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LGBTQ+を専攻していた一社員が語る🏳️‍🌈企業・組織がダイバーシティ推進に取り組んだ方が良い理由って?

こんにちは。インソース コンテンツ開発部のイシハラです。

早いもので1月も終盤に差し掛かり、2023という数字の並びにも慣れてきた今日この頃。久しぶりのnote執筆でやや緊張しております⛄(以前からインソースnoteを読んでくださっている皆さま、お久しぶりです!)

そんな本日のテーマは、「LGBTQ+」
LGBTQ+と聞くと、ピンとくる方も、ええと……と記憶を呼び起こすような方もいらっしゃるかもしれません。

本日は、企業・組織として向き合うことで生じるメリットをはじめ、インソースのリアルな組織風土なんかもお話できればと思います。ぜひ構えすぎず、肩の力を抜いてゆるりとご覧ください~☕

1.今改めて、LGBTQ+とは

昨今、「LGBT」という言葉は広く知られるようになりました。セクシャルマイノリティの総称としても使われており、L(レズビアン)・G(ゲイ)・B(バイセクシャル)・T(トランスジェンダー)というアルファベットは、それぞれセクシャリティの頭文字になっています。

ここから更に多くの性のあり方を含めるべく、

・Q(クエスチョニング)
 自分の心の性や好きになる性について模索している方、未確定の方
・X(Xジェンダー)
 出生時に割り当てられた女性・男性という枠組において、いずれでもない 
 という立場をとる方。あるいは性自認が定まりきらないという方
・A(アセクシャル)
 他者に恋愛的・性的に惹かれないという特徴を持つ方

などの多様なセクシャリティをも表現する言葉として広がっているのが、「LGBTQ+」です。 ※上記の他にも多様なセクシャリティが存在します

実はイシハラ、大学では「LGBTQ+」「ダイバーシティ」について学んでいた過去があります。今回、各セクシャリティにおける細かな説明は省略してしまいますが、LGBTQ+について一から学べる動画教材などもありますので、気になる方はぜひご活用ください🌈(昨年末に開発した新作です!)


2.企業・組織がダイバーシティ推進に取り組んだ方が良い理由、行動基準の例

さて、ここからは、企業・組織がLGBTQ+人材を含むダイバーシティ推進に取り組むべき理由をまとめてみようと思いますが…… 一度、逆の視点で考えてみましょう。

セクシャルマイノリティに限らず差別や偏見を容認することは、企業・組織に様々なリスクをもたらします。当事者の方だけでなく、周囲のメンバーを含めた心理的ストレス・心身の不調や、それに伴う職場全体のパフォーマンス低下。「いきいきと働きにくい雰囲気」「居心地の悪さ」からくる人材の離職。組織風土や差別の発覚によるブランドイメージダウン。偏った価値観を変えられないことによる、組織力の低下――などなど、これらはほんの一例です。

■企業・組織がダイバーシティ推進に取り組んだ方が良い理由

一方、時代に伴い知識・意識をアップデートしていくことは、組織全体のパフォーマンスの底上げやリスクマネジメントに直結します。変化の激しい時代、組織に新しい価値を付与して事業を成長させていくためにも、多様な視点があること、そして多様な意見を共有しやすい職場風土は、大きな強みとなります💐

数年前に国内で行われたとある調査 では、「LGBTをサポートしている企業で働いてみたいか」という問いに対し、当事者の7割以上、当事者以外の6割以上が「働いてみたい」と回答。加えて「LGBTをサポートする企業の商品・サービスを積極的に利用しますか」という問いに対しては、当事者・当事者以外の双方で、「利用する」という回答が5~6割以上を占めました。

LGBTQ+を支援することは、当事者だけでなく、LGBTQ+を応援する幅広い層の消費や、採用・ブランドイメージの向上にもつながることが期待できます。

また、LGBTQ+について考えることをきっかけに「ジェンダー」の視点から職場環境を改善していくことは、SDGsの取り組みへもつながるでしょう。(SDGsって何だっけ?という方はこちらをご覧ください!📖)

