鈴木秀樹

東京学芸大学附属小金井小学校で、ICTを活用してインクルーシブ教育を実現することを目指…

鈴木秀樹

東京学芸大学附属小金井小学校で、ICTを活用してインクルーシブ教育を実現することを目指した「ICT×インクルーシブ教育」を進めています。

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    生成AI関連の記事をまとめました。

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    セミナー登壇等、仕事の記録と感じたことなど。

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    ICT×インクルーシブ教育のショートショートを書いています。

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    書籍『ICT×インクルーシブ教育』について書いたものをまとめました。

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プロフィール

東京学芸大学附属小金井小学校 教諭 慶應義塾大学 非常勤講師 ICTを活用してインクルーシブ教育を実現する「ICT×インクルーシブ教育」を進めています。それについて詳しくはこちらを。 30年以上前の大学院生時代、私がはまったのは I.イリイチでした。「脱学校の社会」「コンヴィヴィアリティのための道具」などを読み漁ったのを覚えています。あの頃、私は「イリイチが描く『自立協働的な学び』を実現するためにコンピュータは役に立つだろうか?」と考えていました。当時のコンピュータにはも

    • 再生

      PV? ができました

      EDIXで公開授業をしたご褒美でMicrosoftが私のPVを作ってくれました。 え? 違う? よくわかりませんが、ともかく名刺代わりの動画ができました。 非有識者の4分31秒。お時間あれば是非。

      • EDIX④中川先生との対談

        EDIXで行った国語の公開授業については前に書きました。 この授業の後に中川一史先生と対談させていただいたのが、これが非常に勉強になりましたのでムービーを公開します。全編見ると30分かかるので、テキストも載せておきます。 原因と結果 中川:もしかすると皆さんが知っている国語は「ごんぎつね」のような物語教材というのはあると思います。(今日の授業は)「あ、これも国語の範疇に入るのか」と思われたかもしれません。昔は多分なかったかもしれないものなんですね。今日は光村という教科書

        • 「情報処理」がもたらす温かい時間

          「あー、これについて書きたいけれど、全然、書く時間ないよ」 と思っていたのだけれど、ひょんなことから仕事にポカっと隙間が空いたので…。 情報処理学会発行の会誌「情報処理」から原稿依頼をいただいたのは昨年10月のこと。「情報の授業をしよう!」という連載に生成AIを活用した実践について書きませんか?というお誘いでした。 これは断るわけにはいかない、と言うか、お話をいただいた時はちょっと泣きそうなくらい感動しました。なぜか。「情報処理」は、私にとっては特別な雑誌だったからです。

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          EDIX③記事

          また何か出れば追加しますが、たぶん出揃ったのでまとめておきます。ペイウォールのものもありますが、、、

          EDIX2024②公開授業

          EDIX2024について書く記事の第二弾。東京ビッグサイトに到着してすぐに行った公開授業について書きます。 「言葉の意味が分かること」 教科は国語。単元は「言葉の意味が分かること」(光村図書)という説明文です。著者は今井むつみ先生なのですが、光村図書の方が今井先生に「今度、生成AIを使って『言葉の意味が分かること』を学ぶ公開授業があるんですよ」とお話ししてくださったために、この授業を撮影したムービーの編集が終わったら今井先生にそれを送らねばならないというとんでもない条件が

          EDIX2024②公開授業

          EDIX2024①怒涛の一日

          これまでEDIXにはあまり縁がありませんでした。もちろん一般参加者として行くことはありましたが、登壇のお誘いってほぼなかったんですよね。それが今年は突然、大変なことになりました。怒涛の一日をふり返っておきます。 スケジュール 08:00  学校をバスで出発 09:30  東京ビッグサイト到着 10:10 ~10:55  公開授業「言葉の意味が分かること」をAIで読む(小学校5年生国語)10:55〜11:30 中川 一史 先生と解説トーク 12:00 ~13:00 「生成A

          EDIX2024①怒涛の一日

          AIを授業で活用するための3つのステップ

          GIGAGIGA 2024終了しましたので、登壇させていただいた際の内容を(有料イベントだったので)サラッと。 私のお題はサムネの通りで「AIを授業で活用するための3つのステップ」でした。今回、かなり固い話にふってしまったのですが、その3つというのがこれです。 順にふり返っていきましょう。 ①教師としての基礎的な指導力の確立 AIの登場によって「いつ、どこで、誰が、誰から、何を、どうやって」学ぶかが全てガチッと決められている学校は、その多くの要素が揺さぶられつつありま

