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Hip Hopの4大要素に「知識」が加えられた必然性〜"アート=イデオロギー的"という概念を紐解く〜

今回は、
前回のnoteで提言した
「アートは論理的には定義できず、イデオロギー的にしか定義できないので、
ファッションのアート性もイデオロギー的に定義すべき。
そして、そもそも"おしゃれ"とはそのアート性に対する評価である。」

ということについて、
より説得力を持たせるために、Hip Hopを例にとって深掘りしたいと思います。

なぜ、Hip Hopかというのは、、          単純に好きだからです笑
アメリカで生まれ、家ではいつも音楽好きの両親が洋楽を流していたり、初めて買ってもらったアルバムがEMINEMの『CURTAIN CALL』であったり、Hip Hopという多様性の文化にはとてもルーツを感じています。。


ではさっそく、                  大前提からお話ししたいのですが、、

そもそもHip Hopとは"文化"の総称です。

始まりは、1970年代のアメリカ合衆国ニューヨークのブロンクス区で、アフロ・アメリカンやカリビアン・アメリカン、ヒスパニック系の住民のコミュニティで行われていたブロックパーティ(フェスのようなもの)です。
このパーティが4つの要素と共に発展し、Hip Hopと呼ばれるようになっていきました。

※「Hip Hop」という呼称自体は、
アフリカバンバータという人が、
「アフロ・アメリカンが、文化(音楽、ファッション、アート)を取り入れ、新しいスタイルを生み出すこと」をHip Hop(hipもhopも弾ける、躍動するという意味)と呼称したのが始まりです。
アフリカバンバータは最重要実物といっても過言ではないのでぜひチェックしてみてください。


そして、
発展の要となった4つの要素というのが、
MCing (ラップ)
DJing (DJ)
Writing (グラフィティ・アート)
Breaking (ブレイク・ダンス)

Hip Hopの名付け親であるアフリカバンダータはこれらの「文化的活動」が、
Peace(平和)
Love(愛)
Unity(結束)
Having Fun(楽しむ事)

を目的とした活動であると明言しており、
それがストリートに蔓延る抗争や薬物、その他ネガティブな事象を好転させるものであると信じ、普及させています。

これがHip Hopです。
決して音楽の1ジャンルではありません。


しかし…
この文化的背景とは裏腹に80年代以降、音楽業界とメディアは「Hip Hop」と「Rap」を同じものとして発信し、これだけ信念のある文化活動を「ビジネス」として普及させ始めました。。

そこで、
アフリカバンバータの率いるグループ、ズールー・ネイションは先の4大要素をまとめる知識を得るように促進し、
大衆が歴史やヒップ・ホップの文化の基本的な概念を学ぶ環境作りに努めたのです。

これがHip Hopの要素に「知識」が加えられた経緯です。



以上をまとめると、、

本来Hip Hopとは、
人種や階級、性差といったイデオロギーを超越し結び付ける、愛と平和の文化
であり、その基盤の上にあるからこそ、あらゆる多様性の融合は実現し、ここまで発展した。

もちろん、今後もそうあるべきで、
ただビジネス的であったり
ただ排他的、攻撃的であること

はHip Hopの本質と大きく異なる。
故に知識が必要。

詰まるところ、
「Hip Hop」であるか否かの境界線も「アート」と同様に、イデオロギー的にしか定義できない。
ということです。


どうでしょう…?
前回の"アート=イデオロギー的"という概念が腑に落ちたのではないでしょうか。

アートとは常にハートフルな4次元的コミニケーションなのです。
ファッションと同様、上澄みだけ掬っていてはカルチャーが死にます。


このnoteを機に、少しでもHip Hopが正しい知識の下、普及していったら嬉しいです。

僕自身ファッションはもちろん、
音楽としてもHip Hopを表現し続けたいと思っているので、アルバムが完成したらぜひ聴いてみてください…笑



最後に、、

今回Hip Hopを通じて「アート」をよりご理解いただけたのではないかと思います。

人種・性差別に対する運動が頻繁に行われている昨今、
リアルな暴動以外のより良い道を模索し続けなければならない僕たち若い世代は、この唯一平等で自由なアートを活かせないものでしょうか?

僕は僕自身ができることを、愛と平和と大好きなカルチャーのために遂行していきます。


とは言うものの、
正直、今の日本では、
日常でアートやファッションにのめり込むことも、路上でHip Hopを学ぶことも難しい気がします…

日本のMCたちはよく「Hip Hopに教科書は要らない」などと豪語しますが、
僕は、アートには総じて教科書が要ると思っています笑


なので、総アーティスト時代を創造するためにも
今後はオススメしたい「僕の教科書」を写真で紹介していけたらと思うので、ぜひ暇な時間に手に取ってみてください。

ファッションや絵画などいろんなジャンルのオススメがありますが、今回はHip Hopの「僕の教科書」を一部ご紹介↓↓

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皆さんとは共通のアートを介してより親交を深めていけたら嬉しいです♪


では、

Hip Hopで一緒に盛り上がれる日まで。


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