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著…小原玲『アザラシの赤ちゃん』

 真っ白でふわっふわ。

 目は真っ黒でまんまるでうるうる。

 まろ眉みたいな小っちゃい模様あり。

 ごろんと寝ているだけでも堪らない可愛さ!

 この本の著者は、そんなアザラシの赤ちゃんの写真を20年以上撮り続けてきたのだそう。

 何という羨ましいお仕事!

 しかし、この本は単に「アザラシの赤ちゃんが可愛い」だけでは終わりません。

 それは、流氷が大きく変化したから。

 「2002年ボロボロの流氷で生まれたアザラシの赤ちゃん。この年は赤ちゃんの75%が溺死したと推測されている」
(『アザラシの赤ちゃん』から引用)

 という文を読み、わたしはアザラシの赤ちゃんの可愛さにばかり夢中になっていた自分を恥じました。

 さすがに、溺死したアザラシの赤ちゃんそのものの写真は掲載されていませんが…。

 その光景を想像すると…思い知らされます。

 恐らく人間たちこそが流氷を溶かしている犯人だということを。

 地球温暖化の原因に関しては諸説ありますが、やはり人間の活動に因るところは大きいと思います。

 これ以上環境を破壊しないためにはどうすれば良いのか一人ひとりが考えていく必要がある、とこの本を読んで改めて気づかされました。

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