マガジンのカバー画像

チャプター 【完結】

33
運営しているクリエイター

#ショートショート

Chapter31

 「やっぱり、ハルと結婚はできない」  直接的にはならないだろうと思っていても、別れ話の…

井川文文
3年前
2

Chapter30

 「ハルさん、好きです」  「ありがとう〜」  このやりとりを最後に朝倉アオイは海外へ旅…

井川文文
3年前
1

Chapter29

 「すみません、会社を辞めようと思います」  思い詰めた表情で彼は告げた。  目の下にはク…

井川文文
3年前
3

Chapter28

 アオイ先輩は、確かに「絶対に言わないよ」と言った。  社内恋愛禁止のルールを破ったもの…

井川文文
3年前
2

Chapter27

 「今日、MIUに会ったよ!」  毎日連絡が来ることをあれほど嫌がっていたのに、私から連絡を…

井川文文
3年前
2

Chapter25

 「え、ボク、先輩にその話しましたっけ・・・?」  明らかに動揺していた。  自分の中のル…

井川文文
3年前
2

Chapter24

 「ごめん、今日のLINE・・・」  マスターがロックグラスの中に球体の氷を入れ、マドラーでクルクルと回すと、カランカランと涼しい音が響いた。  佐川オサムと目が合い一瞬体温が上がったが、音に助けられ、すぐに落ち着きを取り戻すことができた。  「いや、全然! 先輩忙しそうだったから」  オサムはお酒に弱い。  彼の手元には半分ほど減っているブラッディ・シーザーが置かれていたが、顔の赤らみから想像するに、まだ2杯目くらいだろう。  「何飲んでるの? シーザー?」  飲みの誘いを

Chapter23

 「好きな子いないの?」  岸田マキコは子どものような眼差しをしていた。  あの質問にはど…

井川文文
3年前
2

Chapter22

 「アオイ先輩、飲みいきませんか?」  LINEでメッセージを送ると、すぐに既読マークがつい…

井川文文
3年前
3

Chapter21

 「ねえ、オサム、朝倉大丈夫なの?」  久しぶりに会社で佐川オサムを見かけた。  同じ会社…

井川文文
3年前
3

Chapter20

 「ごちそうさまでした! ありがとうございました!」  夜と朝の境目に、オレたちは解散し…

井川文文
3年前
2

Chapter19

 「おつかれさまです! ハルさん、オレ金曜の夜が空いたんですけど、よかったらご飯行きませ…

井川文文
3年前
2

Chapter18

 「マキコ、ごめん、明後日の夜って空いてる? 飲み会手伝ってくれない? オサムも来るから…

井川文文
3年前
2

Chapter17

 「朝倉くん、映画の招待券もらったんだけど興味ある?」  初めて、藤野ハルと二人で映画を見に行った。  プレミアム試写会ということで、彼女は関係者に軽く挨拶回りに行ったが「これはほとんどプライベートだから」とオレを先方に紹介するワケでもない。  純粋に映画を観た。  しかし、上映中の彼女の表情がどうしても気になってしまう。  アクションシーンではどんなリアクションをするのか。  ラブシーンではどうなのか。  手を伸ばせば触れることができる彼女との距離。  映画の内容は全く頭に