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初めての投資が肥料になった話

投資したものを土にバラ撒くという所業・・・

消費だけの人生

私は今までの人生でいわゆる将来の利益を求めて、「投資」をしたことはない。

バイトにしろ、正社員にしろ、あくまで与えられた給与の範囲内で全てを完結させてきた。

つまり、ひたすらに消費に専念してきたということだ。

そのため、経営者や為替・株主投資のように、一旦手持ちを減らしてでも、将来の利益のためにお金を費やすということは、正直怖い。

そして、実際、金融商品に投資しようという決心は私にはまだついていない。

だが、私は今、投資に手を出そうとしている。というよりも、出し始めた。

肥料を買う

今、私は、小さいながらも0.8反(800㎡)くらいの農地を借りている。
農家さんからみれば、0.8反などは米粒のような大きさの農地だが、農業初心者の私からすれば、とても大きい。

ざっとだが、25mプールが3本弱分の大きさということになる。

すでに自家用の家庭菜園の域を飛び越しているのだ。

となると、ここに必要となる肥料の量も額も馬鹿にはならない。

肥料の定義はさておきだが、これまでも120kgの消石灰を購入し、今後も100kg単位で堆肥といったものを購入することになる。

にもかかわらず、これらの出費を回収できるという保証はない。
これから販路を開拓するなり、何とかネットを通じて販売するなりして、この支払分を回収し、ついには利益を上げる必要があるのだ。

そして、この回収・利益のためには、今、肥料を買わなければならない。

つまり、私にとっては投資なのだ。

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投資した消石灰を土にバラ撒く

今後の取り組みと投資

肥料を買うのが投資だとは言っても、現状としては貯金と臨時職員としての給料から資金を投じているため、手持ちは減るかもしれないが借金をしているわけではない。

ただ今後、もっと農地を広げたり、農泊事業用に自宅以外にも不動産を借りたり、はたまたトラクターなどの農業機械を買おうものなら、借金をしてでも「投資」をすることは大いにありうる。

というよりも、自営する・起業するというのに借金はつきものであると言うほうが適切かもしれない。

PC一つで完結せず設備投資が必要な事業に若者が乗り出すには、資金について融資や何らかの補助に頼らざるを得ない人が多いであろう。

給料で生活するうちは金が底をついたり、借金をするということなど考えたこともなかったが、私が農業を軸に独立を目指すということはこのような不安要素を受け入れていくことらしい。

農業にまつわる不確定要素

農業に関わらず、投資をするというのはビジネスにおいては付き物である。

ただ一つ思うのは、農業に関する投資は不確定要素が多すぎるということだ。

借金してまで投資したのに、

台風で全滅

なんてことも無い話ではない。全滅すれば、損切という次元を通り越して、まさしく「」の境地に突入するだろう。
これに地震などの天災まで考え出すと、キリがない。

殊、島の事情から言えば、

瀬戸内特有の日照り続きで不作
猪・カラスの侵入


なんてことも起きかねない。実際、島の家庭菜園ですらイノシシの被害に遭っている人もいる。

言い訳ばかりを口にしても仕方がないのだが、これについては少し皆さまに知ってほしいという気持ちになった。

そして、もう一つお伝えしたいことがある。

普段口にする農作物は、このような不確定要素を乗り越えた農業従事者の努力の賜物なのだということである。

農業に片脚を突っ込みんでみて、ようやく事の重大さに気付き始めた。

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投資という概念が頭をよぎって以来、定期的な給料のありがたみをとても感じるようになりました。

もし給与を使い切っても、来月にはまたお金が補給されるわけですもんね。
これって実はすごい事なんだと。
自営だったら、この保証がないわけですから。

またこれまでの人生は例えば5000円を支払えば、基本的には5000円分のモノやサービスを受け取れていました(主観的な評価は別にして)。

でも先日畑にまいた120kgの消石灰は、本当にその投資分を回収できる保証がないのです。
回収できなければ、お金を土に埋めたのと同じといえるかもしれません。

こんな経験私は初めてでした。
そして、将来的に、このような生活を軸にすると思うと少し不安もあります。

不安は募るばかりですが、なんといってもトライ&エラーがモットーなので、皆様にも優しく見守っていただければ嬉しいです。

この9月からはカラフル人参・カラフルかぶにチャレンジしようかなと思っています!

というわけで本日はこれまで!
ご清読ありがとうございました!

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