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IMADEYAは、千葉・東京を拠点に、世界各国(特に日本)のお酒とそれにまつわる物を取り扱っている酒屋です。こちらでは、お酒に興味がある方もない方も「お酒っておもしろい」と思っていただけるような、お酒の様々な話をご紹介していきます。

マガジン

  • 日本酒・焼酎

  • 安藤の造り手訪問記

    IMADEYAの安藤 大輔が日本全国の造り手(日本酒蔵、焼酎蔵、蒸留所、ワイナリー)を訪問し、造り手の歴史や想いを綴った訪問記です。

  • ワイン

  • IMADEYAマリコ-突撃!隣の日本ワイン-

    IMADEYAの松本 眞理子が日本ワインの造り手を訪問!日本ワインの魅力をもっと皆様に知っていただくために、ワイナリーで感じたことを綴ります。

  • 目利き・あきこの美味紀行*白土暁子

    日本各地、時に世界を巡って美味しいお酒やおつまみを探しているIMADEYAの「目利き」。 お酒のつまみとして読んでいただければ、素敵な気分になれるはず。

最近の記事

「最高峰の米が持つ力を最大限に酒に還元することを使命とする蔵」山忠本家酒造(愛知県愛西市)訪問記

山忠本家酒造 人口6万人、愛知県愛西市に位置する酒造、現在の製造国数は420石。 愛知県は実は製造量全国7位の酒造県、酒造数は42蔵。 昔から義侠といえば「プロ・玄人向けの酒」というイメージが日本酒業界では定着している。しかし技術が進歩して華やかな香り、甘味のある味わいはある程度技術を習得したら誰でも出せるこの時代に、あえて時代に合わせなかった義侠のポジションは代替不可な唯一無二の蔵となっている。 美味しさのトレンドは時代によって変わっていくが、売りやすい酒質や戦略にシ

    • 牧丘を日本のバローロに!(カンティーナ・ヒロ/山梨県牧丘町)

      2023年5月 訪問 新規取引ワイナリー カンティーナヒロ 山梨県北部、牧丘町に位置するワイナリー。 「カンティーナ」はイタリア語で「自社畑100%でワインを造る小さなワイナリー」を意味し、「ヒロ」はワイナリー当主である広瀬武彦さんの名字からとっています。 ワイナリーとしては2018年から醸造をスタート。もともとはかつて山梨県の主要産業だった養蚕や蒟蒻づくりをしており、そこから先代が鍬1つで開墾して巨峰を植え、徐々に牧丘は巨峰の一大産地になっていきました。それ以来、葡萄

      • 「いつか日本の“黄金の丘”と呼ばれる日を夢見て」Rue de Vin(長野県東御市)訪問記

        2023年5月訪問 はじめに  Rue de Vin(リュードヴァン)/長野県東御市 フランス語で「ワイン通り」の意味。 それは彼らの葡萄畑とワイナリーに通じる一本の通り、Rue de Vin から始まります。やがてこの通りにはレストランやオーベルジュが現れ、次にもまた新しいワイナリーや葡萄農家が誕生する。それはまるで点と点が繋がって線が出来るように、「ワイン通り」は延びていきます。 いつか日本の“黄金の丘”と呼ばれる日のことを夢見て・・・。 歴史やコンセプト かつ

        • 効率化される世の中で何を遺すのか、菌の世界寺田本家

          寺田本家創業1657年、寺田本家が目指すのは生命力の有る「百薬の長」。生命のエネルギーを生かした無添加、無農薬のお酒。 世界中のナチュラルワインラバーから愛されている寺田本家の日本酒は世界一のレストランとも呼ばれるnomaで採用されたことは記憶に新しい。 現在生産量は800~900石を守りながら、全体で20人前後で酒造りを行う。 仕込み水は、森からの水を井戸から汲み上げて使用している。硬度120ほどの中硬水、井戸水なので季節で若干の変化もある。 菌の世界を均一にしていない

        「最高峰の米が持つ力を最大限に酒に還元することを使命とする蔵」山忠本家酒造(愛知県愛西市)訪問記

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        • ペイザナ×とおののどぶろくプロジェクト
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        記事

          熟成の極みに達した日本酒は日本料理に合うのか?

