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作…デュマ 訳…幸田礼雅『がんくつ王』

 「『がんくつ王』の物語に興味はあるけれど、あまりにも長編なので、読み切れる自信がない…」という方におすすめの本。

 この物語が、小学生が読める平易な文章と挿絵付きでまとめられています。

 児童文学化してあるので、ある程度端折ってはあるものの、ポイントとなる事件は押さえてあるので、主人公エドモン・ダンテスの復讐劇の面白さが伝わってきます。



 ※注意
 以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。



 エドモンは、愛する女性メルセデスとの婚約式の途中で、全く身に覚えのない罪を着せられました。

 それは、メルセデスに横恋慕したダングラールという男の策略。

 しかし、冤罪にもかかわらず、エドモンはなんと14年もの間、牢獄に入れられてしまいました。

 エドモンは、その牢獄で出会ったファリア司祭から様々な教えを受け、やがて脱獄。

 けれど、エドモンがやっとの思いで外の世界に出ると、驚愕の事実が判明するのです。

 父親は餓死し、そしてメルセデスはダングラールと結婚した後でした!

 エドモンは「モンテ・クリスト伯」と名乗って、こんな残酷なことをした人々に対して復讐を始めます。

 …というあらすじ。

 無実の罪で牢獄に入れられるという悲惨な状況においてもファリア司祭との出会いという救いがあったり、メルセデスとの再会によって心が揺らぐエドモンの変化に、グッと惹きつけられるものがあります。

 わたしもいずれ、この物語の原作を読みたいです。


 〈こういう方におすすめ〉
 「『がんくつ王』の物語に興味はあるけれど、あまりにも長編なので、読み切れる自信がない…」という方。

 〈読書所要時間の目安〉
 1時間半くらい。

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