マガジンのカバー画像

産地より

30
運営しているクリエイター

#羅臼昆布

「昆布のほん」出版のお知らせ

「昆布のほん」出版のお知らせ

「たくさんのふしぎ」にデビューします。

福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」を知っていますか。
自分のテーマに取り組んできた大人がガチで読者のこどもたちに、それを紐解いていく本です。おとなが読んでも面白い。時間をかけて生まれる毎月の本たちです。

わたしの最初の著書は、この、「たくさんのふしぎ」の9月号、「昆布のほん」です。文章を担当しました。
羅臼昆布と出会い、自然や歴史を知り、ひとびととの

もっとみる
昆布はどこからどこへ行く⑤羅臼昆布・後編

昆布はどこからどこへ行く⑤羅臼昆布・後編

こんばんは!

きょうは羅臼昆布のダイナミックな旅のお話です。

羅臼昆布を日本で一番使っているのは富山県なんです。

そして、昆布の消費量が日本一。たまに2番目。昆布を使い切る知恵が詰まっているのも富山県。

昭和のころのこどもが昆布をガムのようにかじっていたというのも富山県。(令和になったらどうなのかな。。たまにいるかな。)

羅臼昆布は買うときには割高なのに、どうして県民の日常に根付いたので

もっとみる
富山から世界に広がる羅臼昆布ロードのこと。

富山から世界に広がる羅臼昆布ロードのこと。



 富山県黒部市生地(いくじ)。「黒部の太陽」の黒四ダムから山を越えると海に向かって広がる扇状地にある町だ。渓谷に降った雪や雨は地深く染みこみ、80キロほど離れた町で湧き水にとなってこんこんと湧き出す。硬度38。体にすうと染みていく柔らかな水は、昆布から出汁をとるのに最適だ。

 1800年代、不漁がこの生地を襲った。漁師たちが食べていけなくなり、厳しい自然なれど漁業資源の豊かな根室、歯舞、羅臼

もっとみる
昆布はどこからどこへ行く④羅臼昆布・前編

昆布はどこからどこへ行く④羅臼昆布・前編

こんばんは。

羅臼昆布はわたしにとって、遠いものでした。

原因は、そのお値段です。高いです。

でも、わたしたちが買うようになるまでの工程を知り、使い勝手を覚えたら、今は推しの昆布になりました(⋈◍>◡<◍)。✧♡

❓工程を知ると値段の高さを感じないの❓

いえ、高いものは高いです。それでも、味が濃いので少しで効果がある、とか、やわらかくなりやすいので具として食べられる、とか、おつまみ昆布で

もっとみる
羅臼昆布のヒミツ。合言葉は「あんじょう」だ!!

羅臼昆布のヒミツ。合言葉は「あんじょう」だ!!

こんにちは。

昆布漁が始まって、夏、夏、夏!!の北海道です。

きょうは、羅臼昆布のヒミツのお話です。

海ではこんな昆布が、

こんなになるのは乾かしたから、だけではないのです。

途中なんかこうですよ。乾いているけど緑色だし、ぴろぴろしてるし。

海の中で茶色かった昆布が、乾いてこげ茶色なのはわかるけど、
途中で緑になるってかい!(北海道弁:途中で緑になるっていうんですか!)

漁で水揚げさ

もっとみる
昆布の季節がやってきた。羅臼からの便り。

昆布の季節がやってきた。羅臼からの便り。

北海道の夏といえば、やっぱりウニを思い出しますか?

そのウニは、昆布が大好物。昆布あるところにウニ有りなんです。

だから昆布の産地と、ウニの名産地は一致するんですよ😉

羅臼のウニが甘くて味が濃いのは、羅臼昆布の味を反映するからなんです。

なるほど〜!でしょう?

さて、今日のお話はウニではなくて昆布ですよ。

羅臼の昆布漁師・大友さんが、春の海明け後4月19日から今年の養殖昆布の様子をF

もっとみる