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【イナカの家と住人のこと(2024)】27・求められる決定や状況判断…選択のまなび

父、治療のための入院生活…

父は、まず胃の中のいっぱいになってしまったものを吸引することからはじまりました。

私たちは、父とコミュニケーションが取れない状況でできることを考えつつ、入院のための荷造りをし届けることから。


病棟に入れるのは一人のみだったので私がやり取りをすることになりまして、

受付で荷物を預けるに終わらず面会できないために質問やお願いをすることもあり、それが多かったのか…
「お父様は大切にされているんですね」と言われました。

入院時の出来事もあり、うるさ型と思われたかもしれません。(汗)

ですがその状況で受け身でいるということは、何もすることができない父を放置していることと変わらず、父の状態が分からないだけでなく父に孤独感を与えてしまうことにもなります。
それは心の仕組みを知る者としても一番避けたいことでしたし、こちらの主体性を手放してしまうことも避けたいことでしたので、あえてさせていただきました。


最善を尽くして天命を待つ…
最善というよりは、出てきた思いを軽視せずというところですけどね。


父の入院治療は胃の消化物が通るための処置を目的としたもので、

その間の経過や感じたことをかいつまんでお話しますと…

まず胃物の吸引がはじまった父は、数日後に発熱をしてしまいました。
ちょうど荷物の受け渡し時にその話があり、姿だけでも確認したく思いを伝えたところ、私のスマホで写真を撮ってきてくださいました。
そこに写る父の姿は熱がありながらもことのほか豊かでしたのでひとまず安心でき、写真は思わぬ家族へのお土産ともなりました。(笑)


その数日後、治療に関する面談があり家族で病院へ。
そこで話のはじめに吸引の管が抜けてしまったが胃の中はほぼ空になったことを伝えられ、どうしましょう?と。
急でしたが、これはタイミングだと思えたので即断即決で終わりにしていただきました。

そして本題の治療の話は、選択肢は手術、バルーン拡張、ステント拡張の3つで、次回までに決めておいて欲しいと伝えられ、

常に選択をせまられることを痛感しました。



面会ができればそこで父と意思疎通をはかれるのですが、面会謝絶で高齢者、社会事情とはいえ本人抜きの選択となってしまうことはとても残念なことでした。それでもできる限り父ならどう思うかの視点は持つようにしていましたけど…

家に持ち帰り父抜きで選択した家族の意向は、入院してからの伝えられる父の体の状態では術後の事まで考えると良いことはないと判断し、手術はしないことに決めました。


次の面談日、
その日は初めて会う外科医お一人との面談でした。
父の様態説明から始まり唐突に手術は出来ない事のみ伝えられました。
こちらも手術はしないと決めてはいたものの、一方的な物言いで出来ないと告げられた時は一瞬にして先がみえなくなり心が痛みましたね。

こちらとしては手術ではない治療の話に進むと思っていたのですが話はなく、どうしてよいか分からずこの先は?と質問をしてみましたら、終末の施設に行くとか…との返答。
いきなりの終末との言葉や、そもそも主治医がいない面談状況など訳が分からないことばかりでしたので、現状を把握するために幾つも質問をさせて頂きましたて、

それによってつかめたのは違う科同士の連携が取れていない状況や、相手の気持ち抜きの心ない事務的な言葉からの対応であることでした。
(受ける側は痛いですね…)

連携なく先の話に進まない状況であることが分かりましたので、これからを教えて頂き把握したいことと心の整理のために、出来るのであれば主治医との面談をときゅうきょお願いしてみました。

幸いお時間を頂け、手術なしの先の流れとそれにより起こりうる状態をお聞きできましたので、その場でバルーン拡張処置と少しでも多く一緒にいられるように自宅療養を希望する旨をお伝えしました。


時間はかかりましたが、
その日一歩進んだ状態で病院を後にできました。



ーーー

時間の終わりを知らされてしまった出来事…

普段のようにはいられません。

常に目覚めていなければ、
イマにいなければ、

迷いが生じてしまいます。


イマ… 今ここ… 選択…
学びの時をいただいていました。



では、またね。


*画像
デンドロビウム(ノビル系)?

むぞうさに庭に地植えされ (汗) 

あじさいの陰でけなげに開花してました


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