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株式会社Inazma創設、医師兼経営者 古賀俊介の新たな一歩

今回はいよいよ株式会社Inazmaの立ち上げについて、起業の経緯や当時の苦労などについて古賀さんに伺いました。

Interviewee’s profile
古賀 俊介
1989年生まれ。福岡県出身。産婦人科医。筑波大学医学群医学類卒。在学中に起業し、自身もエンジニアとして様々なWebサービスを開発。医学生向け国家試験対策サイトmedu4は医学生の3人に1人が利用する規模にまで成長。2019年に株式会社Inazmaを創業し、現在は会社経営をしながら診療も行っている。2021年4月にゼロマチクリニック天神をプロデュース。


これまでの想いをカタチに

ーー前回、医療機器の臨床研究を一緒に行なっていた先生とInazmaを立ち上げたと伺いました。
はい。NST(子宮収縮と胎児心拍を計測する検査)に関する医療機器開発の共同研究をしていた仲間の一人と共に立ち上げました。その先生はご自身のクリニック経営に専念するなどの理由で、すでにInazmaからは退いてしまっていますが、立ち上げにおいて欠かせない存在でした。

ーーどのような経緯からInazmaの立ち上げに奮起することになったのでしょうか?
その先生とは臨床研究時から密にコミュニケーションをとっていました。先生の臨床経験と僕のIT・スタートアップ経験を共有しながら、医療の課題や理想について語り合う日々を送っていました。
常々抱えていた医療業界への疑問とあるべき医療の未来を考えた時に、あたらしい医療をつくろうという点で2人の想いが合致しました。そのためにできることとして、まずは医療のムダや非効率をできる限り減らすとともに、待ち時間の削減といった受診者体験の向上を目指すための仕組みを開発し、理想の医療を体現するクリニックを作り上げようと構想しました。これがInazmaのはじまりです。

ーーその構想を形にした現在のInazmaの事業内容を教えてください。
医療機関と受診者双方の体験を向上させるアプリケーションの開発や、クリニックの最適化に向けたマネジメントを行っています。
まず、後払い決済機能が搭載された予約システムの「クリマネ」を開発しています。これは医療機関における無駄な時間やプロセスを削減し、予約から会計までの業務を効率化させるアプリケーションです。その「クリマネ」を最大限活用したコンパクトでクイックなサービスを提供する「ゼロマチクリニック天神」のマネジメントもしています。また、医療現場における紙文書のやりとりを電子化し、ペーパーレス化を実現できる電子同意書システム「カミゼロ」も開発しています。

爆速で躍進するInazma

ーー現在、古賀さんのやりたかった”医療・ヘルスケア”のモノづくりができていると感じていますか?
事業としては少しずつですが構想どおりに進めることができています。しかし、現状に満足はしていません。とにかくスピードが理想にまだ足りていません。あるべき姿から逆算して必要なプロダクトを開発するなど進めていますが、まだまだ遅いのです。もっともっと多くの人々の生活を良くするため、今以上にスピード感と狂気が必要だと考えています。

ーー社名のInazma(イナヅマ)というネーミングはどのように決めたのでしょうか?
名前は、とにかく爆速でものごとを進めることをイメージして名付けました。これは会社のValues(価値観や行動指針)にも通じていて、事業はスピード感を持って進めるべきという思いです。ただ、正直なところいずれ会社名を変えるかもしれないとも考えていて、深く考えずに決めました。(笑)

ーーこれまでの古賀さんの生い立ちから見ても、スピード感というのは肝になっていそうですね。
そうですね。あまり時間をかけても結果は大して良くも悪くもなりませんから、とりあえずやってみることが大事だと思っています。学生起業の頃からですが、考えているよりもやってみないとわからないことの方が圧倒的に多いのでスピード感は大切にしています。またプロダクト開発には敏捷性、すばやさが特に求められます。Inazmaにおいては、管理ツールを導入するなど開発で求められているスピードとそれを支えるスタイルを会社全体に拡張することで、生産効率を高め、変化に追随しやすくしようとしています。

学生社長から社員を抱える経営者へ

ーー立ち上げにあたり大変だったことはありますか?
まず、時期的な問題としてコロナ禍での立ち上げになったので思ったように動けなかった部分があります。ちょうどコロナウイルスが流行し始めたのがクリニックのオープン予定の半年前でした。緊急事態宣言にまん延防止等重点措置など全く予期しない事態でしたし、収束の見えない、社会もどう変化していくのかわからない中で、オープンをずらさねばと考えました。結果的にクリニックは2021年4月に無事オープンできましたが、コロナによって大きな影響を受けました。
その他に大変だったこととして、社員を抱えるということが挙げられます。従業員を雇用し、チームメンバーといかに良いパフォーマンスをつくっていくかという点に難しさを感じます。社員の生活がかかっているので責任も感じます。学生起業の時はサークル活動の延長線でやっているような感覚もあり、今の会社経営とは難易度やステージとして種類が違うと思っています。

ーー従業員を抱える難しさを感じる中で何か工夫していることはありますか?
オフライン、オンラインでもコミュニケーションをとることは大切にしています。当初、一緒に働くメンバーに対して距離を置かずフラットに接していましたが、実際に経営者となり利害関係がある以上、ある程度一線が大切で経営者としての役割を果たさなければいけないと感じました。コミュニケーション自体はドライではないのですが、自分の中では意識的に線引きしようと思っています。
これは学生時代とは大きく考えが変化した部分です。学生時代はバイトなどで手伝ってくれていた人はいましたが、今と比べると責任の重さが全然違います。

ーー経営者をしながら医師として診療を続けているのはなぜですか?
現場感が大事だと感じているからです。僕たちは現場ありきのプロダクトを作っているので、現場から離れてしまうとその感覚が失われてしまいます。そうならないためにも現場で働くことはゼロにせず、今後も継続して診療していきたいと考えています。

次回はInazmaの今後についてインタビューをしていきます。お楽しみに♪

Interviewer’s profile
高田 桃衣
1990年生まれ。愛知県出身。同志社女子大学卒業後、はとバスイメージガールとしてPR活動に従事。任期満了後、フリーアナウンサーとして番組MCやレポーターなどを務める。2020年に所属事務所を退所し、企業広報、話し方講師、アナウンサーなど複数の職を担い、パラレルワーカーとしてのキャリアをスタートさせた。株式会社Inazmaでは広報を担当。

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