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エッセイ

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#ショートエッセイ

何年も難病寝たきりであるということ

何年も難病寝たきりであるということ

何年も難病寝たきりであるということは
時が経つにつれて『寝たきりピアニストの私しか知らない人に出逢う』ってことで、それを素晴らしく思えるような生き方ができたならいいな。
『昔は良かった』と言うのは簡単。
『今が最高』と言うのは簡単なことではないけど、『言える』時ができたなら、それは『最高』

あまりに長い間、難病寝たきりで生きてきたから、元気だった頃の自分が『どんな人間で、どんなことをして生きてき

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1000回叩くと開く扉

1000回叩くと開く扉

1000回叩くと開く扉がある。

人はその扉を何回叩くと開くのかを事前に知らされていない。

ほとんどの人は1000回叩く前に、叩いても開かないと思って諦めてしまう。

諦めて他の道に進むことも人生の一つの選択だと考える。

また、999回叩いてあと一回のところで諦めてしまう人もいる。

さらには、1000回叩いても開かない場合がある。

その場合は、叩き方が悪かったと考えてみる。

おもちゃのス

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妹からの贈りもの

妹からの贈りもの

私には3つ年下の「いい意味でとんでもない妹」がいる。

まず、頭がめちゃくちゃ切れる。
私が小学校5年生で学校で割合の計算を習っていたとき、
それにつまずいて四苦八苦している私の姿を見ながら、
当時2年生だった妹はどや顔ですべての問題に瞬発で答えてきた。
暗算能力が桁違いだ。
悔しくてめちゃくちゃ泣いていた覚えがある。母は妹がすごいのと、私が悔しくて泣いている姿に笑っていた。
割合の計算を習っても

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