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【USER'S REPORT】風景写真家 : 深澤武

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【プロフィール】1974年埼玉県生まれ。1998年東京理科大学工学部卒業。風景写真家。穂高岳など北アルプスの山々にあこがれ、信州をメインフィールドとして大学時代から本格的に風景写真を撮り始める。ドラマ「ちゅらさん」がきっかけで沖縄・八重山諸島を訪れ、南の島の魅力を知る。最近は奄美群島や琉球諸島など、琉球弧の島々へフィールドを広げ、「黒潮に育まれた生命」をテーマに風景や生き物の撮影を続けている。ニコンカレッジ講師。公益社団法人日本写真家協会会員。

【メディア】
公式WEBサイト:http://www.tf-photo.jp/contents.html
ニコン社担当講座;ニコンカレッジ
自己紹介動画:https://www.youtube.com/watch?v=LYMSJ40-ZEA

【著作】
「北アルプス白馬 大地の鼓動」 (彩四季BOOKS/2002年)
「デジタル一眼レフ風景写真の撮り方教えます」 (技術評論社/2009年)
「風景写真虎の巻 露出補正実例集220」 (学研プラス/2011年)
「ニッポンの桜100選」 (学研プラス/2013年)
「厳選日本の紅葉」 (学研プラス/2013年)
「沖縄・八重山諸島」 (青菁社/2015年)
「奄美・琉球」 (青菁社/2018年)
「山岳・山歩き写真の新しい撮り方」(誠文堂新光社/2019年)

【写真展】
・「北アルプス白馬・大地の鼓動」 (2002年/富士フォトサロン東京他)
・東京写真月間2010「亜熱帯林-西表島-」 (2010年/オリンパスギャラリー東京他)
・「D810で捉えた自然の息吹」 (2015年/ニコンプラザ新宿・大阪・名古屋・福岡のフォト・プロムナード)
・「沖縄・八重山諸島~黒潮に育まれた生命~」 (2016年/富士フイルムフォトサロン東京・大阪・名古屋・仙台)
・「奄美・琉球」 (2018年/銀座ニコンサロン、大阪ニコンサロン)

撮影に出かけたのは、落ち葉が地表を多いはじめた少し肌寒い紅葉シーズンの後半。秋は太陽高度が1日を通して低く、山の谷間を流れる渓流や滝はどうしても影が強くなる。そのような中で狙った被写体の露出や雰囲気を壊さずに全体の露出をコントロールするには角型ハーフNDフィルターの活用が必至となる。

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ただし、角型フィルターというとその使い途や携帯性などを考えるとどうしても敷居が高いイメージがある。事実、これまで使用してきた他社ハーフNDフィルターシステムでは、ホルダーの背面に付加的に装着できるCPLフィルターが従来と変わらずねじ込み式となっている為、現場でテンポ良く撮影する際にはかなり面倒だと感じたことが多々あった。その為、CPLは所持しつつも、ほとんどの撮影現場でハーフND単体で使用しながら朝夕を中心に撮影してきた。

しかし、H&Y製の角型フィルターシステムでは(1)角型フィルターがマグネット式着脱できる。(2)CPLやCPL/ND、ブラックミスト、クロスフィルターなどのあらゆるフィルターがドロップイン式で片手で簡単に使用できる点が大きなウリとなっており、非常に扱いやすい。

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その為、これまでの撮影スタイルとは異なり、ハーフNDフィルターとCPLもしくはCPL/ND等を併用して鮮やかな渓流美を狙うようになった。特に、紅葉が深まり様々な彩色が画面を覆う秋の渓谷な中では、ハーフNDとドロップインCPL、またドロップインCPL/NDの組み合わせは自身の写真表現を大幅にグレードアップする。

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さて、今回の撮影では水平線、地平線付近に太陽がある為ゴーストが出づらく、なおかつ光がドラマチックな時間帯(朝日と夕日)を集中的に狙った。そして、太陽高度が高くなり、ゴーストが出てくると撮影は一段落し、雲で太陽光が弱まるタイミングがあれば撮影するというスタンスで楽しんできた。

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ゴーストが現れた場合は、ハーフNDフィルターを被せることで、白飛び抑えと共に結果として太陽光が弱められる為、ゴーストも消すことができた。無論、かねてからの評判通りH&Y製フィルターのコーティングの質は高いので、ゴーストやフレアの出方は他社製に比べて控えめだ。

例えば、こちらはこれまで使ってきたH&Y K-Seriesと同価格帯の他社ガラス製の高級ハーフNDフィルター使用の写真。

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そしてこちらが同じ場所、同じ条件で撮影したH&Y製ハーフNDを使用した写真である。強い光への耐性がかなり高いことがわかる。そして、解像度もフィルターなしの場合と比較して劣化があるのかもわからない程、優れている。ちなみに角型フィルター本体は高硬質高耐久のゴリラガラス製であり、加えて高い平面度と長寿命の撥水防汚低反射コーティングが施されている。

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以上のように、H&Y製角型フィルターシステムは、そのインターフェース、目の前の被写体の再現性、耐久性に於いてトップレベルの品質を備えていると言える。

最後に、今回H&Y製品を使用して撮影した作品を紹介したい。

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最後に。余談だが、今回、風景写真では必須となる、CPLとNDが一体型となったREVORING Vari ND3-ND1000 CPL 67-82mmも活躍した。

NDフィルターを通してスローシャッターを切り、水面に浮かぶ落ち葉の回転や滝や渓流をシルキーに表現したい時や、さらに水面や植物の反射を取って色味を引き出したい場合に必要なCPLフィルターが一体型になっており、汎用性が高い優れものだ。PLで水面の反射をコントロールしつつ、NDでシャッター速度を任意に選べるのが便利だ。

さらに本体記載の数値内(37-49, 46-62, 58-77, 67-82, 82-95mmがラインナップ)の口径のレンズであれば、REVORING機構(可変式でレンズ装着部分が開閉する)により全て装着が可能である。

可変式フィルター特有であるが、効果を強くしすぎると色ムラが出ることがある。そんな時はオプション品として用意されているMagnetic ND(46-62, 58-77,67-82mmがラインナップ)フィルターをワンタッチで取り付けることですぐに解消できる。





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