しばた れいな

東京の隅っこで、文章を書いています。ここでは、エッセイとか自分なりの哲学とか、そんなこ…

しばた れいな

東京の隅っこで、文章を書いています。ここでは、エッセイとか自分なりの哲学とか、そんなことを記録していこうと思います。毎週更新。

マガジン

  • 独り言

    日常で頭にふと湧いたことを書いた、独り言のような記事たち。

  • 仕事論

    私なりの仕事への決意、考え方、今後の展望。

  • 未熟

    考えがまとまらない、もしくは殴り書きをしたせいで、文章が未熟な記事たちです。これらは時間をかけて編集し、整えて、いつかこのマガジンから移動させる予定です。

  • 吐き捨て場

    私の弱さ、強情さ、醜さ、ずるさーーそんな人間らしさを、吐き出すところ。公にはしたくない。無意識に誰も傷つけたくない。でも吐き出したい。そんな矛盾した思いを100円という壁で守って、吐き出しています。誰のためでもない、自分のための記事。

  • 私的哲学

    正しいかはさておき、私なりの哲学を書き綴った記事たち。

最近の記事

文学フリマまでおやすみします

エッセイを文学フリマ終了までおやすみします。理由は、文学フリマに向けての編集作業・製本作業がこれから佳境に入るため、そちらに集中したいからです。 というのも初めての本づくりで、想像ではエッセイを書ける余裕があると思っていたのですが、蓋を開けてみると想像以上に考えること・やるべきことが多く、文学フリマまで毎日作業に追わそうで……! 怒涛の3月を終え、「気合いを入れてエッセイを書くぞ〜!」と思っていたのですが(そもそも先週、お暇記事を書いたばかりなので……)、本づくりに不慣れ

    • 頑張ることをお暇します

      3月ーー社会人からは「年度末」と呼ばれる時期。いろんな会社が、決算に追われ、施策に追われ、一年でいちばん忙しくなる時期。 私もその洗礼を受けていた。特にこの2週間は、ずっと仕事をしていたと思う。といっても「苦しい」みたいな負の感情はなく、むしろ「お仕事をいただけてありがたい」と喜んでいたのだけれど、どうやらそれは心だけだったようで、気づかぬうちに体は疲れを溜めていたみたい。 エッセイを書こうにも、仕事ばかりしていたものだから、書きたいものが浮かばない。日課となっていた読書

      • メモの魔力

        「人生でいちばん楽しかった思い出は?」 「人生でいちばん苦労したことは?」 私がいちばん苦手な質問。だってそんなこと、すぐには思い出せないから。 お笑い芸人さんは特殊能力の持ち主だと思っていた 私は、お笑い芸人さんをとても尊敬している。理由はいろいろあるけれど、ひとつに「何気ないエピソードを覚えている」というのがある。 そもそも私は、「アメトーーク」や「すべらない話」といったトーク番組が大好きだ。 普通の人ならつまらなくなりそうな話も、お笑い芸人さんが話すと、たちま

        • 「柴田 れな」だった

          先週、活動名を「柴田 れな」から「しばた れいな」にもどすことを報告した。たった、6か月間だったけど、私は「柴田 れな」だった。 今だから言うが、「れな」は母が私につけようとしていた名前だ。「れながいい」という母に、「三文字にしたい」という父。二人の意見をまとめて、母が考えていた漢字に、「れいな」という呼び名をつけたそうだ。こうして私は、「しばた れいな」として人生を送ることとなった。 私がもしも、「柴田 れな」だったら 「れいな」という名前に不満はなかった。名前の響き

        文学フリマまでおやすみします

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        記事

          【お知らせ】文学フリマに出店します

          今日は、お知らせがふたつあります。お知らせなので、いつもの文章と違って、ですます調ですが、見てくれると嬉しいです。 ひとつ、文学フリマに出店します 5月19日の「文学フリマ 東京38」に出店します。抽選だったので、「当たるかな……」とずっとドキドキしていましたが、無事当選のメールをいただきました。メールがきたとき、走り出したくなるぐらい嬉しかったな。 2月のはじめごろ、「文学フリマ 東京」の応募があると知ったときは、「5月に本の制作が間に合う気がしない」と、冬の文学フリ

          【お知らせ】文学フリマに出店します

          陽気で繊細なハーフ&ハーフ

          私は一見すると、明るいと思う。調子がよくて、何も考えてなさそうで、ひょうひょうと生きている。そんな印象を、初対面で与えることが多い。 でも実際は、気にしいで、考え込みがちで、傷つきやすい。学生時代からどんなに楽しい予定があっても、次の日がオフじゃなければ徹夜をしないくらいの真面目さも持ち合わせている。 「見た目と中身が違う」という話でもない こういう話をすると、「見た目と中身が違うんだね」という話になりがちだけど、そうではない。楽観的な部分と繊細な部分は、どちらも確実に自

          陽気で繊細なハーフ&ハーフ

          私が手を振る理由

          電車の中、公園のベンチ、ごはん屋さんの席、テーマパークの待ち列ーー目の前に小さな子どもがいると、つい手を振ってしまう。これは私のクセみたいなもので、別に「手を振りかえしてほしい」とは、特に思ってはいない。 でも、たまに手を振りかえしてくれたり、照れながら喜んでくれる子がいる。そういうときは、その子が飽きるまで手を振ったり、ジェスチャーを送り続けるようにしている。なんというか、そういう何気ない時間が、その子にとってふと思い出す暖かい記憶になるような気がしているのだ。 なぜか

