梟の見た夢 #1「梟の見た夢」
彼女は若くして、ひとりでその店を切り盛りしていた。
市街地から少し外れた所にある、小さな雑貨店。温かみのあるモダンな雰囲気のお店で、こぢんまりとした店内には、お洒落な小物やハンドメイド品、日用品などが所狭しと並べられている。
客の入りは、お世辞にも良いとは言えなかった。売上も、生活費を除けば何も残らない。なけなしの貯金を切り崩すような月も、珍しくはなかった。
しかし、そのことは彼女にとって特に問題ではなかった。雑貨店の経営も、生活のためというよりは趣味でやっているの