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記事一覧
ミーハー記念日第14回(後編) 握手の人〜リリー・フランキーさん〜
※こちらの文章はまだ挿絵がない状態の不完全のものです。
「握手の人(後編)」
全国大会の前日、7月11日に僕は乃木坂にあるソニーミュージックのスタジオでレコーディングを行った。朝、9時くらいにスタジオに入り、夜10時過ぎに効果音の挿入などを除く、僕の役割について全ての作業を完了した。
この日は、はす向かいの部屋でイエロージェネレーションが、隣の部屋では松浦亜弥がレコーディングを行っていた
ミーハー記念日第13回(前編) 握手の人〜リリー・フランキーさん〜
※こちらの文章はまだ挿絵がない状態の不完全のものです。
「握手の人(前編)」
ベンチで1回、自作の詩を朗読してから僕は鞄にしまっておいたMDウォークマンを取り出して、景気づけにその1曲目を聴いてみようとした。
しかし、その時、ワンコーラスも再生することなく僕のウォークマンは電池切れを起こした。これは悪い兆しか? それとも…と思ったが、深く考えずに僕はふと、うしろを振り返った。
僕の背後に
ミーハー記念日第12回 制服の人〜森下くるみさん〜
※こちらの文章はまだ挿絵がない状態の不完全のものです。
「制服の人」
詩の朗読。
この、とてもネガティブな響きを持つ行為を僕がはじめるに至ったのは、デザインコンビとして一緒に仕事をしている目黒雅也の提案によるものだった。
大学卒業後2年ほどして事務所を練馬から西荻窪に移した頃も、僕はいつものごとく仕事に、そして自分自身に、あいも変わらず行き詰まっていた。
仕事の営業に行ってもほとんど
ミーハー記念日第11回 謝罪したい人〜ゆずさん〜
※こちらの文章はまだ挿絵がない状態の不完全のものです。
「謝罪したい人」
僕が妹とゆずのライブに行ったのは1999年の12月で、ゆずがそのグループ名にちなんで毎年行っている無料ライブ、通称「冬至ライブ」だった。
しかし、僕は当初このライブに行くつもりはなく、大学生だった僕の下宿にライブのため田舎から出てきた妹が泊まり、翌日の朝、妹は一人で会場に行く予定だった。
メジャーデビューから間もなく
ミーハー記念日第9回 写真を撮る人〜hiromixさん〜
※こちらの文章はまだ挿絵がない状態の不完全のものです。
「写真を撮る人 その1/結婚したい人」
突然だが、俺は結婚願望がめちゃすごいぜ。
と、こうして一人称が変わってしまうほど僕は結婚願望が強いのである。
結婚を意識してどれくらいになるだろうか。西暦2000年、大学の卒業式のその日、僕は初めて結婚したい、と思った。結婚したい! と心から思ったのはこの日が初めてだった。しかし、この時点
ミーハー記念日第8回 性的な人〜会田誠さん〜
こちらの文章はまだ挿絵がない状態の不完全のものです。
「性的な人」
初めてのキスは19才のときだった。
しかし、19才とは言っても正確には20才の誕生日の数日前だった。
僕はこの「初めてのキス」に、少し長めの前置きをつけなければならない。「血のつながらない」「女の子と」「自分の意志でした」という前置きがつくのである。
というのは、やはり僕があの19の日に交わしたキスをとても気に入っ
ミーハー記念日第7回 ドラマの人〜はしのえみさん〜
「ドラマの人」
大学3年生の頃、高円寺でアルバイトをしていた。その当時、バイトまで時間があまりないときなどによく駅前の立ち食いそばを利用した。
高円寺の駅周辺にはいくつかの立ち食いそばの店があり、僕はガード下のそば屋に頻繁に通った。天ぷらが特に美味しい店だった。
この店は何人かの店員さんが交代でやっていて、僕の行く夕方4時から夜7時くらいの時間には、いつも短い白髪頭で口ひげを生やしたおじさ
ミーハー記念日第6回 歌う人〜三上寛さん〜
「歌う人」
———僕、実はジョン・レノンの生まれ変わりなんだよ————
初対面ではさすがに言ったことはないが、僕はときどき気になる女子にそっとこのことを打ち明ける。
そしてその女子にそれをしっかりと信じてもらえるように、普段からこの事実を打ち明ける場面を丁寧に想像し、練習していた。
時間、場所を設定して相手を決める。
そんな時、場所は新宿御苑や旧芝離宮などの日本庭園をよく使う。
ミーハー記念日第5回 絵を描く人〜安西水丸さん〜
「絵を描く人」
「じゃあ、踏み切りの横の古本屋、あそこに6時半ね」
そう先生がおっしゃったので、僕と目黒(目黒雅也:彼は大学の同期です。ミーハー記念日にはこれ以降ときどき登場するかもしれません)は教室で時間を潰すと約束の時間の少し前に待ち合わせの本屋へ行き、立ち読みをしながら先生を待つことにした。
ここでいう「先生」とはイラストレーターの安西水丸先生を指す。僕と目黒は大学3年の時に先生のイラ
ミーハー記念日第1回 道を行く人〜大槻ケンヂさん〜
「道を行く人」
ある秋の事である。
僕はいつもの様に行き詰まっていた。
数カ月前から漫画を描き初めたが貧困な人生経験のためおもしろいものが描けない。少し描けそうかな?と思ってもすぐに行き詰まる。
そこで、
「この現状を打破しなくては!」
という思いから僕は今まで経験したことのない世界を覗いてみることにした。
数十分後、僕はマジックミラー越しに女の子を選んでいた。場所は山手線の恵比須駅前にある「