黒ひげ救われる。
甥っ子に誕生日プレゼントをねだられ、希望していた黒ひげ危機一髪をプレゼントした。
黒ひげ 5体いて飛び跳ねも5倍。
みんな恐ろしくて刺せない……ところが、
94歳のばあちゃんが刺す刺す刺す刺す。
「まだ出ないわ〜」と言いながら刺しまくる。
飛び出した黒ひげの方がビックリするほど、ばあちゃんは冷静に「やっと出たわ」とピシャリ。
そういえばデイサービスで働いてた頃、黒ひげをよくやった。
私の子供がまだ幼かったので職場に連れて行き、利用者に頼んで面倒をみてもらっていた。
ある利用者さんは黙々と刺し続け、黒ひげが飛び出してその利用者の額に直撃しても、全然気にもせず、黙々とまだ空いてるところに剣を刺し続けていた。
それを見て私の子供が大喜びしていた。
ある意味黒ひげ無必要状態である。
そしてその刺しまくられていた黒ひげの樽を、
若年性前頭側頭型認知症の利用者が手に取り、刺してあったナイフを全部抜き、色・形・ナイフの向きを1寸の狂い無く、綺麗に揃えて机に並べていた。
その揃えたナイフを2時間近く見つめて考えこまれていた。
介護には黒ひげよりも樽に需要があるなーと思っていたけれど、うちのばあちゃんには黒ひげも需要があって黒ひげも救われたに違いない。
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