          私が手を振る理由

          会いたい人の写真は撮っておくといい

          先週、「小さなタイムカプセル」でも書いたとおり、私は普段からフィルムカメラで写真を撮っている。 フィルムカメラが好きな点はふたつある。ひとつは、ワクワクドキドキしながら、現像の日を迎えられるところ。もうひとつは、「写真ができたよ」という口実で、友人に連絡ができるところだ。 社会人は思ったよりも連絡をとらない 大人になってからというもの、誰かと連絡をとる頻度というのは、極端に減った。初めて携帯を持たせてもらった中学生の頃なんて、毎日同級生とメールをしていたし、ラインが普及

          会いたい人の写真は撮っておくといい

          小さなタイムカプセル

          4年前の夏、秋葉原の中古カメラ屋さんでフィルムカメラを購入した。PENTAX ASAHIという、見た目がレトロなフィルムカメラ。どれを買えばいいか分からない私に、店員さんが勧めてくれたものだ。一目でそのフォルムが気に入った私は、特に悩むことなく「それをください」と言っていた。 自己表現から日常を記録するものへ フィルムカメラを手にしてからは、たくさん写真を撮りに行った。といっても、デジタルカメラと違って、フィルム代や現像代がかかってしまうので日常使いはせず、「撮影に行こう

          小さなタイムカプセル

          物語をつくってみたい

          「物語をつくってみたい」という思いが、年齢を重ねるごとに、膨らんでいるような気がする。このまま膨らませ続けたら、いつか弾けて、自分が粉々になってしまうんじゃないかーーもはや最近は、そんな恐怖さえ感じる。 たったひとりの「おもろかった」が、宝物の記憶に 物語の作り手側に興味をもったきっかけは、正直覚えていない。ただ、小学校生活が折り返しを迎える頃には、私はすっかり妄想っ子だった。眠れないとき、校長先生の話が長いとき、母の買い物に付き合わされたとき、頭の中で現実離れした物語を

          物語をつくってみたい

          緊張を解く魔法と温かい記憶

          今朝、布団でゴロゴロして、ふと時計を見ると13時だった。すでに、お昼どきとしては遅い時間。「今からご飯を作るのは面倒だから」と、顔を洗って、服を着替えて、近所のマクドナルドに出かけた。 マクドナルドからの帰り道、近くの大学から大量の高校生が出てきた。どうやら今日は、大学受験の日だったようだ。大学前の交差点では、警備員が「試験会場」と書いた紙を、頭上に高らかに掲げている。 「大学受験かぁ。懐かしいなぁ」と思いながら、スーパーの方向に足を進める。そういえば、私が受験したのはち

          緊張を解く魔法と温かい記憶

          余裕がないと

          人生、余白が必要なんだよなぁと思う。忙しいときほど、本当に思う。 今週の私は忙しかった。物理的に時間がないというよりも、仕事もプライベートも考えなければならないことばかりで、明らかに脳がキャパオーバーしていた。 正直、やるべきことのいくつかを来週にまわすこともできた。でも、タスクで苦しむ来週の自分を想像すると、来週の自分が可哀想で、すべてを前倒しにして取り組むことに決めた。 「とりあえずひと段落」というところで、PCを閉じてベッドに横たわる。そのときにはもう、頭も心もヘ

          余裕がないと

          風邪を引きました

          正体不明の風邪を引いた。 インフルでもない。コロナでもない。熱も出ていない。でも、咳と鼻水が出て、関節がとにかく痛い。 そんなよくわからん風邪に、数日前から侵されている。きっと、先日の厳しい寒さのせいだろう。 熱はないけれど、体はしんどさを感じていたので、昨日は予定を立てることもなく、丸一日ゆっくりと過ごした。 ご飯を食べて、病院から貰った薬を飲んで、ベッドに横たわる。暖かい毛布に包まれていると、徐々に体が回復しているような気がした。 元々寝るのが好きなので、休日に

          風邪を引きました

          書店員になりたかった想いをこじらせて

          「私、大学生になったら本屋さんで働きたいんですよ」 高校を卒業した次の日、明日からは校則なんて関係ないからと友人とふたりで、美容室に髪を染めに行った。大学生を前にワクワクする私たちに、美容師さんはたくさん話しかけてくれた記憶があるが、何を話したかは覚えていない。ただ、「バイトは何をしたいの?」という問いかけに、「本屋で働きたい!」と力強く答えたことだけは覚えている。 本ではなく本屋が好きだった以前、『本屋を美術館だと思っている』でも書いたように、私は高校生の頃、読書家では

          書店員になりたかった想いをこじらせて

          悩みなんてないよ、人に話すほどじゃない

          ここ数年、小説を読んでいる。小説を読むことは、私にとって他人の人生に見守ること。登場人物に感情移入をしたり、次の瞬間には客観的に観察していたり……。 そんなどっちつかずの立場で、主人公の人生を追っていると、今まで気づかなかった視点や、言語化できなかった想いに気づくことがある。 そんな新しい発見を、作文用紙に込めて、『読書感想文』として提出するのが、私は昔から苦ではなかった。むしろ、現実と小説の内容をリンクさせて、自らの思いを発信できる感想文は、私にとって自分と向き合う何よ

          悩みなんてないよ、人に話すほどじゃない

          実家に帰って思うこと

          年末年始、約2週間ほど実家に帰省した。会社員時代から年末年始は、仕事をはやめに片付けて長めの休暇をとることにしている。フリーランスとなった今年も、仕事の調整をつけて、例年と同じくらいたっぷりと休んだ。 兵庫県の鉄道の通っていない交通アクセスの悪い住宅街に、私の実家はある。「新神戸駅から帰るのは大変でしょう」と、帰省した際は、いつも母か父が駅まで迎えにきてくれる。「別にいいよ」と断っても、頑なに「大丈夫だから」迎えにきてくれる。今回は、母が迎えにきてくれた。 父と母は、いわ

          実家に帰って思うこと