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rakugaki_56「美術展へ行こう!【東京編】パナソニック汐留ミュージアム」


パナソニック汐留ミュージアム(現:パナソニック汐留美術館)

私には「美術鑑賞」という唯一の趣味があります。
その「趣味」にもブームがありまして、第一次ブームが1985年〜1987年。第二次ブームが2009年〜2018年。
第一次ブームの1987年から第二次ブームがはじまる2009年まで20年以上の月日が経っていますが、その間にも何回かは美術観賞をしています。
ただ「ブーム」の期間は、集中的に「美術館」に出かけているので「ブーム」なんですね。
このブログでは、私の大好きな「美術館」に出かけて、観賞した「美術展」の感想とともに、「美術館」の魅力が一緒に伝えられればなぁと思っています。

「パナソニック汐留ミュージアム」は東京都港区東新橋にある、2003年に開館した私立美術館です。
私の現存する記録の中で、現在まで「パナソニック汐留ミュージアム」の企画展に出かけたのは3回です。
これは今まで鑑賞してきた「パナソニック汐留ミュージアム」の感想ブログとなります。


1)2012年10/6-12/16「ルオー財団特別企画展 ジョルジュ・ルオー I♡CIRCUS」

ルオー財団特別企画展 ジョルジュ・ルオー I♡CIRCUS

パナソニック汐留ミュージアムははじめてです。
歩いて15分くらいの距離なので、散歩がてらに歩いて行きました。

今回の美術展は、ルオーの作品の中でもサーカスに焦点を合わせた美術展です。
建物の1Fでは、このミュージアムに合わせてサーカスのイベントが行われていました。

ほぼほぼ「ルオー」だけの美術展。
これもはじめてですね。
「サーカス」のテーマは、ジョルジュ・ルオーの全絵画作品の3分の1を占めているそうです。
ルオーがサーカスを着想源にして描いた初期から晩年までの絵画や版画で構成されています。
19世紀末から20世紀初頭の風俗を追いかけている世界観が、何となくロートレックを思い出させますね。
展示も狭い部屋の中にいくつかサーカス小屋が作られて、そこに絵が展示されている面白い展示方法です。
ただ狭い部屋の中に、小さなサーカス小屋の展示部屋を作っているので、人が2人以上入ると狭くて絵をひいて観ることが出来ません(笑)
雰囲気はでるんですけど。

今回の美術展、結構大作もあります。
ルオー最大級の油彩画が本邦はじめて3作品揃っての展示ということで、ルオーの作品でこんなに大きい作品ははじめて観ました。

今回分かったことは、ルオーは最初っからルオーだったということ。
晩年は更に絵の具を盛った作品にはなっていきますが、よくある成長に応じて絵のテイストが変化していくのではなく、一生を通してルオーだったんだなぁと感じた美術鑑賞となりました。


2)2013年9/7-12/10「モローとルオー -聖なるものの継承と変容-」

モローとルオー -聖なるものの継承と変容-

パナソニック 汐留ミュージアムは、昨年の11月に観にきて以来です。
ミュージアム入口前のモニターで、本展紹介映像を拝見します。

象徴主義の巨匠ギュスターヴ・モローは国立美術学校の名教授として、マティスやマルケなど多くの画家を育てました。
そのなかでも、モローが最も愛した生徒がいました。
それが、後に20世紀最大の宗教画家と呼ばれるジョルジュ・ルオーです。
モローはルオーの才能を見抜き、熱心に芸術上の助言を与えたそうです。
ルオーはマティエールや内的ヴィジョンへの感覚を師から受け継ぎ、やがて自身の作品の中で我がものとしていきます。
「我が子ルオー」「偉大なる父」と彼らの往復書簡の中で呼び合う二人の間には、師弟を超えた特別な絆がありました。
モローは遺言によりルオーをモロー美術館初代館長に任命し、自分亡き後も愛弟子を導き続けます。
ルオーはモローへの感謝を生涯忘れることはなく、精神的な父としてのその存在は彼の芸術と人生に深い影響を及ぼしたのです。
汐留ミュージアム開館10周年を記念する本展は、ギュスターヴ・モロー美術館館長監修により企画 され、パリに先駆けて開催される世界初の二人展です。
本年度末には松本美術館、2015年にはパリのギュスターヴ・モロー美術館へと巡回するそうです。

本展は、第1部「ギュスターヴ・モローのアトリエ」、第2部「聖なる表現」、第3部「色彩とマティエール」、第4部「モローとルオー名作選」の全4部で構成されています。
半数以上が日本初公開とのこと。
私はなかでは、ポスターにも使われているギュスターヴ・モロー の「ユピテルとセメレ」が一番目を引きました。
モローの晩年の作品です。

展示数が70点余りで少ないので、あっと言う間に観てしまいました。
でもフランスに行かなければ観られないものを、こうして日本にいながら観られることに感謝ですね。


3)2016年6/25-8/28「ミケランジェロ ルネサンス建築の至宝」

ミケランジェロ ルネサンス建築の至宝

今日は生憎の雨降りでしたね。
パラパラ雨降りの中、新橋に向かいました。
パナソニック 汐留ミュージアムは、2013年9月に観た「モローとルオー -聖なるものの継承と変容- 」以来です。

ミケランジェロという事で気分は盛り上がるのですが、パナソニック 汐留ミュージアムの規模の大きさから考えるとそんなに期待をできないことは承知の上です。
「建築」って絞っているところも、隙間を狙ったニッチなミケランジェロ展であることは想像出来ます。
それを承知で思いっきりハードルは下げて観に行きました。

イタリア・ルネサンスの巨匠ミケランジェロ・ブオナローティは、彫刻、絵画、建築という視覚芸術の3つの領域において、他の追随をゆるさぬ卓越した人体表現と深い精神性を示しました。
活躍の舞台となったフィレンツェとローマには彼が手がけた建築が、今も都市の景観を形作っているそうです。
フィレンツェのサン・ロレンツォ聖堂新聖具室や附属のラウレンツィアーナ図書館、ローマのカンピドリオ広場やサン・ピエトロ大聖堂ドームの設計の仕事には、同時代の人々を驚嘆させた、新しい装飾の表現形式や空間の取り扱いが不滅の輝きを放っています。

本展はカーサ・ブオナローティの所蔵する作品を中心に、ミケランジェロ本人による真筆の素描および書簡約35点を含めた作品およそ70点を展観するものだそうです。
やはり「ミケランジェロ原作」とか「ミケランジェロにもとづく」とかが目立ちますね(笑)
ミケランジェロ自身のメモらしきものに目を通しますが、今回はやはりぐっとくるものはなかったですね。


以上、パナソニック汐留ミュージアムは2019年に「パナソニック汐留美術館」に名称を変更しました。
本当に小さな小さな美術館ですが、所蔵品がジョルジュ・ルオーに特化していることから、ルオーをお好きな方にはオススメな美術館です。

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