夜明けの讃美歌
その日はセッションを受けることになっていた
こどもを幼稚園に送り、運転していると
言葉には言い表せないとても美しいエネルギーに包まれ
女の人が近くにいるのが感じられた
「お母さん…?」
マリア様?ディバインマザーのような存在かと思ったが、少し違うよう
「あなたは誰…?」
「よくここまで来たわね。安心して受け取りなさい」
そのやわらかくて美しいエネルギーはそう言って抱きしめてくれた
ずっとずっと感じていたかった
こどものころからどうしても母親に対してしっくりこない感じがあって
話したいとき、甘えたい時に遠慮してできなかった
その代わりにおばあちゃんがいつもいてくれた
母親に言えないこともおばあちゃんには言えた
母親の感情の起伏に振り回されて、兄弟たちを守らなければといつも気を張っていた
私が不機嫌になると、他人を嫌な気持ちにさせると言われ、他人に配慮しろと言われ続けた
いつしか感情を出すことができなくなり、感情がわからなくなり、
無理に作り出すことしかできなくなった
小中学生の時は学校で良く泣いていた
家でのそんな感情があふれてしまっていたのかもしれない
感情を出していい場面がわからない
どう扱っていいかわからない
そんな時期を過ごしていた
母親を求めて心がさまよっていた
大人になって、母親とは物理的に距離をとるようになってからは表面的にはうまく対処できていると感じていた
でも一緒にいる時間が長くなるとどうしてもイライラしたり、どうもリラックスできない。気を遣って、自分のしたいことができない、言いたいことが言えない…
いくらワークをしても、様々な感情を手放していっても、そこに対する答えはみつからないままだった
何度も何度も”お母さん”のことをワークで扱った。その度に少しずつ彼女のことが理解できるようにはなったが、感情に対する答えにはならなかった
それどころかますます「なぜ?」が募っていった
そしてついに答えが明らかになった
母親との間に存在する過去のカルマ、そしてセッション前にやってきてくれた美しい存在について
私がずっと感じてきたなんだか落ち着かない感じ、監視されているような感じは過去の記憶から来ていたということがはっきりした
いよいよ最後の試練であり、
この学びを終わらせて次に進む準備ができたことを意味していると直感的に悟った
そして、それをサポートしてくれるのがあの美しいエネルギーの存在だということ
ずっとずっと私のそばにいてくれた”お母さん”
見つけてもらうためにこの機会を作ってくれたよう
傷ついたこころの傷を癒し、固く閉ざしたこころをすーっと溶かしてくれるような柔らかく美しいエネルギー
この美しいエネルギーに包まれながら、私は眠りに落ちた
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