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読書レビュー

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読書(=活字から情報を得る)で人生を豊かに。こどもたちが好きなことをがんばるための情報収集手段として活字を提供できればと思い、YouTube児童文学の投稿を通して読書習慣を啓発し…
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#子育て

敬意と受容『こどものスモールトラウマのためにできること』レビュー

敬意と受容『こどものスモールトラウマのためにできること』レビュー

 控えめに言って海外の本は翻訳を体が理解するまでにやや時間がかかります😭
そんななか少しでも新しいデータを手にするため400ページ近いこの本を手に取りました。

 本書では子供も大人も接し方を間違えると「脅威」「防衛」の本能が働き、それに脳が支配されると記されています。

 子供は、周りにいる大人を絶対的な存在と感じているため、子供が間違った行動をとった時の大人の接し方によって子供が「自分が間違

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『発達障害のある子のメンタルヘルスケア』レビュー

『発達障害のある子のメンタルヘルスケア』レビュー

 発達障害は個々の差が大きく、一概に「これ」といった方法では解決に繋がらないことも多いため保護者・教員・友人関係など難儀することの多い課題です。

 そんな子供たちを包括的に支援するさまざまな職種の方の述べる現状をまとめたのが本書になります。

 とくに私が着目したのは、検診等により早期発見がなされていても思春期等環境の変化・本人の成長等により新たに問題が生じる点でした。問題の表出の仕方は様々で、

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一人の人として生きる母親像『産める国 フランスの子育て事情』レビュー

一人の人として生きる母親像『産める国 フランスの子育て事情』レビュー

初期にフェミニズムの揶揄←日本イマココ?


いきなりですが、日本には「フェミニスト(笑)」という言葉があります。
女性の権利のため主張する人々を揶揄する言葉です。ただこれは、日本が劣っているから、というひとことでは説明ができないようです。
意外なことに、本書曰く、フランスでもフェミニズム発祥の時期にはフェミニストに対する揶揄、罵倒があったとのことでした。私はこれを、日本の男女不平等

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言葉から逃げないこと『アドラー式子育て 家族を幸せにしたいパパのための本』レビュー

言葉から逃げないこと『アドラー式子育て 家族を幸せにしたいパパのための本』レビュー

「男性脳」とよばれる、ロジカルな思考回路をもつ人々。
対して、「女性脳」とよばれる情緒的な思考回路を持つ人々。

 わたしたちは時にこれらのカテゴリーに分類されます。
そして、この違いがときに対人関係の悩みを引き起こすことがあります。

 この本は、ロジカルな思考回路を持つ人々に対し、情緒的な人々との関わり方を、ロジカルに解説した本です。
 ロジカルにはロジカルを。
 相談者の悩みをアドラー心理

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