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プーシキン「ペスト蔓延下の宴」

プーシキンによる戯曲「ペスト蔓延下の宴」(『青銅の騎士 小さな悲劇』群像社)を読んだ。

現代的な観点で捉えると、ステイホーム、自粛疲れ、宴会批判、自粛警察のような描写があって興味深かった。

 

ただし本作品に見られる宴会批判は、ペストの感染リスクを理由とするものではない。

むしろ宗教的・道義的な理由からだ。

ある登場人物が言うには、宴会で騒ぐのは犠牲者への配慮を欠いているのだという。

 

こうした言説は、現在のパンデミックではあまり聞かれない。

これは、社会の世俗化によるものか?

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