          IMADEYA 安藤のペアリングレポート 一般社団法人・刻SAKE協会が予約困難店の末富にて「黒龍」×「木戸泉」のペアリングディナーを開催。 会場となったのは、メディアの登場も控え、料理の写真は基本NG、予約困難店、日本料理「末冨」。 この店をセレクションしたのは黒龍の水野社長 「味わったことのないスペシャルな古酒・熟成酒の世界を体験する場ならば料理も同様に普段体験のできない場所に」。 今回登場した2つの酒蔵は対極にある酒を手掛ける。黒龍酒造は、高精米の氷温熟成が基本。

          熟成の極みに達した日本酒は日本料理に合うのか?

          「世界的なトレンド、都市型ワイナリーを千葉で発見!」FUNABASHI COQ WINERY(千葉県船橋市)訪問記

          2023年12月の訪問 FUNABASHI COQ WINERY / 千葉県船橋市-  FUNABASHI COQ WINERYとは 千葉県船橋市に千葉県初の都市型ワイナリーとして、2021年に誕生しました。 「濾過をせず」「ほとんど手作業で」をモットーに日々ワイン作りに向き合われています。 始まりは、「ワインをもっと身近に、気軽に楽しんでもらうために」という思いから、難しい・気取っている、と思われがちなワインの敷居を下げて楽しむための飲食店を開業。 「ワインと肉 COQ

          「世界的なトレンド、都市型ワイナリーを千葉で発見!」FUNABASHI COQ WINERY(千葉県船橋市)訪問記

          手と手を取り合わないと渡れない川、手取川・吉田蔵

          IMADEYA安藤の蔵訪問記今最も注目の集まる蔵である、吉田酒造店。1870年に創業した吉田酒造店の代表銘柄は「手取川」。手取川で名を馳せ、今は7代目の吉田泰之さんに代替わりし限定流通「吉田蔵u」を手掛けている。 可能な限り高値で酒米を購入し地元農家へ還元、環境に配慮し自然と共存するため電力の全量を再生可能エネルギーに切り替え、さらに太陽光発電も取り入れる持続可能な酒造りを目指している。 蔵の姿勢が見て取れるのが、白山手取川ジオパークの自然保護のため、酒の売り上げの一部を

          手と手を取り合わないと渡れない川、手取川・吉田蔵

          マーケットは生まれてくるものではない、創るものである。IMADEYA AGING LABORATORYの挑戦

          代表小倉秀一の考えるIMADEYA AGING とは 1:日本酒を取り巻く現状 日本酒のピークは昭和48年、そこから比べると現在消費量は7割減まで減っている。希望の光としては、大きく減っているのは大量消費のパック酒、特定名称酒は健闘している。ただ大手が非、というわけではなく、日本のマーケットがシュリンクして行っている。 その中で世界に誇る日本の輸出産業の一つ、日本が誇る水と米、匠の技術、麹の発酵文化から成り立つ日本酒があまりにも安すぎる。日頃から伝えているが日本酒はもっ

          マーケットは生まれてくるものではない、創るものである。IMADEYA AGING LABORATORYの挑戦

          諦めなかった味

          お酒だけではないけれど、何かを作る時に重要なのは素材と技術。ワインの場合はそれはブドウ栽培と醸造にあたります。 ブドウと言っても世界中には何百種類とブドウの種類があり、それぞれ特徴が異なるので、どのブドウを使うかによって醸造方法も変わる。その組み合わせをどう選ぶかによってどんなワインになるかが決まります。 日本で作られているワインの特徴の1つは「ヴィティス・ラブルスカ」という種類のブドウを使ったワインが多く作られていること。 「ヴィティス・ラブルスカ」とは、通常食用として消

          諦めなかった味

          「Who#00003」誕生秘話。30年以上続く文化形成の中で生まれた個性。

          私達IMADEYAが日本全国の生産者を訪問した際に、試験的に造られたり、少量だったりの理由で、まだ世の中で販売されていないお酒たちと出会うことがあります。 何とも魅力的で可能性を秘めたこのお酒たちをIMADEYAは「Who」と名付けリリースしました。 Who誕生のきっかけはこちらの記事からご覧いただけます。 2023年2月に発売したWhoシリーズ第2弾(#00002)に続き、第3弾(#00003)の発売が2023年4月下旬に決定しました。 今回の生産者はシャトー酒折ワイ

