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ほっかいどう暮らし211 函館市 シスコライス

お正月休みも最終日の1月4日。息子も娘も帰省を終えそれぞれの生活の場へ帰ってしまうと、家はずいぶんと静かになりました。

その日の夜、ご近所の飲み友達のコーイチさん(50代初め)とゆういちさん(40代後半)と僕、それとうちの妻の4人でお酒を飲みました。

その日は、ふるさと納税の返礼品として送られてきた黒毛和牛(もちろん息子と娘が食べきれなかった分ですが)で「すき焼き」をしました。

さすが霜降りのブランド牛、とにかく「うまいっ!!」の一言に尽きます。

おじさん達も「うまいっ、うまいっ!!」と食べていたのですが、普段あまり野菜を食べないコーイチさんが

そんな食べ方をしていたら、用意した野菜や豆腐など他の具材がたくさん残ってしまいました...。

「まったく、肉ばっかり食べるからだよっ!」と小言のひとつも言ってやろうかと思ったら、妻が

「これだけあったら、明後日の土曜日もまた鍋ができるね」

と言う。

それを聞いて調子に乗ったコーイチさんが

「今日は高級牛肉ですき焼きだったから、明後日は

ど、どの口がそれを言うっ?!

続けて、さらに信じられない事を言い出す。

コーイチさん 「『豪華』って言うくらいだから産地まで買いに行こうぜっ、手分けしてっ」

そう言いながら3枚のカードを作り、「さぁ、ミッションだ。1枚引いてくれ」と言う。

けっこう乗り気のゆういちさんと、なんだか納得いかない僕が1枚ずつカードを引いたところ...

函館っ?!

厚岸も遠いが、函館だって遠い。しかも函館には先月行ってきたばかりではないかっ!

「いやいや、これはひどいっ!!」とモーレツに抗議をしたら、自分が引くはずだった『ホッキ』をゆういちさんに引かれてしまい、厚岸に行くことになったコーイチさんが

「くじ引きなんだからしょうがないだろぅ。ここは男らしく買ってこようぜ」

と言う..そう言われたら...。

「鍋の準備もあるから、遅くても夕方6時には戻ってくること」と言われたので、土曜日の朝は早起きして5時に出発。

夜明け前の国道を一人、走る走る。

初めのうちはラジオを聴いたり音楽を聴きながら楽しく運転していたのですが、当然どこまでいっても話し相手がいない...。

3時間ほど走ったところで、いつもは「くだらない話に呆れたり、自分勝手な言動にイライラさせられる」おじさん達の顔を思い浮かべてしまい

そんなことはありませんっ!!

気を取り直し、オーディオブックで自己啓発本の朗読を聴きながらさらに国道を南下しました。

函館市に着いたのは10時過ぎ。

「さて、アンコウはどこで売っているのだ?」。漁協の直売所だろうか?それとも地元のスーパーで買えるのか??

帰りの時間を考えると、迷っている場合ではない。とりあえず、先月おじさん達と寄った『はこだて自由市場』へ行くことにしました。

はこだて自由市場 さん

さすが「市民の台所」と言うだけあって、馴染みの魚から普段あまり見かけない食材までズラリと並んでいます。

食事ができるスペースもあり、200円でごはんを購入すると

千円ちょっとで、けっこう豪華なマグロ丼や海鮮丼をいただけます。

しばらく市場の中を歩きながら楽しんでいたのですが、「そうそう、アンコウを買いに来たんだった」と思い出し探してみると

「地物アンコウ」を発見。しばらく見つめていたら

「鍋にしてみな。肝も入っているから旨いよ〜」

とお店の方の勢いに押され、2パック購入。

思いの外早くミッションをクリアしてしまったので、函館でお昼ご飯を食べることにしました。

「何を食べようかな。ここでご飯とイクラを買ってイクラ丼にしようかな。それとも人気のラーメン屋さんへ...」なんて考えていたら、またしてもおじさん達の顔が浮かんできて

「よしっ!ここはおじさん達と一緒だと行けないような、オシャレなお店に行ってみようっ!!」

と決意し、赤レンガ倉庫群のありますベイエリアへ向かいました。

伺いましたのは、函館を代表するご当地グルメの一つ『シスコライス』がいただけるお店

カルフォルニアベイビー さん

ロケーションも抜群に良いです。

さっそく入店し、テーブル席へ。チラリとメニューを見て、ここは人気の『シスコライス』を注文。

店内はオールドアメリカンっぽいオシャレな雰囲気。「おじさん達と一緒じゃなくてよかったな〜」なんて考えながら待っているところへ、やってまいりました

シスコライス

バターライスの上にグリルしたフランクフルトが2本。さらにその上からミートソースがかかった一皿。

あっさり目のバターライスと、割とスパイシーなミートソースの相性がよい

フランクフルトは、パリッとした皮の中に肉の旨みがギュっと詰まった感じでしょうか

付け合わせは、見た目も可愛らしい

ごちそうさまでした。函館市民のソウルフード、堪能いたしました。

食後は真っ直ぐ帰路に着きました。道路状況もよく、割と順調にドライブしてきたのですが

苫小牧に帰ってきた頃には、もう真っ暗になっていました。往復で10時間以上、さすがに疲れたな〜。

それでも約束の時間まではまだ余裕があったので、お酒を買うため途中にあったスーパーに寄りました。

そこで偶然にも...

あれっ?コーイチさん...ふとカゴを見ると

いやいや、コーイチさん...あなた...

ズルしたねっっっ!!

おしまい

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