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著…川内有緒『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』

 目が見えなくてもアートを鑑賞することが出来る。

 誰かが代わりに目で見て、どんな作品なのかヒントをくれれば。

 アートを「耳」で見ることが出来る。

 作品の「声」を聴くことが出来る。

 …ということを教えてくれる本。

 この「どんな作品なのかというヒントを他人に伝える」ことって、実はとても難しくて、とても面白いですよね。

 人それぞれ解釈が全然違いますから。

 それに、芸術を言葉で説明するのって、普段は使わない脳の部位をフル稼働するような感じがしませんか?

 当然、うまく伝えられなくてもどかしいこともあります。

 しかし、白鳥さんは誰かと芸術について話すプロセスや、「わからないこと」も含めて楽しんでいるそうです。

 軽やかで素敵!

 わたしは今度美術館に行ったら、周りのお客さんたちの迷惑にならない所でそっと目を閉じて、お客さんたちの会話の内容から、心の中でアートを想像してみようと思います。

 そうすれば、目で見た「つもり」や、分かった「つもり」になってしまった作品の新たな魅力に気づけるかもしれませんから。

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