          「Who#00003」誕生秘話。30年以上続く文化形成の中で生まれた個性。

          「日本のグランクリュ」と周りのワイナリーが羨むほどのいい畑から生まれるワイン

          去年からお取引を始めた、長野県上田市に畑のある「セイル・ザ・シップ・ヴィンヤード」。 こちらのワイナリーを作られた田口航さんは、商社で働いた後、元々好きだったワインを造りたいと京都の天橋立ワイナリーに就職、その後長野県上田市に畑を見つけ、千曲川ワインアカデミーで学んだ後自分のブランドを立ち上げます。 田口さんは、上田市の中でも特にいいカベルネ・ソーヴィニョンができると言われている東山という場所に畑を持っています。 新規参入していい畑を借りることは通常難しいのですが、なぜその

          「日本のグランクリュ」と周りのワイナリーが羨むほどのいい畑から生まれるワイン

          1歩進んだつもりが、崖で足を踏み外していた話

          以前書いたこちらの記事。 沢山の反応をいただき、自分たちでも無駄にせずに済んで良かったと思って喜んでいたのですが、実際に蒸留してみると、思いもよらぬ落とし穴が… 商品化されているワインは、刻一刻と酸化していくためそれを防ぐため、特に長期熟成を目的としているワインには「酸化防止剤」というものを添加します。 ナチュラルワインが人気になってからこの言葉をよく聞くようになり、一部ではまるで悪のように言われることもありますが、健全なワインを造るためには、酸化防止剤が必要な場面が多々

          1歩進んだつもりが、崖で足を踏み外していた話

          錦糸町 IMADEYA SUMIDA 4周年記念 自家樽熟成ハイボールフェアはじまります

          沢山のお客様、造り手の皆様に支えられ、錦糸町PARCO内の店舗IMADEYA SUMIDAは4周年を迎えます。皆様に感謝の想いを込めて、2023年3月15日(水)~3月31日(金)まで自家樽熟成ハイボールフェアを開催。ぜひこの機会に、IMADEYA SUMIDAの名物「国産蒸留酒(焼酎・ジン・ウィスキー)の自家樽熟成」をお楽しみください! 自家樽熟成の誕生秘話はこちらからご覧いただけます。 「自家樽熟成ハイボール」×「ミニおつまみ」12種類の特別ペアリングセットご紹介12

          錦糸町 IMADEYA SUMIDA 4周年記念 自家樽熟成ハイボールフェアはじまります

          錦糸町 IMADEYA SUMIDA から革命を!自家樽熟成ハイボールの魅力を発信。

          焼酎をはじめとする国産蒸溜酒の新たな可能性として、IMADEYAは以前から樽熟成の魅力に注目。2019年にオープンした錦糸町PARCO内のIMADEYA SUMIDAにて、当初より店内で自家樽熟成した国産蒸溜酒(焼酎、クラフトジン、ウィスキー)の魅力を発信しています。今回はその自家樽熟成誕生のストーリーを紹介いたします。 ■樽熟成焼酎との出会いIMADEYAがパートナーである焼酎蔵を尋ねると、樽の中で寝かせられ、いい色味になった樽熟成焼酎と出会うことがあります。 その琥珀

          錦糸町 IMADEYA SUMIDA から革命を!自家樽熟成ハイボールの魅力を発信。

          まだ世の中に知られていないお酒「Who#00002」誕生秘話

          私達IMADEYAが日本全国の生産者を訪問した際に、試験的に造られたり、少量だったりの理由で、まだ世の中で販売されていないお酒たちと出会うことがあります。 何とも魅力的で可能性を秘めたこのお酒たちをIMADEYAは「Who」と名付けリリースしました。 Who誕生のきっかけはこちらの記事からご覧いただけます。 Whoシリーズ第1弾(#00001)は2022年8月に発売して完売。 そしてこのたび、待望のWho第2弾(#00002)の発売が2023年2月末に決定しました! 今回

          まだ世の中に知られていないお酒「Who#00002」誕生秘話

          大手だからこそ造れるもの

          IMADEYAでは、多くの飲食店様にお酒を卸しています。 その中でも、ここ数年時にお引き合いいただくのがナチュラルワイン。 ナチュラルワインの造り手は、少人数で、自分たちの手の届く範囲で葡萄を栽培したりワインを醸造したりしているところが多く、ダイレクトにそのこだわりを楽しむことができます。ただ、その分どうしても数が少なく、沢山の方にお勧めできないのが難しいところ。 美味しくて、ある程度生産量が多く、そしてできるだけナチュラルなアプローチで造られたワインがあればいいなと思ってい

          大手だからこそ造れるもの