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『これからの』地域づくりとは

来年度も含めた講座・登壇の依頼が3件続けてありました。
いずれも、同じジャンルのものです。
こういうのは、続くものだなぁ~と思いつつ、書きながら少し頭の中を整理してみたいです。

そのジャンルというのは、
『社会教育』に関するもので、
ぼくの活動フィールドとしては『地域づくり』です。


①社会教育とは?

『社会教育』とは、ひとことで言い表すことが難しいのですが、スパッ言うと、学校教育ではない学びのことです。
「生涯学習」と言い換えていることもありますが、広義の意味と狭義の意味とありそうで、完全にイコールではないと感じています。

子どもや学生を対象とした「学校教育」とは別に、
老若男女、誰しもにある学ぶ権利が社会教育です。
そして、教室や授業のような場ではなく、
色んな場面や活動での、気付き合い、学び合い、深め合い、ともに育み、ともに育っていく。
そんな、広~い場面・分野が社会教育だと思っています。

ここで注意しなければならないのが、
学校教育のように、上から下へのベクトルのような知識供与型の「教える」ような学びの場ではない方が良いということですね。

ぼくの理想は、「めだかの学校」で、
『誰が生徒か先生か~?』
誰しもに学ぶ種はあり、誰しもが他の人の学びへの影響があるということですね。
どちらかと言うと、ボトムアップ的な、下から自分達で持ち上げていくようなベクトルのイメージですね。

こんなステキな学びの場が社会教育です!
そうそう、このnoteの世界もまさにそうですね!
毎日、多くの方から様々な学びをいただいています!!


②依頼いただいている講座等

以下の、3つの依頼をいただいています。

まず、直近であるのが、
『北九州社会教育・生涯学習研究会』の20周年記念事業でのパネリストとしての登壇です。
北九州は、『SDGs未来都市』の指定を受け、未来に向かった環境都市!ですが、
SDGsはエコのことだけではありませんよね。
社会教育、生涯学習、ESD(環境教育)など、この20年間で培ってきた素地があったのも大きな要因だと思います。
この素地を創ってきたのがこの研究会です!

北九州の環境対策と言えば、公害克服の歴史です。
この克服へのストーリーには、「女性」と「公民館」というキーワードが欠かせません。
(おっと、長くなってしまいそうなので、これは、また書きますね)
話し合い、学び合い、共感の輪が広がっていって、運動が起きていった。
結果的に社会が変わっていき、現在に至るという素晴らしすぎるストーリーです。
まさに『社会教育』としての活動でした。
そんな北九州での素地や意志を受け継いでいるのが、この研究会です。(と思っています)

ぼく自身、同じフィールドのプレイヤーとして、
最も尊敬する研究会であり、
記念事業にお声かけいただいたのは、光栄極まりない!!

この記念事業のテーマが、
社会教育・生涯学習はもちろんなんですが、
『SDGs』『未来』『子ども』この3テーマを掲げています。


2つ目、
今年度も実施したのですが、
『家庭教育学級リーダー研修会』の研修依頼です。

家庭教育学級とは、PTAなどを対象とした学びの場です。

この学級の企画・運営について、学校や保護者任せにせず、
北九州方式とも呼ばれていますが、
市民センターを軸に、企画や検討を進めていきます。

このリーダー研修会も、PTA(保護者や学校の先生)だけでなく、市民センターの皆さんも受講することになります。

家庭教育学級なので、子育てや人権など『家庭教育』のテーマを扱うことが多いのですが、
地域コミュニティや地域づくりの拠点である市民センターが主催するものななので、『地域教育』の色合いも反映されていきます。


3つ目は、
『市民カレッジ』という社会人の学びの講座での、1コマを依頼いただきました。
この北九州での市民カレッジも、全国に誇る!ものだと思います。
(おっと、この話も長くなってしまいそうなので、ここまで・・・)
市民カレッジの講師に呼んでいただくのも、とてもとても光栄で、ぼくの活動を評価いただく、ひとつの目標でもあります。
(ここ2年呼ばれてなかったので凹んでましたが)

そして、講座テーマとして
「新しい地域づくり」について講義してほしいとのことです。

・・・・・

新しい地域づくり!?

