団体のアドボカシーに沿った、ファンドレイジングを考える~書籍:子どもアドボカシーと当事者参画のモヤモヤとこれからから学ぶ~
アドボカシーと聞くと、NPOが行う「政策提言」と思われる方が多いと思います。もう少し総合的にみると、社会的に弱い立場にある人達の困難な生活を支えたり、保護をしつつ、権利を守るために代弁し、政策提言するといった幅広い活動がアドボカシーと捉えられます。
ファンドレイジングにおいて、団体がどんなアドボカシーをしているのかを理解しておくのはとても重要です。一貫性のあるアドボカシー活動は社会的に”事業の筋”がよいと思われるので、助成金の採択や、寄付者の増加につながるからです。逆にそこがぼやっとしていると、採択されずらいですし、寄付者も増えにくいです。
例えば、2022/10/30締切のセーブ・ザ・チルドレンの「子ども・地域おうえんファンド」の要項を読むと、”権利”という言葉が15回程登場します。他の助成金でこんなにもこの言葉が登場することはないので、もし、この助成金の採択をねらうなら”子どもの権利”を見据えた活動をしていることを語る必要があります。
もちろん、子どもだけでなく、障がい者、高齢者、外国をルーツに持つかた、LGBTQなども”権利”が侵害されていて、それを守る活動をしている団体は多いです。
以前、伴走支援をしたある団体さんに、「△△の状況の●●の権利を守る」という文言でホームページ等でメッセージをしたらいかがですかとご提案したことがあったのですが、「権利とか人権とかいうとややこしくなったり、うるさいことを言われるかもしれないので、それは受け入れられません」と言われたことがあります。
その時はそういう考え方もあるな・・・と感じましたが、やはりある一定以上の資金調達をするのであれば「誰のどんな権利を、どのように守るために、どの視点で当事者の意見を代弁しているのか」を伝えていかないといけないなと今は思います。
とはいえ、権利とか、権利を守るアドボカシーとか言われてもな・・・とハードルを感じますよね。今回は、そうしたアドボカシーをわかりやすく説明していくれている書籍:子どもアドボカシーと当事者参画のモヤモヤとこれから、を参考に、アドボカシーとファンドレイジングを考えていきます。
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