本当の自分はたまねぎ。波を遠くから見てみた。
感情は心の波。行ったり来たりする波。そんな”心の波”を遠くから眺められたら、人生はどう変わるのだろうか?と考えてみました。
ヨガ哲学に学んだ事”本当の自分”は、たまねぎだった
イライラした時、感情が抑えられなくなった時、感情に押し潰される感覚、その感情に支配されて感情=自分という思考回路でした。イライラしている自分、不安な自分、悲しい自分。全て自分。そしてそんなネガティブな感情をもつ自分にもまたウンザリ。自分が益々嫌いになっていく・・・
しかし、ヨガ哲学・アーユルヴェーダから学んだこと。
感情は本来の自分ではない。感情は心の単なる波。本来の自分と感情を切り離し、それを客観視をすることで本来の自分を感じることが出来る。
本当の自分ってなんだろう?
ヨガ哲学では生命は五つの鞘(層)から構成されていると考えます。 一番外側の目に見える肉体から内側に向かって5つの層があり、その奥に真我(本当の自分・本来の自分)があります。
たまねぎをひとつひとつめくっていくように、それを見てみましょう。
5つの層は、環境や人生の移り変わりに影響を受けて常に変化します。
一番外側のたまねぎの皮の部分
食物鞘 (アンナマヤコーシャ)... 私たちが触り見ることのできる肉体。
食物によって維持されている人間存在の基礎となる部分で、食べているものの影響が多い。
正気鞘 (プラーナマヤコーシャ)...外側から 2 番目。 食物鞘と意思鞘と影響し合う。呼吸やエネルギーの流れにより変化する。生命エネルギーを動かしたり排出の働きを行ったりしています。新鮮な気(プラーナ)を取り入れ、流れを整えることで、生命力(オージャス)が高まります。
意思鞘 (マノマヤコーシャ)... マノは”心”という意味のマナス 。感覚や感情でできている。気分が落ち込むと乱れ、気(プラーナ)が滞ります。心のエネルギーを司る感情の層。感情をコントロールしなくては、振り回され乱れてしまいます。
理智鞘 (ヴィニャーナマヤコーシャ)...ヴィニャーナとは”理智”のことで理性や判断力を司り、情報や記憶がたくさん蓄えられている場所です。物事を意識と合わせて判断する感情の基準を決定し、判断する知性の層です。
この知性の層が乱れていると、正しい思考と行動の選択を行うことができません。
歓喜鞘 (アーナンダマヤコーシャ)... アーナンダとは”歓喜”という意味
本当の自分・大いなる自分に一番近いところにある。深いところから湧き起こるのが本当の歓喜。人間の本質は、純粋で幸福感に満ちているそうです。
この歓喜鞘が、宇宙・生命全体の根源とつながる真我を包んでいるといわれます。
真我 (アートマン) ... 肉体や環境が変化しても変わらない”純粋な自分”がただある場所。 心・身体・感覚を観るもの
制限がなく幸せで自由、決して変わらない存在
私たちは幸福に満ちた層を包み込むように五層が重なって存在しています。
たまねぎをぺりぺりとめっくっていくと、真ん中にあるのが一番甘い部分。そんな感じなのかな?と思っています。たまねぎ?たけのこ?
純粋なエネルギーを取り入れながら、それぞれの層を健やかにしバランスを整えることで、存在の芯となる部分(本来の自分・真我)が幸福で満たされるのです。五層は互いに影響し合うため、どの層のバランスが崩れていても全体が崩れてしまいます。
繰り返しになりますが
本来の自分は肉体や環境が変化しても変わらない”純粋な自分”がただある場所。
心・身体・感覚を観るものと、いうことは・・・ただ見るもの。何にもおかされない。感情をただ波を見るように観察するもの。
そう思うと、感情に振り回されず、平穏でいられるように感じます。
平穏でいられれば、毎日笑顔でいられる。毎日笑顔でいられることは、自分を大切にできる。自分を大切にできれば、周りの人も大切に出来る。
それがつながっていけば、世界があたたかく優しさであふれる。慈愛あふれるあったかい世界になる。
心は空気、誰も汚さないし、誰にも汚されない
そう思います。