ヒプノセラピーがファンタジックあるいはメルヒェンへと通じる潜在意識を触発する世界なこともあり、昔書いた短篇童話・長篇童話を手直ししつつここに集めています。長篇書き改めはまだ格闘中…
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森のおとしもの(短編童話-1)
きつねのぼうやが、たったひとりで 森の夜みちを歩いていました。
うつむいたまま、しきりにひとりごちながら。
「ええと、あれはこの辺だっけ? きのう ぼくが見つけたもの。
きのう見つけたものはどこ?」
フクロウが一羽、かばの木のウロにとまっていました。
おおきなお目目を半分閉じて、きつねのようすを見ていました。
きつねのぼうやは、フクロウにたずねました。
「もしもし、おじさん。あれはどこ?」