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著…藤井輝明『あなたは顔で差別をしますか 「容貌障害」と闘った五十年』

 顔の一部が大きく膨れ上がる「海綿状血管腫」という病と共に生きる著者の本。

 著者以外にも、生まれつき又は後天的に好奇の目に晒されがちな容貌となり、生き辛さを感じている当事者やその家族の話が紹介されています。

 生まれつきあざのある女性が子どもとスーパーの駐車場を歩いていたら、通りすがりの見知らぬ男性が「おまえのお母さん、汚い顔だなあ」とその女性の子どもに言って立ち去った、というエピソードがP81に書いてあり、わたしはそれを読んで、

 通り魔と何が違うの?
 そんなことを言って何がしたかったの?
 人として恥ずかしくないの?
 と怒りが込み上げてきました。

 その場にわたしが居合わせていたら、その男性に「あの女性の顔は汚くない。汚いのはあなたの心ですよ」と言いたかった!

 その男性がどんな人生を送ってきた方で、今どうしていらっしゃるかは分かりませんが、

「いつ病気や事故によって、自分の顔に傷がついたりケロイドが残ったりと、容貌が変わるかわかりません」
(P17から引用)

 とこの本に書いてある通り、その男性だっていつか自分が差別される側になるかもしれませんよ。

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