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今更聞けないけど聞きたい、社業に活かせるIT化とDXの違い

ちまたでDXのキーワードで、溢れかえっています。
さて、このDX。

未だにIT化と混同されているケースが、多い気がします。
先月も某経営者会(ロータリー)にてDXにちなだ講話をしてほしい、とご依頼が来ました。
そしてご依頼されたその社長様も、「実は僕もよく判ってないんだよね」と。

大丈夫です、経営者あるあるです(^^)

では簡単にIT化と、DXの違いについてお話します。
DX と IT化は、実施する目的に違いがあります。

1)DX の目的が「ビジネスモデルや企業風土が変革されること。すなわち、事業改編

2)IT化の目的は「デジタルの活用による業務効率化」です。

たとえば、手作業でおこなっていた勤怠入力を業務効率化のため、タッチシステムを導入した場合、それは「IT化」です。

タッチシステムの導入により、既存業務を効率化できたとしても、事業全体のビジネスモデルが変わっていないため、DXとは呼びません。
主流「路面店舗で店員が商品を売る」というビジネスモデルに対し、通販サイトを導入したケースは DX の1つと呼べます。
※現在は、厳密にはDXと判断する基準があり、単に後追いでオンラインショップを運営するだけではDXとは呼ばれず、受発注部分の業務効率化のための IT化という扱いになります。

事業改編とはなんぞや

ずばり事業改編とは、
1)他社との競争力向上のために、ビジネスモデルの改革や技術革新などの抜本的な変化を起こすこと

2)既存の事業モデルで高成長を維持できなくなった場合や外部環境(マクロ)が変わった場合に重要視される

です。

もう少し、かみ砕きます。

①企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用する。

②顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革する

③業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革する

④自分の社業上にある、市場野中で、競争上の優位性を確立する

「データとデジタル技術」を「データとIT」、あるいは「IT」に置き換えると「攻めのIT経営」の定義になります。となると「IT」と「デジタル技術」のどこがどう違うのかという話になりますが、本質的なところで両者に違いはありません。ITとは情報をデジタル化する技術のことで、デジタル化された情報をデータといいます。

ではなぜ、わざわざITではなくデジタル技術という言葉が使われているのでしょうか。

まあ、多分ですけど「時代のトレンドワード」だと思っていただけるといいかなと。イメージみたいなものです。ははははは。


社長(経営者)が理解することで活きる

DXは、自社の製品・サービスを使うクライアントが、「何がしたいのか、何を求めているかを徹底的に追求し、ITによって自社や自社の製品・サービス・事業を変革する取り組み」です。

それを推進するには、新しいアイデアを具体化し、スタートできる組織や仕組みが必要です。

ということは・・・・
それをしっかりと支える土台(人、モノ、カネ)を整えることも大切です。

益々、経営者が意識しないと達成できないですよね。
上層部社員に任せておけば良いわけではありません。

それが、変化に強い組織をつくるための、第一歩が
IT化の取り組みになります。

そして、DXとは「ビジネス環境の激しい変化」を前提にしたものです。

経営者は、自社のビジネスモデルが市場で通用しなくなり、現行業務自体が根本的な見直しが必要になる変化がいつでも起こりうることを前提に社業を営みます。

「データとデジタル技術(=IT)」を使って自らビジネスモデルの変革や新しい価値創出、あるいは破壊的なイノベーションを仕掛けていく取り組みといえます。
ゆえに、ITによる業務の効率化・省力化のみをDXとは言わない、という事になって来る訳です。

※DXでいうところの「デジタル技術」は、様々な機器・製品を含めて、多岐にわたるモノ・コトのデジタル化やコンピュータ制御などを実現する技術を指しています。
その技術は、お馴染みITなのですが、ITという言葉を使うとイメージ的に狭い業種範囲のデジタル化の技術と見られてしまいがちです。

そこで、「デジタル技術」という言葉を使用したのが実態と思われます。

つまり皆さん余り深く考えずにIT化の第一歩を始めると、社業における未来への展望が広く高くなっていくのです。


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