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春、開講。手話奉仕員ステップアップ養成講座~手話通訳者にむかう~

令和6年4月、例年通り周南市にて「手話奉仕員ステップアップ養成講座」が開講されました。
本講座は、手話の入門・基礎編である「手話奉仕員養成講座」の修了者を対象とし、基礎をより深めることを目的としています。

私は昨年度に手話奉仕員養成講座を受講し、講座や手話通訳付き講演会への参加を通して手話が身近な言語となりました。

手話を始め、ろう者の生活や手話通訳者の活動を目にした1年間。
挨拶や自己紹介、日常でくり返し出てくる言葉はゆっくりと表現できますが、会話を交わすには筆談や通訳者の手を借りることが必須です。

今年度ステップアップ受講に進んだ私自身の目線で、周南市の手話への取り組みについて紹介します。

この記事は、周南市の魅力をPRする周南市市民ライターの活動として発信しています。


手話はいのち!周南市手話言語条例

令和5年度「手話言語の国際デー」ブルーライト点灯式/周南市

手話言語条例は、ろう者とろう者以外の者が共生することのできる地域社会を実現することを目的とした条例です。
山口県は令和元年に「山口県手話言語条例」を制定し、周南市は令和2年に「手話はいのち!周南市手話言語条例」を制定しました。

講座では、周南市聴覚障害者協会会長であり周南市手話奉仕員養成委員長の塚原 辰彦(つかはら たつひこ)さんは、「手話は言語」と位置づけられる歴史や動き、条例への歩み、ろう者の生活などを講義されました。

周南市では、条例について多くの方に知っていただくためパンフレットを作成し、各支所などに配布しています。

(パンフレットの商用利用や、文章・画像の加工、改変、転載等は禁止)

周南市・手話通訳者の姿

昨年講座でのボランティア活動の一環で、山口県や周南市で行われる手話通訳付き講演会に参加しました。
令和5年12月に開催された「周南市人権を考えるつどい」では、手話通訳者が歌を手話で表現されました。

手話や表情、からだの動きで届ける―――歌い手のたましいや心そのものが伝わり、感動しました。

‘手話の学びをより深めたい’ と決意した、忘れられない日となりました。

手話奉仕員養成講座~ステップアップへ

「手話奉仕員養成講座」は、ろう者と日常会話ができるようになるための手話を全70時間学びます。
周南市では現在週1回/1年間ですが、各市ごとに異なります。
修了後は、「手話奉仕員ステップアップ養成講座」(月2回/2年間)を受講できます。
学びを深めた後は、県で行われる「手話通訳者養成講座」に進め、通訳者の道を選択することができます。

養成講座において、講師や通訳者の手話を見て、‘手話を覚える’ことに集中しがちでした。
講師たちは繰り返し、「どんな表情でしたか?」「どう表現していましたか?」と気づきを投げかけて下さいました。

伝えたい手話は、どんな感情なのか?
手話(言葉・言語)をどう相手に伝えるか?

その気持ちが何よりも大切だと学びました。

ステップアップ養成講座、受講生の声

令和6年度の手話奉仕員ステップアップ養成講座には、小学生から70代までの幅広い受講生が受講しています。

前年度の養成講座を修了した50代女性は、
「より学びを深めたいと思い受講を決めました。何よりも、もっと塚原先生ら先生方とコミュニケーションが取りたいと思いました」と話してくださいました。

前々年度の養成講座を修了した60代男性は、
「ここ数年、生きがいを持てずにいました。一昨年、市の広報でみつけた講座で手話に出会い、仲間に出会い、生きがいになりました。ステップアップに進んだのは、もっと手話でコミュニケーションができるよう、学びつづけるために通っています」と話してくださいました。

私自身も、昨年養成講座で素晴らしい講師陣に出会え、かけがえのない仲間ができました。

また、日常の中で学びが生きた経験がありました。
ろう者の特性、生活での困り事や危険を知ることの大切さをより感じました。
今年度、そして今後も手話を学びつづけていきたいと思います。

手話奉仕員養成講座は、毎年3月頃に周南市の広報紙やホームページで募集が行われています。
手話を学びたい方は、ぜひ下記の講座、サークル紹介をご覧ください。

手話講座、サークル紹介(山口県)

講座一覧(山口県ホームページより)

サークル一覧(山口県ホームページより)



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