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読書記録(そして考えたこと)

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本を読んで考えたことなどを書いています。 歴史本が多め。小説と詩も好きです。 3行でおさまる日々の読書記録は、3行日記に入ってます。
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#小説

【読書記録】安部公房の『けものたちは故郷をめざす』を読んで考えたこと

安部公房の『けものたちは故郷をめざす』を読んで考えたことを書きます。 恥ずかしながら白状…

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【読書記録】澤田瞳子さんの『のち更に咲く』を読みまして

毎週毎週、NHK大河ドラマ【光る君へ】を楽しみにしていると、同じ平安時代の話を、もっと知り…

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アシモフの『われはロボット』を今さら読んで悔しがってるよ。

アイザック・アシモフの『われはロボット』を、今さらながら読んだ話をします。 実は私、高校…

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カズオ・イシグロさんの『わたしたちが孤児だったころ』のタイトルの意味がわからなか…

カズオ・イシグロさんの『わたしたちが孤児だったころ』を読みました。 おおまかなあらすじ …

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よしもとばななさんの『花のベッドでひるねして』を誤読する。

久しぶりによしもとばなさんの小説を読みました。 90年代前半の一時期、ばなな作品を読みまく…

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カズオ・イシグロの『浮世の画家』を読んで考えた、私の誤読。

カズオ・イシグロさんの『浮世の画家』を読み終わった話をします。 (ネタバレあります) 翻…

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瀬戸内寂聴訳『源氏物語』「若菜」以降について考えたこと

瀬戸内寂聴訳『源氏物語』を昨年後半からゆるゆると読んでいましたが、ついに読み終わりました~! 寂聴先生の訳は、本当に読みやすくて面白かったです。 前半を読んだ記事は、以前書きましたので、今回は後半について書かせていただきます。 ちなみに、以下の記事は本編の内容にふれまくりますし、最終的な結末についても書いています。 千年前の作品だし、国語の古文の授業やテスト問題にも出てくるし、ある程度、日本人なら知っているであろう前提で書きますので、それは読むのが嫌だなと思われた方は、『

多和田葉子さんの『雪の練習生』を2回読んだ話

多和田葉子さんの『雪の練習生』を2回続けて読みました。 2回続けて読んだのは、1度読んだだ…

「山月記」だけでない『中島敦』を読んで考えたこと

ひょんなことから、ちくま日本文学シリーズの『中島敦』を読みました。 ちくま日本文学のシリ…

老いた親を見送る本を読んで、見送ることと死んでゆくことを考えた話。

たまたま手に取った二冊の本に、共通テーマがあることってありますよね。 そんなつもりなかっ…

村田喜代子さんの『飛族』を読んで考える、国境の島に生きる未来

村田喜代子さんの『飛族』を読みました。 東シナ海の離島に住む老婆たちの生活を、大分から来…

20年ぶりにミステリーを読んだら、クリスティーがめっちゃ面白かった件

約20年ぶりにミステリーを読みました。 先日行ったヘアサロンで、スタイリストさんがミステリ…

カズオ・イシグロさんの『遠い山なみの光』を読みました。

ちょっと前に、カズオ・イシグロさんの新刊が面白い! というような記事が新聞に載っていて、…

安部公房の『人間そっくり』を読んでぐるぐるまわる。

概説書ばっかり読んでいると、ふいに小説が読みたくなります。 特に、NHKのクラッシック音楽番組なんか見てると「あ、物語性に乏しいな、私の日常」って思っちゃうんですよね。何なんだ? たまたま所用で出かけることがあり、電車に乗るなら文庫本よね、ということで、積読タワーの中から割と読みやすそうな本を取りました。 安部公房の『人間そっくり』です。 『こんにちは火星人』というラジオ番組の脚本家のところに、火星人を自称する男がやってくる。その男は取扱注意だとの連絡を受け、脚本家は穏便に