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【映画】「小説」の良さも印象に残る作品「月の満ち欠け」#158

こんばんは。

今回は佐藤正午さん原作、映画「月の満ち欠け」を観た感想について書きます。
先日会った友人からおすすめしてもらったのをきっかけに観てきました。
出版業に携わっている友人なのですが、おすすめポイントとして、小説の帯に書かれた伊坂幸太郎さんの内容がとても印象的でした。

小説を読まずとも人は生きていけますし、それでいいと僕は思っているのですが、もし、誰かが、「一冊くらいは読みたい」「しかも、ただの暇つぶしではなく小説の面白さを知りたい」と言ってきたら、佐藤正午さんの作品を読んでほしいと思っています。

小説「月の満ち欠け」の帯より

帯の内容を何も見ずに言っていた友人の「好き」という気持ちも強く受け取ったので、公開終了間際の映画からまずは観てみることにしました。


小説の良さを感じた作品

出典:映画.com

小説が原作となり、映画化された作品はたくさんあると思います。
その中でも、「月の満ち欠け」を観ていて原作の内容というよりも「小説」というのを感じました。

どの場面がどのように感じたのか伝えるのが難しく、とても曖昧な表現で申し訳ないのですが、観ていて最初にまず感じたことです。
1つシーンを挙げるとするならば、出演している目黒蓮さん、有村架純さんがが走るシーンです。
あとは、瑠璃という名前が付けられた理由や言葉の表現からも「小説」を感じたところです。

私は映画を観るときに原作者は誰なのか、恥ずかしながらあまり気にせず観てしまうのですが、藤原竜也さんが好きで以前観た「鳩の撃退法」も佐藤正午さん原作だったと「月の満ち欠け」を観終わった後に気づいたのですが、同じように「小説」を感じたのを覚えています。

生まれ変わるという設定について

出典:映画.com

作品ポスターに「生まれ変わっても、あなたに逢いたい」と書いてあります。

作品のストーリーの主となる部分なのですが、「思い残したことがある」というのが生まれ変わった理由、という設定は他の作品でも共通するところでした。生まれ変わらず現世に戻ってきたという設定ですが、「黄泉がえり」「いま会いにゆきます」が印象に残っています。

「生まれ変わる」という設定は非現実的ではありますが、失ったものを長い年月が過ぎても想い続ける姿に感動しました。
「愛」という気持ちだけでなく、長い時間何かに想いを持ち続けるということは大切にしたくなりました。

何かしら叶えたい願いがあり続けることに共感でした。

受け止めることの難しさ

出典:映画.com

大泉洋さん、田中圭さんは受け止め難い事実に直面する役を演じています。

受け入れて怒りに変えるか
受け入れることで相手を許すことができるのか

そして、子供の「瑠璃」を演じた小山紗愛さんが一番難しい設定を演じられていたのではないでしょうか。
自身で恐らく人生経験したことがない事や、「大人」としての視点や感情をどうイメージしたのか訊いてみたいほどです。

まとめ

都内の映画館では今週あたりで上演を終了するところがあるようです。
まだ観ていない方は今週予定をつくって行ってしまうか、伊坂幸太郎さんの言葉を受けて、まずは小説(原作)からこの作品を触れるのもいいのかもしれません。


作品情報

出典:映画.com

監督                   :廣木隆一
原作                   :佐藤正午
メインキャスト:大泉洋(小山内堅)
                              有村架純(正木瑠璃)
                              目黒蓮(三角哲彦)
                              伊藤沙莉(緑坂ゆい)
                              柴咲コウ(小山内梢)

小山内堅は、愛する妻と家庭を築き、幸せな日常を送っていたが、不慮の事故で妻の梢と娘の瑠璃を同時に失ったことから日常は一変する。悲しみに沈む小山内のもとに、三角哲彦と名乗る男が訪ねてくる。事故当日、娘の瑠璃が面識のないはずの三角に会いに来ようとしていたという。そして、三角は娘と同じ名前を持ち、自分がかつて愛した「瑠璃」という女性について語り出す。それは数十年の時を超えて明らかになる許されざる恋の物語だった。

出典:映画.com

参考:
オフィシャルサイト
https://movies.shochiku.co.jp/tsuki-michikake/


枡田泰明


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