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2023年は親鸞聖人御誕生850年!劇的な生涯と思想を知る2選

2023年は親鸞聖人の御誕生850年という節目の年であり、2024年は浄土真宗立教開宗800年の節目の年でもあります。ここでは親鸞聖人の事績や思想を知るうえで、お薦めの書籍を2点ご紹介します。

図解 歎異抄たんにしょう

 たよる まかせる おもいきる
齋藤 孝 著

「歎異抄」は、鎌倉時代後期に書かれた日本の仏教書として知られ、作者は親鸞に師事した唯円とされています。現代でも司馬遼太郎や吉本隆明、西田幾多郎、五木寛之などの知識人・作家にも多大な影響を与えたことで知られています。

鎌倉仏教の新境地を開いた親鸞の「生の言葉」を聞いていた弟子が、親鸞没後の世界にはびこる「異説」を「歎き」、正しい言葉を伝えていこうというのが基本スタイル。「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」など、一見平易でありながら逆説の効いた表現や、奥書には「みだりに見せてはならない」という一文があるように、時代を超えた命題を提示し、ずっと考え続けられる、奥深い魅力を持っています。

そんな「歎異抄」の魅力を、古今東西の名著を解読してきた斎藤孝先生が、図解をもちいながら解説していきます。「歎異抄」の入門書としてもおすすめです。

◇  ◇  ◇

親鸞に秘められた古寺・生涯の謎

宗祖聖人と辿る旧跡と浄土真宗
山折哲雄 編

中世日本最大の宗教家であり、日本仏教の新境地を開いた親鸞。比叡山での修行・修学、六角堂での夢告、法然のもとでの修行、旧仏教からの反発、越後への流罪、関東での布教など、親鸞の一生を振り返ると、じつに劇的な生涯であったことがわかります。

また、流罪となったのちは関東の地にて20年間、懸命に生きる人びとと共に暮らし、すべての人が同じく等しく救われていく道として、念仏の教えを伝えるようになり、みずみずしく人間味あふれる生き様をうかがい知ることができます。

日本各地にはそんな親鸞ゆかりの旧跡が数多く残っており、法界寺、延暦寺、頂法寺、五智国分寺、専修寺などの旧跡からは、親鸞がそばにいるかのような息吹を感じることもできます。

本書では親鸞ゆかりの古寺・史蹟の紹介をしながら豊富な写真とともにたどり、その偉大な軌跡を探っていきます。


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