■LGBTQ+を支援する行動基準の例

“企業・組織が果たすべき役割” という概念が年々重要されている21世紀。「とは言え、どんな枠組みで取り組みを進めたら良いのか……」という皆さまに向けて、たとえば国際連合人権高等弁務官事務所が2017年に公表したセクシャルマイノリティに対する差別への取組み・企業のための行動基準では、次の5つの行動基準が策定されています。 ※一部要約しております

「どんな時でも」
①人権を尊重する

企業は、LGBTQ+の人々の人権が尊重されることを確保すべく、適切な企業方針を策定し、人権への悪影響を是正すべき。同時に自社の人権遵守状況を監視し、これを周知するための仕組みも設けなければならない。

「職場で」
②差別をなくす
企業は、採用・雇用・労働条件・福利厚生・プライバシーの尊重・ハラスメントへの対処のいずれにおいても、差別がないようにすべき。
③支援を提供する
企業は、LGBTQ+の従業員が尊厳を持って働けるよう、前向きで肯定的な職場環境を整備すべき。

「マーケットで」
④他の人権侵害を防止する
企業は、LGBTQ+のサプライヤー・流通業者・顧客を差別すべきではなく、また、その影響力を駆使して取引先による差別や人権侵害行為も防止すべき。

「コミュニティーで」
⑤社会で行動を起こす
企業は事業を行う国で、人権侵害の防止に貢献することが推奨されている。そのためにも各地のコミュニティーと協議のうえ、どのような取組みができるか(例:権利擁護活動、連携行動、社会的対話、LGBTQ+関連団体への支援、人権侵害行為に対する抗議活動など)を明らかにすべき。

■求められる、「人権デューデリジェンス」の取り組み

さて、少し視点を変えまして、「人権デューデリジェンス」 とは、人権に対する企業・組織としての適切かつ継続的な取り組みのことです。
具体的には、人権への負の影響・リスクを特定のうえ、そのリスクを分析し、適切な対策を策定・実行するプロセスとして近年注目されています。
詳しくはこちらもご覧ください!📖)

2011年、企業と人権に関する重要指針である「ビジネスと人権に関する指導原則」が定められ、2020年には「『ビジネスと人権』に関する行動計画(2020ー2025)」が策定されるなど、人権に対する世の中の意識が高まっている今。LGBTQ+人材の人権を守ることも、現代の企業・組織に期待される役割(言い換えると「企業・組織の価値を向上できる取り組み」!)と言うことができます。

「性」という分野に限らず、私達は実に多様で十人十色の特徴・バックグラウンドを持っています。別の見方をすると “誰もが何かしらマイノリティの属性をもっている” ということを忘れずに、皆が安心して活躍できる環境を用意することは、組織として成果を出していくために必要不可欠なことなのではないでしょうか💭


3.インソースのダイバーシティ状況、差別禁止の明言

続いては、私達インソースのダイバーシティ状況をご紹介します。下記の数値 は、インソースという組織の一つの側面として見ていただければ幸いです。 ※数字は2022年9月末時点のものです

全社員数:592人
うち男性社員:260人、女性社員332人
管理職数:185人
うち男性:115人、女性:70人
役員数:12人
うち男性:9人、女性:3人
性別に限らない属性について
外国出身:3人、60歳以上のシニア:26人、
LGBTQ+:4人(※)、障がいのある方:10人
※あくまでオープンにしている社員の人数です

組織づくりの指針
・あらゆる人が、それぞれの個性と能力を最大限に発揮し、お互いがお互いを尊重し認め合うことを通じて、組織の成長を実現します
・すべての人が平等に機会を与えられ、公正に評価される、納得性と透明性の高い組織を実現します
・人種、国籍、宗教、性別、性的指向や性自認、障がいの有無、年齢、出身地、価値観、ライフスタイルなどによる、あらゆる差別や偏見がない職場づくりを促進し、継続的な組織の成長を実現します

一社員であるイシハラの視点から見ても、インソースでは多様なメンバーが多様なスタイルでいきいきと働いています!
一人ひとりが自身のアビリティを最大限に使うことによって、「楽しく働ける社会」を実現することを使命に考えている私達ですが、そのための環境整備を自社内でも実現できているところは、インソースの良いところだと感じます🌳🏢🌳

