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書評

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2022年10月の記事一覧

【読書】未必のマクベス

【読書】未必のマクベス

早瀬 耕

朝日新聞の書評での紹介があまりにもすばらしく、普段はこんな本買わないのだが(笑)←ハヤカワ文庫、思わず買ってしまいました。
一言で言うと、私はこのタイプはダメ。でも面白いことは面白い。究極の恋愛小説的に読めば感動するのかもしれない。

とにかく人が簡単に死にすぎるし殺しすぎる。その部分が全くリアリティが感じられないし共感もできず、なんか宇宙人が出てくるSFみたいな感じになってしまう。あ

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【読書】同志女性よ敵を撃て

【読書】同志女性よ敵を撃て

先日の「戦争は女性の顔をしていない」に続けて読んだので,グッと理解が深まりました。この本は,「戦争は女性の顔をしていない」を小説にしたようなものです。だから「戦争は女性の顔をしていない」は,読んでてお腹いっぱいになりますが,こっちは一気に読んでしまいます。そして最後は戦争・女性という事を超えて,思いもしなかった展開でエピローグを迎えます…。

第二次世界大戦末期のドイツとロシアの戦いの話。ロシアの

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【読書】戦争は女の顔をしていない

【読書】戦争は女の顔をしていない

第二次世界大戦のロシアとドイツ(ヒトラー)の戦いに参加した,「女性兵士」の証言を聞きまわって本にした。日本で言えば「きけ わだつみのこえ」が有名であるが,あれは多分全員男性の証言であろう。この本は全員が女性。しかも看護婦とかまかない的な後方支援で戦争に言ったのではなく,兵士として参加していた人たちの証言だから,読んでて「もう勘弁してください…」という感じになる。お腹いっぱいという感じ。

しかしあ

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【読書】自戒するメディア 望月 衣塑子 、 五百旗頭 幸男

望月さんのことを悪くいう人が多い。「彼女は新聞記者ではなくて活動家だ」という人もいる。しかしそう言っている人は何か根拠とか証拠があるから言っているのか、もしくは望月さんを嫌っている勢力からの情報をただ単に鵜呑みにして垂れ流しているのかは私にはわからない。

望月さんが、飼い慣らされた記者クラブの連中とは違って、国民が本当に知りたいことに関して記者関係の場でしつこく何度も質問を繰り返す事を評価する層

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