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私が野菜づくりを始めたわけ。

こんにちは、だいきです。

今回は、私が野菜づくりをするようになった訳をお話ししようと思います。

・学歴社会の負の側面

・テクノロジー社会の弊害

・技術の進歩による倫理感の欠如など、

私が経験してきたことのすべてに意味があって、
今の仕事に携われているなと強く思います。

闇を知っているから光を求めて、
コミュニティ農園というニッチな業界に足を踏み入れました。

その選択自体に良い悪いは無く、
単純に光を求めてさまよい歩いた結果だと思っています。

なので、彷徨っていた時期の苦しみや愉悦、
独特の空虚で擡げた空気感など、
余すところなくお伝えしようかと思います。

・・・

私は元々、農学系の大学で生命科学を専攻していました。

理系に進んだ方が就職先に恵まれるという
親や先生からの意見を素直に聞いて、
特に強烈な志望動機もないままに
一般試験を通過して、進学しました。

社会と繋がる機会が増える大学生は、
将来の仕事やライフスタイルを強く意識するようになります。

学校という枠組みから離れ、
社会という枠組みに組み込まれるようになるので、
新たな枠組みの中で競争が始まります。

知識から資本の競争となり、
戦いの場をシフトしていきます。

自然と自分を見つめる機会も増え、
学生時代にしかできない様々な経験を通して、
自己理解を図っていきます。

自己を理解し、社会の構造を学び、
社会問題の解決に寄与するアクティブな人も一定数現れます。


私は、微小なアミノ酸やタンパク質の構造を学び、
遺伝子操作をする研究室に配属されました。

そこでは、細胞内の構造を変化させたり、
活性を高めたり、機能を停止させたり、、、

最先端と呼ばれる研究に携わって、
多くの学びを得ました。

ですが、、、

どうしても拭い切れない不安がありました。

「遺伝子組み換えをした先に、
人体にどのような影響があるのか。」

本当の意味で科学的な安全性は保障できない。

であるなら、

生命科学の業界では是とされても、
社会や人類、延いては地球全体で見たときに、
否とされることに加担しているのではないか?

業界の光と闇の側面を同時に見つめた時、
自分がいるべき場所ではないと思うようになりました。

そこで、

振り子が左右に揺れるように、
研究室から大自然へ、
公から在野へと、
思い切って、学びのフィールドを移してみたのです。

初めて北海道の地に降り立った時、
地平のかなたまで緑と青い空が広がる光景に、
心奪われたことを鮮明に覚えています。

あの景色をみて、価値観の転覆が起き、
興味の尽きぬままに、
各地の農業や暮らしに触れて、
いつしか農的な活動を中心に生活していきたいと思うようになりました。


北海道で見た景色は、
今までの価値観を転覆させるには充分過ぎるものでした。

小学生の頃から塾に通い、
テストの点数や成績によって評価され、
偏差値の高い学校を目指すようになり、
理系に進んで良い就職先を見つける。

そこに全く疑いを持たないままに、
皆が持っている共通の価値観に身を委ねて、
十数年を過ごしてきました。

ただ自然の景色を見ただけで、
何を思ったのか、感じたのか。

自然には、勉強で身につけた知識以上に
奥深い情報が内包されていて、
心の機微が、自分を大きく動かしたのだろうと思います。


大学生までは自分のことばかりを考えていて、
どうしたら他者を出し抜けるかとか、
自分が優位な立場に立てるかなど、
自分本位な考えが脳内を支配していて、
社会に対する疑いなど、
考えるだけ意味のないことだと思っていました。

ひとたび、社会や人に与える影響を考えれば、
脳内のネットワークは別の答えを導き出すように設計されています。

なので、成長や進化段階に応じて思考は変化し、
向かう先や存在する場所もそれに伴って移動していきます。

未来が変わるとは、思考の変化であり、
行動に起こすことで、現実は動いていきます。


何も講釈垂れるわけではありませんが、
時が経るにつれて、感じたこと、考えたことは、
確実に現実を変容させて、
未来に多大な影響を与えていると分かると、
過去から現在、未来の時間軸は振り子のように揺れ動いて、
行ったり来たりを繰り返していると感じます。

単に、「野菜が好きで野菜づくりを始めました!」
というのであれば、家庭菜園で充分ですが、
野菜づくりの背景にある魅力を伝えていくには、
コミュニティ農園という形が自分には合っていると感じます。

各地へ行って学んだことや感じたことは、
イラというフィールドで実践して初めて血肉になります。

コミュニティメンバーとともに学びを深めて、
身体や心の様子に表れる変化
農的な活動が地域や社会に加えるアクセントを
楽しみ、歓び、笑い、面白い物語に編集し、
一つの壮大な神話に昇華していきます。


それでは、また!


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