たとえば採用についても「属性」で人を見るのではなく、求める素質を持っている人材については、LGBTQ+、60歳以上のシニアや障がい者の方々など、多様な人材をごく当たり前に積極採用しています。

以前から多様なメンバーが働いている職場なので、属性に関わらず誰に対しても一個人として接する職場の雰囲気があり、その結果、様々な環境変化についても即対応できる(実際に対応してきた)強みがあると感じています。

視点を変えると、私達インソースは「企業がダイバーシティ推進に取り組むことで得られるメリット」を既に享受できているのかもしれません🌈


4.LGBTQ+やダイバーシティについて学べる!おすすめ動画教材5選

最後は、LGBTQ+やダイバーシティについて、基礎から学べるインソースの動画教材をご紹介します✨
動画教材は「1時間以内で視聴できる」「空いた時間に各自で学べる」「社内で繰り返し視聴できる」など、集合研修と比較して手間や時間をかけずに実施しやすい点が特徴です♪

【新作!】LGBTQ+講座~ダイバーシティ&インクルージョンを実現する
LGBTQ+について一から学ぶのにぴったりな教材です。「性」や「マイノリティ」が、実は全ての人に関係ある分野であることを理解し、知識だけでなく当事者意識も養っていただける内容です。

【弁護士監修・ドラマで学ぶシリーズ】LGBTQ(テスト付き)
実力派俳優陣が演じるショートドラマと、弁護士監修の図解解説付き!
セクシャルマイノリティへの差別を防止するための知識を、10分未満で楽しく学んでいただけます。

人事向けLGBT従業員が活躍できる組織づくり講座
タイトルの通り、人事部門向けの動画教材です。
人事担当者としての役割認識を踏まえたうえで、「ルールの制定や見直し」「現場の理解促進」「セーフティネットの整備」などについて解説します。

ダイバーシティ&インクルージョン講座
LGBTQ+に限定しない、多様な人材が自分らしく活躍できるダイバーシティ&インクルージョンの実現を目的とした内容です。
アンコンシャス・バイアス、いわば無意識の偏見についても意識を改めていただけます!

12分でわかるダイバーシティの実現~多様な人材の、多様なカミングアウトの受け止め方
こちらもLGBTQ+に限らず、家庭事情や価値観など、様々なカミングアウトに伴う受け止め方・支援の仕方を学べる内容です。互いを認め合える職場づくりに欠かせない共存の考え方を学んでいただけます。

時代に伴う知識のアップデートや、全社的な基礎知識の習得に、動画教材をぜひご活用ください!

🔻この他、「動画百貨店」では600種類以上の動画教材・eラーニングを揃えております!


イシハラの呟き(後書き)

遡ること云年…… LGBTQ+や世界のダイバーシティ状況について研究していた大学生時代。恩師がかけてくれた言葉で印象的だったのが、「自分だけが幸せな世界より、家族とか友達、そのまた友達、会ったことのない人も含めて、周りも幸せな世界の方が気持ち良いよね」といった言葉でした。

感覚的な話ですが、なぜダイバーシティ推進に取り組むべきか、という問いを追求していた当時の私にとって、すんなりと頷ける考え方だったんです。こうした考えを実現するためにも、マイノリティ・マジョリティといった属性に関係なく、誰もがいきいきと活躍できる環境づくりは、私達の「幸せの基盤」になるものだなと感じています。

今後もインソースでは社内外ともに、どのような方でも活躍できる職場づくりを積極的に推進していきます!
知識のアップデートや人材育成、組織風土の構築、環境整備について思い当たる点がありましたら、ぜひぜひインソースまでお気軽にご相談ください。


イシハラにしては真面目に語りすぎてしまったでしょうか……?
本日もここまでお付き合いいただき、ありがとうございます🙇 極度の冷え性のため、手袋&マフラーをしながらnoteを書いている在宅勤務社員イシハラでした。

まだまだ朝晩は冷え込む季節、皆さまも風邪にはお気をつけくださいませ⛄🍵


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