【詩】名札
あそこを見てみなさい
言葉を覚えたばかりの人間が
こちらを仰いで
君たちをなんと呼べばいいものか
困っている
だから
ほら
名札をつけなさい
君は「月」
あなたたちは「星」
そこの大柄なのは「夜」
と神さまは用意した名札を渡しました
しばらくすると
聞いてください
わたし
「星」なのに
人間は
「ベテルギウス」って呼ぶんです
わきのしたって意味らしいです
と
報告する者が現れました
それを聞いた神さまは微笑み
新しい名札を作って渡しました
いいな
わたしにも
と
ざわめきだす「星」たち
さらに経って
ぼくは
「アルタイル」って呼ばれました
わたしは
「ベガ」なんですって
と
どこか親しげな2つの「星」
それを聞いた神さまは微笑み
新しい名札を作って渡しました
さらにさらに時は過ぎ
わたしたち
[オリオン座]ってチームになりました
あと、あしのうらにいるのが「リゲル」です
それと、「リゲル」の先にいるのが「シリウス」で
私の左の方、もう少し向こうのあの子が「プロキオン」
このトリオで[冬の大三角形]としてもやっていきます
と
「ベテルギウス」は足早に報告を終え
にこにこと待っています
それを聞いた神さまは微笑み(少し困惑した様子でしたが)
新しくチーム名が入った名札を作って渡しました
それがずっとずっと続いて
神さまは今でも「星」に名札を作り続けています
遠くの「星」たちも新しい名札が欲しいみたいで
人間に見つけてもらえるよう
輝き続けています
「月」はちょっとズルをして
形を変えていくつも名札をもらっています
「夜」は「朝」を迎えに行く頃には
たくさんの名札がもらえたそうです
あと
これは聞いた話なんですけどね
神さまは名札を作ったことを
後悔している
って
たまに
ボソッと
つぶやくそうです
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色々インプットする前のもの。
今書いてるものと全然違うから、僕って影響されやすい人間なんだなって思います。
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