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ラーメン二郎ホンジュラス駅前店爆誕 ~古民家カフェも二郎も好きだから仕方ない~

一年振りに香川から東京に来た。東京はとことん誰かの「好き」が集合した街だなと思う。確かに、香川のような田舎にも当人の「好き」の溢れる店が異彩を放っていたりもする。だた、その煌めきもこの大都会ではすぐに埋もれかねないと感じてしまうのだ。

上野

少し足を延ばして、鎌倉へ行ってみた。平日だというのに、恐ろしいほどの人がいる。もはや土日の金毘羅山より多いのではなかろうか。花屋に菓子屋、楽器屋、器屋。やはりここも東京よろしく「好き」が集積する街だった。

器屋さん

私も多少なりとも「好き」なことはある。しかし、誰かに自慢できるほど、なんならそれを追求して職人然としたり、専門店を構えられたりするほどではない気がするのだ。だから、時にそうした「好き」を追求する人と話をすると、どこか気圧された気分にもなるし、自分の程度の低さに嫌気がさすことも多々ある。

店主の「好き」たちなのかな

鎌倉では古民家カフェにも入った。かわいい、おしゃれ、エトセトラエトセトラがかわいい・おしゃれという意味でも違和感のないくらいかわいくておしゃれだ。

鎌倉

香川ではうどんが3杯食えるコーヒーも、ここならオーダーしたくなる。挙句は「甘いものはいかがですか?」とこれまたエトセトラなお姉さんに勧められたので、うどん5杯を平らげた。こだわりのコーヒーはホンジュラスから来たらしく、チーズケーキは黒だけでは表現しきれない色の皿に盛られていた。

ホンジュラスから来たコーヒーたち
かけうどん5人前

実はというと、都会に来ると「ケーキ・ラーメン・パン」を食べることにしている。都会の人には悪いが、これ以外のものは香川も含め地方で食ったほうが美味いと思っているからである。特に魚・野菜は生鮮食品は産地で食うに限る。これは私が地方に住んでいる大きな理由の一つだ。
その点、ケーキ・ラーメン・パンは鮮度を争っているわけでもないだろうし、そして明らかに競争が都会のほうが激しいせいか、心の中に麦畑が広がるくらいに美味くて美味い。

あ!立ち飲みの豊富さは東京ならではかも

さて、ホンジュラスコーヒーとチーズケーキが少し消化されたころ、私は都内に戻ってラーメン二郎を食べることにした。私は昔からこの添加物マシマシラーメンも愛してやまない。

千住大橋駅前店

ただこの日ばかりはそんな自分を笑いそうになった。鎌倉でエトセトラな古民家カフェを嗜んだ同日に入店するラーメン二郎。その落差があまりも激しかったからだ。なお古民家カフェと二郎のどちらが上なのかは今後熱い議論を期待したい。そして、やっぱうまいぜ、ラーメン二郎

大豚 ニンニクアブララー油

今、はちきれそうな胃の中はもはやホンジュラス二郎状態である。ラーメン二郎ホンジュラス駅前店爆誕。そして、体の中にかくなるテナントを抱える私はふと思う。

「古民家カフェもラーメン二郎も好きだから仕方ないよね」

と。

先のカフェの縁側

確かに的を絞って追及するほど好きなことはないかもしれないけれど、たくさん小さな「好き」があるってそれはそれは幸せなのではなかろうか。

みんなちがってみんないい。だから誰かの圧倒的な好きを邪魔するつもりは毛頭ない。ただ、「なんだかんだ全部好き」でもいいですよね?なんて欲張りな私がいるのである。

器屋さんでは小さな花瓶を買いました

高いワインも安いワインも飲んだところで、どっちがどっちか分からない。けど、ワインも好きは好き。
コーヒーだってホンジュラスとグアテマラ違いなんて分からない。もはや色の濃い麦茶を出されとてコーヒーって信じてしまうと思う。でもコーヒーも好き。

坂の下←結局どこを指しているかよくわからない感じがなんか好きです

誰よりもミーハーで、自分の好きをとことん突き詰め細分化できる人間ではないけれど、好きなものは好きと言いたい。小さな声でも構わないから。

今、有楽町のマクドナルドでこの記事を書いている。どうやら斜向かいには新たなビルが建つらしい。さぁ、このビルには今後どんな「好き」が集まってくるのだろう。

これだから都会はやめられない。


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