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rakugaki_70「美術館へ行こう!【大阪編】大阪文化館・天保山」


大阪文化館・天保山

私には「美術鑑賞」という唯一の趣味があります。
その「趣味」にもブームがありまして、第一次ブームが1985年〜1987年。第二次ブームが2009年〜2018年。
第一次ブームの1987年から第二次ブームがはじまる2009年まで20年以上の月日が経っていますが、その間にも何回かは美術観賞をしています。
ただ「ブーム」の期間は、集中的に「美術館」に出かけているので「ブーム」なんですね。
このブログでは、私の大好きな「美術館」に出かけて、観賞した「美術展」の感想とともに、「美術館」の魅力が一緒に伝えられればなぁと思っています。

大阪文化館・天保山は「サントリーミュージアム・天保山」としてサントリー創業90周年事業によって1994年(平成6年)に大阪市港区天保山ハーバービレッジに開設されました。
2010年に美術館維持が困難となり閉館。
その後2012年に「大阪天保山特設ギャラリー」として臨時的に美術展を開催。
2013年より新名称「大阪文化館・天保山」として本格的に美術展を再開しました。
私の現存する記録の中で、現在まで「大阪文化館・天保山」の企画展に出かけたのは6回です。
これは今まで鑑賞してきた「大阪文化館・天保山」の感想ブログとなります。


1)2003年7/19-8/31「ディック・ブルーナ展 ミッフィー、ブラック・ベア、そのシンプルな色とかたち」

ディック・ブルーナ展 ミッフィー、ブラック・ベア、そのシンプルな色とかたち

美術鑑賞第一次ブームから久し振りの美術鑑賞になります。
第二次ブームがはじまる前で、記憶にはあまり残っていないのですが、パンフが残っていたので以下に抜粋します。

ミッフィー(うさこちゃん)の絵本でおなじみのディック・ブルーナ。彼の100冊以上ある絵本は、シンプルな手描きの線と限られた6色で構成され、子どもから大人まで世界中の人々に愛されています。
また、彼はオランダを代表するグラフィック・アーティストでもあります。
ペーパーバック(ブラック・ベア)シリーズを始めとした2000冊のブックデザインや、数多くのグラフィック作品は高い評価を受けています。
本展では、絵本とその原画、多彩なデザイン作品を中心に、青年時代の絵画・素描など約1500点の作品により、彼が確立した(ブルーナ・スタイル)を紹介します。
あわせて、マティスやレジェ、カッサンドルやサヴィニャックら、ブルーナに影響を与えたアーティストや同時代のデザイナーたちの作品も展示します。

その後、2010年に松屋銀座で「ゴーゴーミッフィー展」(ミッフィー誕生55周年記念)でブルーナさんの作品を満喫しています。


2)2009年10/24-12/23「クリムト、シーレ ウィーン世紀末展」

クリムト、シーレ ウィーン世紀末展

サントリーミュージアム天保山、来年の今頃は閉館前なんだな~。
今回は余り時間もないので、ざくざくっと見ました。

クリムト、シーレ自体の作品は少なかったけど、その他の画家さん達の絵も、それなりに楽しめました。
「テレーゼとフランツ・マッチュ」って小さな男の子と女の子の絵も、微笑ましかったです。

ただ、ちょっと決め手に欠ける感じで、今回は図録は買わないで帰りました。


3)2010年7/10-9/20「印象派とモダンアート」

印象派とモダンアート

今年は印象派が豊作です。
サントリーミュージアム天保山に行ってきました。

モネ、ピサロ、ルドン、ルソー、ボナール、ボーシャン、ピカソ、ローランサン、シャガール、モランディ、ニコルソン、フォンターナなど巨匠達が勢揃いです。
入口近くにあるモネの6点のロンドンの連作が、淡く消え入りそうで素敵でした。
何と言っても今回はピサロの牧歌的な絵に目を奪われました。
なんとピサロの部屋では部屋ごと独り占めですよ。
こんなの初めて。
人も少なく、とってもゆったり鑑賞することが出来ました。

一番素敵だったのが、花束の回廊。
真っ直ぐに延びた道の左右に、ルオーやルドンなど、巨匠達の花束の絵が飾られていて、その先にローランサンの花束を持った女性の絵が飾られているんです。
とっても優雅な気分になれました。

あまり期待をせずに観に行っただけに、何だか得した気分になりました。(ここのところ、混み混み美術展が多かったからですネ)


4)2010年10/6-10/31「ポーランドの至宝 レンブラントと珠玉の王室コレクション」

ポーランドの至宝 レンブラントと珠玉の王室コレクション

サントリーミュージアム天保山。
3ヶ月振りの美術鑑賞です。

この美術展は、東京富士美術館(知りませんでした。八王子の方にあるみたいです)で先月までやっていたのが来たみたいです。
11月には北九州市立美術館・ 分館、12月には広島県立美術館で展示する予定らしいです。

中に入ってみますと・・・結構混んでます。
この美術館が混んでいるのは、初めての経験です。
肝心の美術品は・・・凄い!
ガラスケースの中です。
絵画も工芸品も彫刻も、みんなガラスケースの中に鎮座なされています。
まるで損保ジャパン東郷青児美術館のゴッホの「ひまわり」状態。
国宝級なのかしらん。