これまたドデカいテーマですね!!!

はぁ。
どうしましょ。

地域づくりに、新しいも何もないんですよね。
ここからを境に、っていうものでもないし。
とりあえず、『これからの』地域づくりで勘弁してもらいました(笑)


③社会教育・地域づくりでの現状課題

社会教育・地域づくりにおいて、
もし、『いま』に線を引き、
過去と未来を分断するとするのならば、
その筆頭は『PTA任意加入問題』です。

PTAは社会教育の団体であると法律でも書かれています。

PTAは、そのエリアに住む子ども達が通う学校での、保護者が組織するものです。(先生も含まれます)
そのまちに住み同じ世代の子ども達を育てている保護者としての『共通項』が、その後のそのまちの、まちづくりでの、繋がりや糧になっていきます。

今後は、PTAへの参加 or 不参加を自由に決めて良いということです。
目の前だけでなく、
その後の、社会教育や地域づくりへの影響は多大なものがあります。


地域づくりの筆頭の課題と言えば、
自治会・町内会の未加入、脱退問題も似たような話です。

地域コミュニティを形成する必然性が失われていっており、
町内会に入る意義や意味が薄くなっているのは確かなことです。


地域のお祭りやイベントごと。
この感染症の波が、このエッセンシャルでもない活動への影響を及ぼしています。
感染拡大を危惧し、伝統の行事さえも軒並み中止となってきました。

そうした場面というのは、地域コミュニティを活発にする場でした。
人が繋がり、協力し合い、ともに楽しむ場面でした。


子ども会については、存続しているのはごくわずかです。
少子化により子どもが少なくなっていること、
習い事があったり、
他の遊ぶ場所や機会が充実していること、
親世代も含めた担い手不足、などから廃止されていっています。
この子ども会の崩壊は、時限爆弾のように町内会の崩壊に繋がっていきました。


④これからの地域づくり

現状をザッと書きましたが、
少し考察してみたいと思います。

PTAや町内会のように、
『任意』であるということは、
『選ばれる』ということが不可欠です。

選ばれるためには、活動内容を充実させ、参加者が納得・共感するような仕組みづくりが必要ですね。

そして、『面的』な取組みは不可能で、
『点』としての取組みへとどんどん移行していくでしょう。

つまり、その集団をなんとなく動かしていくというよりも、
熱心な、積極的な、参加者が、任意で動かしていくという感じでしょうか。
活動においては、「みんな半強制ですよ」ではなく
「本当にしたい人だけがする」という性質に変わっていきます。

活動や、学び合いの場面において、
浅く広くではなく
狭く深くになっていくものと考えます。

地域活動というより、市民活動的な要素が強くなっていくのかなと思います。

これまでもそうでしたが、
これからはより一層、
・自身が楽しむこと
・巻き込むこと
・共感の輪を広げること
・内外にアピールすること
・「協働」の意識を高めること

これらが大切になると考えます。


情報化社会の進展とともに、
衣食住のみならず、情報も充実し、
人と繋がることが必須ではなくなっています。

しかしながら、情報に溢れすぎていて、
何を信じて良いのか分からないほどです。

一周回って、
『顔の見える関係』のなかで、
近くにいる人、手の届くところにいる人、直接声の聞こえるところにいる人との会話から、
信頼できる情報・学び・知識を得ていくことが、より大切になっていくのかなと思います。


『これから』を考えてみると、
これまでこだわってきたような
基本のことがより大切だという結論に至りました。


もっともっと、考えていきたいと思います。

今日もご覧いただきありがとうございました。
関連する記事をいくつか貼っておきますね。


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