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NASDAQが”最強の指数”と言われるワケ

皆さん、NASDAQ(ナスダック)と聞いたことはありますか?これまでオルカン米国株式に投資してきたけど、新しいスパイスを加えてみたいと思っている方、投資にも慣れてきて他の銘柄への投資を検討したい方向けに、今回ナスダックについて取り上げようと思います!リスクが高めでよりアグレッシブな、上級者向けのインデックス投資についてお話しします。



ナスダック100とは?

NASDAQ100(=ナスダック)は、革新的なビジネスモデルを持つハイテク企業100社で構成される株式指標です。これは、アメリカのナスダック市場を代表する指数であり、S&P500やダウ平均など肩を並べる、よく知られた指数の一つです。最近では史上最高値を更新し続けるなど、好調な指数となっており、「最強の株価指数」と称されることも。構成銘柄は毎年見直され、常に最新の成長企業を指数に取り入れ続けており、パフォーマンスの高さで注目を集めています。

ナスダック100指数は「最強の株価指数」

皆さんがよく知っている大手企業、Amazon、Google、Apple、NVIDIA、Microsoftなどが含まれているというとイメージが湧きますでしょうか。ただ、これらのハイテク企業は実は「S&P500」指数にも含まれています。上位銘柄の規模が大きいがために、実際にはナスダック100とS&P500にはかなりの重複があるということです。つまり、全世界、S&P500、ナスダック100の関係性は以下の通りです。

S&P500は全世界株式の大体6割を占める500社で構成されており、ナスダック100は3割を占める100社で構成させているので、より「集中型」でハイリスクハイリターンであることがわかります。最近では、落合陽一氏が率いる「ピクシーダストテクノロジーズ(PxDT)」が去年の夏にNASDAQ市場に上場し、日本でも話題になったのではないでしょうか。



驚異の過去パフォーマンス

まずはナスダック100のリターンは凄まじいです。一般的には、ナスダック100の歴史も浅いので、1990年以降S&P500と比べてみると、リターンの差はかなり大きいですね。トピックスと比べると、その差はさらに大きくなります。

各指数のパフォーマンス(出典:マネックス証券)

ただ、グラフの動き方はS&Pと似たような感じで動いていませんか?それは、先ほどの話の通り、ナスダック100とS&P500ではかなり重なりがあるので、リターン実績も相関が強いです。

ちなみに、ナスダック100とS&P500に相関があるというとは、それぞれに連動する投資信託を2銘柄買っても、分散にならないこと、お気をつけください!オルカン vs 米国株でまさにこの点について書いたので、ん?という方はぜひご一読下さい!

ナスダック100が「最強」と言われるもう一つの理由は、ハイリスクではあるものの、実は2008年の金融危機やコロナショックの時、S&P500よりブレが少なかったという実績があります。その理由は、ナスダック100を構成する”指数の中身”を詳しく見ることで理解できます。次のチャプターでそれについて触れていきます!

出典:大和アセットマネジメント

総合すると、ハイリスクハイリターンではある前提で。ボラティリティは思ったほど高くない(決して低くはないので初心者の方、要注意!)、実は運用効率(=シャープレシオ)をみるとS&Pよりは数値上高いのです。

出典:マネックス証券




ナスダックの中身を覗く

では、ナスダック100の中身を見てみましょう。簡単に言うと、ナスダック100は、ハイテクや先進企業に焦点を当てた、100社集中型の指数と言えます。米国のみならず米国外の企業や赤字の新興企業も含むことができ、特に大型IT企業の比重が高い(かつ金融企業を除く)のが特徴です。

一方、S&P500は米国企業のみを対象とし、事業黒字の条件があり、さらに幅広い業種から成る指数です。「アメリカ全体を示している」と言えるでしょうか。

Microsoft、Amazon、Apple、NVIDIAなどの有望企業はどちらの指数にも含まれています。ただ、ナスダック100においては、それら企業の割合がほぼ倍なので、従って個々企業の恩恵もデメリットも受けやすくなります。ぐっと濃度を高めて、ハイテク×新興企業に寄せたのがナスダック100といえるでしょうか。

なぜリターンが高いのに金融危機やコロナのショックを耐えられたの?については、そもそも金融セクターを指数に含んでいないのと、テクノロジー業界の収益構造上コロナショックの衝撃も抑えられた、ということになります。ちなみに大事なので追記しておくと、どちらが良い悪いの話ではなく、単純に違うリスクにさらされている、ということになるので、ナスダックはハイリスク商品であることに変わりありません。



ナスダックの成長を支える要因

最近、マイクロソフト、アップル、アルファベット、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズなど、いわゆる「荒野の七人」(The Magnificent Seven)と呼ばれる大手テック7社が注目を浴びています。この7社の時価総額はナスダック100全体の約60%を占めています。ナスダック100の堅調さは、生成AI(人工知能)を中心とする技術革新の進展に伴い、主力銘柄群の収益成長が期待されることが追い風となっています。

各指標の集中度合いと業種別比率(出典

ナスダック100に共通する特徴として、以下があると言われています。特にイノベーションを起こし続けて急成長を実現するために必要な観点です。

  • ①研究開発費へのコミット:ナスダック100企業には研究開発費を重視していると企業が多く存在します。PwC社の調査において、最も革新的な企業の間では研究開発費と収益が着実に増加していることが確認されており、そこにはナスダック100企業が多く含まれています。また、2018年のナスダック100企業TOP25は、その年の研究開発費として合計897億ドルを費やしたと報告されています

  • ②強力で前向きな経営陣:ジェフ・ベゾス、イーロン・マスク、マーク・ザッカーバーグ等、ナスダック100企業には革新的なリーダーが率いる企業がたくさんあり、企業としての新しい試みを続けています


おわりに

この記事を通じて、ナスダック100とS&P500の違いや、ナスダックの成長を支える要因について、お話してきました。結局新NISAでナスダック100はあり?については、ポートフォリオのメインとするのは怖い…。リターンは高いものの、ボラティリティは高いので上級者向けで、リスク許容度がある方だと、サテライトとしてはいいのではないでしょうか。

ただ最強株価指数であったとしても、私たちが買える”いい商品”が出回っていなきゃ何も始まりません!次回では、新NISAを活用するにあたり、ナスダック100に連動するおススメの商品を解説していきますので、ご興味があればぜひフォローして一緒に勉強していきましょう!




"一枚でポン"


再掲)どんなブログにしていくの?

改めて、2週間前からこのブログ始めました、エディです!ここでは、新NISAについて、初心者から中級者に向けて有益情報を発信していこうと思います。特徴としては 「図解で分かりやすく」「データに基づく」そして「1分でわかる知識」を意識していこうと思っています!これまでも以下のような記事書いていますのでもしよかったらぜひ!

今後このようなトピックを扱っていこうと思っており、Xも始めたのでぜひフォローお願いできたらと思います!

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