          AIを授業で活用するための3つのステップ

          オンライン配信室からの挑戦

          小金井小にオンライン配信室なる部屋ができました。教室ひとつ分を改装して1/4が編集室、3/4がスタジオです。 なぜ、こんな部屋ができるに至ったか。それを書くだけで本一冊になりそうですが、まあ、それはともかくこんな部屋ができてしまったからにはコンテンツをジャンジャン作らないわけにはいきません。 その第一弾がこちらになります。 概要欄からコピペしますね。 副島先生が本校のYouTubeチャンネルに登場してくださるのは2回目なのですが、今回も素敵な大切なお話しをしてくださっ

          オンライン配信室からの挑戦

          EdTechZine vs こどもとIT

          2月3日の公開授業が2本の記事に! これはもう本当にありがたいことと言わざるを得ないのですが、2月3日(土)の公開授業をいくつかのメディアで記事にしていただきました。まあ、一応自分でも書いてはいますが…。 でも、これは何と言うか、速報的に書き散らしたような感じで、そんなにちゃんとしたレポートにはなっていないわけですよ。授業者が自分で書いているわけですし。 その点、EdTechZineとこどもとITが掲載してくださった記事は、どちらもかなり力の入ったもので、かなり感動しま

          EdTechZine vs こどもとIT

          Unlock Learning

          「ICT×インクルーシブ教育」を掲げて様々な実践・研究に取り組み始めてから6年になります。学びに困難を抱えている子どももICTを活用して環境を整えれば学びやすさを手にすることができるのではないか。その試みは全体に波及して良い影響を与えるのではないか。そんな想いを実現するべく歩んできた道のりは、長い旅のようです。 近代の学校教育は、一律のカリキュラムがすべての子どもに等しく適用できるという考えに基づいて行われてきました。しかし、この考え方は多様な才能や興味、学習スタイルを持つ

          Unlock Learning

          成果を報告する

          何らかのプロジェクトを進める時、「成果をどう出すか」というのはもちろん考えるわけですが、「成果をどう伝えるか」ということもかなり考えます。 我々が取り組むプロジェクトは教育に関わるものです。それは「私達、凄いでしょ」と自慢して終わったら意味がありません。公立小学校に広がってこそ意味があるわけです。 とは言え、わざわざ多額の事業費をいただいて進めるわけですから、最先端のことをやらなければ意味がない。でも、あまりに最先端過ぎて公立小学校から「全然、自分たちと関係ないじゃん」と

          成果を報告する

          脚本家とAIの物語から子どもは何を感じるか(後編)

          前回の授業は、子どもたちがこのプロンプトを考えるところまででした。 1週間後、これを元にできあがった短編小説を携えて和田さんが再び教室に来てくれました。 まずは、「AIが書いたのか、人が書いたのか」は明かさずに、この短編小説を読みます。 読み終わった途端、子どもたちからは「AIでしょ?」「これAIっぽいよね」という声が聞かれたのですが、一応、改めて聞いてみます。すると。 「登場人物の言葉が丁寧過ぎたり…固い!」 「笑いを取るようなところがなかった」 「除草剤を向けられた

          脚本家とAIの物語から子どもは何を感じるか(後編)

          脚本家とAIの物語から子どもは何を感じるか(前編)

          ちょっと前に書いた「画家とAIの絵から子どもは何を感じるか」の第二弾。今度はプロの脚本家を教室に呼んで、同じプロンプトで物語を書いてもらおうということを試みました。 来てくれたのは和田清人さん。公開されたばかりの映画『夜明けのすべて』の脚本を三宅唱監督と共同で担当している人です。 これ、すごくいい映画だったんですよ。という私の感想を読みたい奇特な方はこちらを。 子どもたちに『夜明けのすべて』を見せられればよかったのですが、それはさすがに無理なので、和田さんがこれまでに担

          脚本家とAIの物語から子どもは何を感じるか(前編)

          映画『夜明けのすべて』

          僕は今、ストーリーを紹介することなしに「なぜ、その映画を見るべきか」を訴える文章を書くという困難なことに(生成AIにも頼らないで)取り組もうとしている。そんなことしなくたって誰も困らないのだけれど、でも、あの映画を見ることで心の向きが変わる人は必ずいるだろうから、僕も微力ながら宣伝に協力したい。 「夜明けのすべて」は地味な映画だ。激しいアクションがあるわけでも、燃え盛るラブシーンがあるわけでも、ハラハラドキドキさせる展開があるわけでもない。主演の2人はそれなりにネームバリュ

          映画『夜明けのすべて』

          生成AIのHidden Curriculum

          今度珠美先生にお声がけいただいて、JDiCE第14回オンラインゼミに出させていただきました。テーマは「AIが問い直す教育」。我ながら大きく出たものです。その時のことで、引っかかっていたことがあるので書いてみたいと思います。 坂本先生の質問 私が20分くらい話した後で、JDiCEの先生方とのディスカッションという流れでしたが、よせばいいのに最初の20分でこんな写真まで出してイリイチのOpportunity WEBやLearning WEBのことを話題にしたんですよね。それに

          生成AIのHidden Curriculum