カメムシとジャスミンと私 〜においにまつわるエトセトラ〜
「お母さん!どっかにカメムシいる!」
娘が家の中で叫んだ。
「え、うそ」
そんな気配は感じないが。
「ほらぁ、においしてるじゃん。どっかにいるって!」
「あ、ほんとだ!においする!」
息子まで参戦してきた。
「うわ、臭い臭い!もう!どこにいるの!」
ふたりは大騒ぎだ。
かく言う私は、まったくカメムシの気配を感じない。
においもしない。
「ほんとにいる?」
「いるって!」
ふたりの声がそろった。
はて……。
すると、ふと目をやった先に。
「あ、いた」
声が漏れた。
子供たちはす