本展は、ポーランドの首都ワルシャワと歴代国王の居城であった旧都クラクフ、両都市にある国立美術館のコレクションより、ワルシャワ王宮、ヴァルヴェル城に伝わる工芸、彫刻などをはじめ、19世紀のポーランド絵画が展示されています。

入口近くには大きな絨毯のタペストリーと金銀の食器類。
そして彫刻、絵画と続きます。
この美術館にしては混んでますが、あくまでこの美術館にしてはなので、イライラする程ではありません。
この美術展の目玉は日本初公開となる、レンブラントの2作品。
「桃の前の学者」とレンブラントのモナリザと呼ばれる「額縁の中の少女」。
2作品とも、ばっちり鑑賞する事が出来ました。
展示会場の中程にはガラスケースに収まってない絵画もあるのですが、ガラスケースに入るのと入らない差って??
ガラスケースに収まっていない作品達も素敵でしたよ。
出口近くにはポーランドが誇る、コペルニクス、ショパン、キュリー夫人の資料なども展示されており、ポーランドの歴史に触れられました。

久し振りに美術に浸れて、美術欠乏症を解消。
楽しい時間を過ごす事が出来ました。


5)2014年9/27-12/7「光と影の芸術人 藤城清治 世界展」

光と影の芸術人 藤城清治 世界展

藤城清治さんの美術展は今まで、2009年9月に「藤城清治 光と影の世界展」京都文化博物館に。
2012年10月に「藤城清治 光と影 88(米寿記念)展」銀座文教館に行きました。
どちらも偶然行った日に、ご本人のサイン会をしていたのですが、京都文化博物館では人が多すぎてそれどころではなく、銀座文教館では余り混んでいなかったのでサインをいただきました。
2年前が88歳ということは、今年は藤城清治さんも卒寿(90歳)ですね。
今でも精力的に制作や展覧会を開かれて、更にサイン会までされていて、とてもお元気で凄いです。

さて、3連休のはずが昨日は1日中仕事で、その他の休み中も仕事が詰まっている中、よし行くぞと本日行ってきました。
今回は大阪文化館・天保山。
元サントリーミュージアム天保山です。
2010年7月に観た「印象派とモダンアート」以来、サントリーが売却してから初めて!
4年振りに訪れました。

モノクロームの影絵の世界から、カラフルな影絵の世界まで。
幾度も目にしてきている作品に再会できて、またお逢いできましたねって感じ。
でも、今回の作品数はかなり多い。
全て電飾のカラーコルトンで、動画もあって見応え充分でした。
買う気はなかったのに、これはと図録も買うことに。

さあ、次は何年後に藤城清治さんの絵に出逢えるのか?
観終わった今から楽しみです。


6)2015年3/7-5/10「魔女の秘密展 ~ベールに包まれた美と異端の真実~」

魔女の秘密展 ~ベールに包まれた美と異端の真実~

「魔女の秘密」・・・タイトルだけでも、ちょっと惹かれるものがありますよね?
「魔女」だけでも「ん?ん?ん?」となるのに、それに「秘密」が付くんですからもう「お?お?お?」です。

ヨーロッパでは古くから魔女の存在が信じられてきました。
本展は、今までうかがい知ることのできなかった魔女を日本で初めて、多角的に紹介するというものだそうです。
大阪文化館・天保山です。

音声ガイドは俳優の佐々木蔵之介さん。
借りて入口に向かいます。
入口ではお客さんがたまっています。
あれっ?と思ったら、係の方が入場の調整をしているみたい。
ある程度人がたまったら、四方壁の部屋に通されます。
モニターが2台あって、佐々木蔵之介さんのオープニングナレーションを通された他の方々と見ます。
観終わったら中世ヨーロッパ風の木のドアが「ギィ~~~ッ」という効果音付きで開いて、係の方がこの先を進むように促します。
何だか遊園地のアトラクションみたい。

本展はドイツ・プファルツ歴史博物館、ローテンブルク中世犯罪博物館のほか、オーストリア、フランスの各美術館・博物館の全面協力のもと、絵画やまじない道具、魔女裁判に関する書物や資料、拷問道具など、日本初公開を含む約100点を一堂に紹介されています。

う~ん、普通の美術展とは違うことは理解していました。
しかし、実際に観て廻ると「ありりり?」となります。
「魔女」が重要視されるので、絵はあっても作家はほぼ重要視されません。
アートではなく、中世ヨーロッパの魔女関連の資料展です。
もう、魔女裁判、拷問、拷問、処刑、処刑みたいな。
何だか気分が塞がってしまいました。
ここまで陰惨な感じばかりなのに、最後は何故かオタクっぽいアニメの部屋(笑)
これは頂けない。
音声ガイドがあるのに何だか駆け足で通り過ぎてしまいました。
分かってはいたけど・・・うっ、うっ、うっ・・・こんなの美術展じゃない!
う~ん、この企画展、私にはちょっと・・・でしたね。

本展は5月10日まで開催した後、新潟、名古屋、浜松、広島、福岡と巡回予定です。


以上、サントリーミュージアム・天保山時代も含めた大阪文化館・天保山の美術鑑賞でした。
近くに海遊館(水族館)がありますから、合わせて1日楽しむのもありですね!

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