだ。 下はコンクリートで固められ、全体は見えていない。のだが、表面が劣化して少しづつ小さくなってしまっているら

            写真で見る「紙から本ができるまで / 土から土器ができるまで展」@八戸ブックセンター

            昨年からコツコツ進めていた企画として、この展示「紙から本ができるまで / 土から土器ができるまで展」が開催されました。同時に書籍『土から土器ができるまで/小さな土製品を作る』も発売され、そろそろと皆さんのお手元に届き始めている頃では無いでしょうか(注文した方のみ)。楽しい本になったのではと思っています。 さて展示ですが、こちらも良い感じです。その様子をいくつか写真で紹介します。 一部の紹介ですが、楽しそうじゃないですか? 特に土器で作られたブックケース、土器装版はかなりの

            新刊『土から土器ができるまで/小さな土製品を作る』出ました。

            土器づくりの本、作りました。その名も『土から土器ができるまで/小さな土製品を作る』。長い名前には理由があって、縄文時代の土器づくりを追いかける「土から土器ができるまで」と、実際に土製品を作る「小さな土製品を作る」。この二つの土器づくり読本を一冊にまとめた本だからです。 内容を少しだけ。 Side A「土から土器ができるまで」 世界遺産である「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産である是川石器時代遺跡の収蔵展示施設「是川縄文館」の協力のもと、縄文文化の根幹を担っていた土器づ

            縄文ZINE13号の広告紹介

            縄文ZINEという雑誌はフリーペーパーなので値段は付けられていません。それは一つのこだわりなのですが、それはそれとして、なのでこれら掲載される広告がこの雑誌の唯一の収入(ただし収支は黒字ではありません)ということになります。 ということで、本誌を支えてくれている広告の紹介です。皆さん、これらの広告主様がいなければこの雑誌は出ません。縄文ZINEを読んでいても広告を飛ばしているあなた、ちゃんとチェックして!マジで! 井戸尻考古館 井戸尻考古館には何号に渡って広告を出していた

            縄文時代のステイホームについて

            ステイホーム、コロナという誰もが、どの国もが無関係ではない災厄で、家にいなければならない日々が続いていたことは誰の記憶にも新しく、もちろん今だって終わったわけではない。 在宅ワークも一気に進んだ。多少自由に外に出れるようになったとしても、今では在宅でできるものをあえて会社に出社してする必要もないだろうという考えも珍しくなくなった。自宅での快適な仕事環境を整えた人も多いだろう。 もしかしたら縄文時代にもそんな時代があったかも、と言ったらどうだろう。 もちろん、コロナではなく