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学資保険って何?

現在お子様はいらっしゃいますか?
まだそのお子様が小さいと、将来自分に何かあった時のために学資保険を
考えている方も多いのではないでしょうか。

ですが、学資保険と他の保険の違いは何でしょうか?
この記事では学資保険について、他の保険との比較もしながら
書いていきます。
子どもが生まれたからというだけで学資保険に加入せず、
自分に合った保険を選びましょう。

1.学資保険とは?

内容
親である自分に万が一のことがあり、亡くなったり働けなくなった際でも
子どもの教育費を準備するための保険です。
また、万が一のことが無くても保険金を受け取ることができ、
利率も預金より高いため、貯蓄の1つとして捉えることもできます。

万が一亡くなったり、働けなくなった際は保険料の支払いが免除されます。
その上、満期になれば契約当初の保険金額を受取れるため、
子どもの進学を諦めずに済むのです。

種類
お金を貯めておく「貯蓄型」と
それにプラスして子どもや自分の医療保険などが付帯されている
「保障型」があります。
貯蓄型は満期で受け取れば元本割れのリスクがありませんが、
保障型は支払った保険料より保険金額が少なくなります。

満期(保険金を受け取れる日)
「満期金」「お祝金」などと呼ばれる保険金を受け取る年齢は
最もお金のかかる大学入学時に合わせて、18歳が最大としている
商品が多いです。
ですが、17歳や22歳まで受け取れる商品や、
高校入学や大学入学などイベントごとに分けて受け取れる商品、
年金のように毎年受け取れる商品もあります。

保険料について
保険料は月々1万円~1万5千円程度が多いですが、
自分の年齢や保険金額、保険料を支払う期間により
前後します。
保険料の支払いは子どもにまだお金のかからない10歳や15歳までに
終わらせる方法、一括払いにすることで支払う保険料の総額を
抑える方法があります。
支払った保険料を保険会社が運用するため、満期までに期間が
あるほど、支払う保険料を抑え、受け取る金額を増やすことができます。

2.学資保険だけで足りる?

学資保険は子どもの教育費を準備するための保険です。
ですが、学資保険だけで足りるのでしょうか?

保険金が200万円~250万円と考えると、足りません。
大学費用だけを例に見ると、
国公立大学:約500万円
私立文系 :約717万円
私立理系 :約822万円
私立医学部:約2000万円~4700万円
となります。
さらに一人暮らしであれば、家賃や生活費がかかる可能性があります。

つまり、この保険は大学で一番費用がかかる1年目に充てるための
お金を用意するための保険と言えます。
全てを賄うには足りないため、プラスで用意する必要があります。

もちろん、保険金額を1000万円以上に設定できるものもあります。

3.学資保険のメリット・デメリット

ここまでで、学資保険がどのような商品かがわかったかと存じます。
ここでは、学資保険のメリットとデメリットを簡単にまとめます。

メリット
・半強制的に貯金ができる
 途中で解約すると元本割れしてしまうため、貯金が苦手でも続けられる
 可能性が高いです。

・資産運用を保険会社に任せてできる
 自身で勉強せずとも、支払った保険料を保険会社が運用してくれます。
 預金口座に入れておくよりお金を増やすことが簡単にできます。

・病気などで保険料の払込が免除となる
 保険料の支払いがなくなるので、子どもの教育費を準備できた状態で
 治療に専念できます。

・確実にお金が用意できる
 自分に何があっても決められたお金を受取ることができます。

デメリット
・途中で解約すると元本割れする
 途中で解約してしまうと、支払った保険料より受け取る解約返戻金の方が
 少ないため、元本割れとなります。

・医療保障や死亡保障がついていると元本割れする
 保障型の商品の場合、同時に医療保険や生命保険に加入しているのと
 同じことになるので、その分運用に回される保険料の割合が減り、
 満期に保険金を受け取っても支払った保険料より少なくなります。
 ただし、別で医療保険等に加入した場合も同じと言えるので、
 そこまで大きなデメリットではありません。

・利率が低い
 確実性はあるのですが、他の投資と比べて利率は低いです。
 高くても21年で109%、つまり100万円が21年後に109万円に
 なる程度です。
 21年間積み立てをするわけではないので、厳密には異なりますが
 年間の利回りは0.4%ほどということです。
 投資の場合、年利5%程度が平均なので、それと比べると
 だいぶ低いことが分かりま
 ちなみに預金での利回りは0.001%です。

・インフレに対応していない
 保険期間中にインフレが加速しても、受け取る金額は同じため、
 十分な用意とならない可能性があります。
 例えば、現在の大学入学費用を100万円と想定し、100万円受け取れる
 保険に加入したとして、20年後の学費が110万円だと10万円不足する
 という事です。
 政府は年間2%のインフレ率を目指しています。
 20年後には約48%になっています。
 現在インフレ率はそこまで伸びていないのですが、
 上がっていってはいるので不足する可能性は十分あります。

4.学資保険と他の保険の違い

ここからは、学資保険が良いのか別の保険や投資がいいのかについて
考えていきます。

まず、目的は教育費の貯蓄と万が一の際の教育費の保障に分けられます。

・貯蓄面から見ると
 利回りを考えると圧倒的に投資が良いでしょう。
 金額にすると

 例:月1万円を20年間投資で運用した場合→約411万円(年利5%で計算)
   月1万円を20年間学資保険に支払った場合→約250万円
                         (年利0.4%で計算)

 となります。
 約160万円異なるという事は、大学の学費1年分の差がつくという事です。
 ※投資の場合、リスクがあるため確実に年利5%になるわけでは
  ないので、ご注意ください。

 ただし、投資を勉強する時間がない、貯金をすぐ使ってしまう方は
 学資保険の方が結果的に貯まる可能性はあります。

・保障面から見ると
 保障の面から見るとどうでしょう。
 万が一の際も保険金を受取れるので違いはないように見えます。
 しかし、学資保険は満期が子どもの大学時代に迎えるため、その後の
 保障はありません。
 その後、生命保険に加入しようとしても、今加入するよりも
 高くなるでしょう。
 そうであるならば、掛け捨てで安い終身型の生命保険に加入する方が
 長い目で見るとお得の可能性が高いです。

 また、保険は年々進化しています。
 途中で学資保険の補償内容では不十分と感じても、元本割れのリスクが
 あるため、切り替えが難しいです。
 ですが、掛け捨てであれば元本割れのリスクがなく、
 切り替えが容易です。
 一つは最低限の保障、もう一つを時代に合わせて切り替える用にして、
 保険料の負担の増加を抑えるなど、自由もききます。

 ただし、これは補償を1つとしてみた場合です。
 生命保険は入っているが、子どもが独立するまでは補償内容を
 充実させたいなど、期間を決めた上乗せの保障とするのは
 1つの手段だと思います。
 もちろん、上乗せとしても就業不能保険などもあるので、
 別途検討する必要はあります。

以上のことから、学資保険が合う人は少ないように思います。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか?
学資保険は昔は良い商品でしたが、今は少し時代遅れな気がしますが、
上乗せの保険と考えるとありかもしれません。

これはあくまで私の意見ですので、別の方には別の考えが
あり、これが正しいというわけではありません。
最終的にはご自身に合うかしっかり考えて加入しましょう。

〈参考〉
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アガルートメディカル
三井住友銀行

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