住宅ローンの”実質”マイナス金利も、幕を閉じる?0.5%の壁どこ行った?
これまでは、住宅ローンは”組むべき”だったーー。
変動型の金利が0.4%程度に対して、ローン減税が0.7%。銀行への利払いより、戻ってくる税金が多い状態を「実質マイナス金利」または「逆ザヤ」と現象がありました。
ただ、今年7月の日銀による政策金利の利上げ(0.25%)がありましたね。メガバンクも短プラを上げて、変動型金利が各社も上がることが予想されています。日銀の最終的な金利到達点がどこかわからないですが、これまで言われてきた「0.5%の壁」はどうなるのか、今日はわかりやすく解説していきます。
住宅ローン控除の仕組み
まずは住宅ローン控除とは?
その仕組みについて説明します。
家を購入するにあたり、これはかなり大きなメリットになるので、購入した方・検討している方はこれを織り込み済みの計画を持っていると思います。
逆ザヤ・”実質”マイナス金利の実態
まず、住宅ローンの「実質マイナス金利」とは何か?
今年の3月に解除された、日銀のマイナス金利政策のことではありません。
変動型ローンの適用金利は0.4%程度が今の平均的な姿ですよね。
それにローン控除があります。
ピンときた読者も多いのではないでしょうか。
ここで注目すべきは
「逆ザヤ」と呼ばれる現象ーー。
これは、住宅ローンの支払利息よりも還付される税金が多くなる状態を指します。現在の変動金利型ローンの適用金利は約0.4%とされており、控除率の0.7%を下回っています。そのため、実質的にお金が戻ってくる「マイナス金利」が実現しているのです。
控除適用の借入額上限なども考慮する必要があり単純には論じられませんが、銀行に利払いより、戻ってくる税金の方が多い方も多いはずです。
現在の控除率は0.7%ですが、以前は1%でした…!
実は、”実質”のマイナス金利なら過度の優遇との指摘はかねてあり、2022年からの住宅ローン控除率は0.7%に縮小されたという経緯。特に、控除率が1%だった頃にローンを組んだ人にとっては、より大きなメリットとなっています。
直近の政策金利の利上げ、0.5%の壁とは
今月、日銀は政策金利を0.25%に引き上げましたよね。
さて、ここで「0.5%の壁」という概念について説明します。
これまでは、政策金利が0.5%の壁を超えるかどうかが注目されており、それを「0.5%の壁」なんて言っていました。「0.5%」は、四半世紀以上にわたって、突破できなかった水準なんです。
直近、急激に上がっているのがわかると思います。
では、重要なのが今後ーー。
政策金利がどこまであがるのか?
今年5月末の36人のエコノミストたちの予測では、2025年末までに政策金利が0.7~0.8%に達するとされています。このように、「0.5%の壁」がなくなりそうです。
もし再度の利上げがあり、政策金利が0.5%に達すると、変動金利型ローンの金利もそれに伴って、~0.8%程度になる可能性があります。これにより、「実質マイナス金利」「逆ザヤ」が解消されることに。
言い換えると、日銀が利上げを進めれば、ローン金利が控除率より高くなる。これまでの「実質お得な住宅ローン」が通常に戻る、という理解なので、異常だったのがノーマルになる、というところでしょうか。
なので、何も叫ぶようなことではありません。
どの銀行が金利上げた?
では、日銀のマイナス金利解除(3月発表)と0.25%への引き上げ(7月発表)を経て、どの銀行が動きだしたのでしょうか?
5月から:イオン銀行(+0.1%)
5月から:住信SBIネット銀行(+0.1%)
6月から:楽天銀行(+0.02%)
8月から:三菱UFJ・三井住友銀行・みずほ銀行が17年ぶりに引き上げ(+0.15%)
🏃♂️ 行動に移そう
住宅ローンの「マイナス金利」は、家計にとって大きなメリットですが、その持続性には注意が必要です。日銀の政策変更により、将来的にこの恩恵が減少する可能性もあるため、しっかりと情報を把握し、適切な対策を考えましょう。
この記事は主に情報共有となりましたが、今後新しくローンを組もうとしている方、既に変額でローンを組んで心配な方、今後も最新の情報をチェックし、自分にとって最適な選択をすることが重要です。
以下記事で、固定?変動?のデータ分析をしてみました。
今後金利がどうなるか、15のシナリオに基づいて徹底比較しているので、関心がある方はぜひご覧ください。
📝 関連記事 📝
#資産形成 #新NISA #投資 #ビジネス #note初心者 #つみたてNISA #投資信託 #投信 #副業 #NISA #運用 #資産形成術 #インデックス #インデックス投資 #インデックスファンド
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?