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考えごと。

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考えごと集です。テーマはバラバラ
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2023年3月の記事一覧

小説「土を喰らう十二ヵ月」にある「竹笑う」

小説「土を喰らう十二ヵ月」にある「竹笑う」

風で竹がなびく様子を「竹笑う」というそうだ。

強風であろうが、弱風であろうが、順風であろうが、逆風であろうが、どんな風が来ようとも平然としてあらがわず、涼やかに揺れる竹の様子が、笑っているように見えるからだそう。つまり「竹笑う」とは、どんな風が吹こうとも、抵抗も我慢もしない生き方をいう。

ついでにここでいう我慢とは、耐え忍ぶこと、こらえること、という意味ではない。我慢とは仏教語で七慢という傲慢

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「サピエンス全史 上」を読んで、男女の格差を考える

「サピエンス全史 上」を読んで、男女の格差を考える

「男女間の格差」

女性の社会進出が叫ばれるようになって久しいが、しかしこの日本ではまだまだ男性優位な部分があるのは否めない。人類の歴史をたどってみると、農業革命以降、世界のほとんどが、男性を高く評価する社会を形成した。たしかにクレオパトラ、エリザベス1世、卑弥呼など、女性が指揮者として頂点に立つ例もあるが、しかしそれはわずかな例にすぎない。

なぜだろう。男性は本当にそれほど優れているのだろうか

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ウクライナ情勢を考える

ウクライナ情勢を考える

2月に入ってから、ウクライナの隣国であるモルドバで緊張が高まっている。モルドバのサンドゥ大統領によると、ロシアがモルドバ国内でクーデターを計画しているというのだ。これが本当に起これば、モルドバもこのウクライナ戦争に巻き込まれることになる。

いっぽうロシアのプーチンは、ウクライナがモルドバの親ロシア派地域を攻撃しようとしていると訴えている。これは2014年のクリミア戦争と同じような口実のようだ。と

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播磨灘物語「高松城水攻め」から考える

播磨灘物語「高松城水攻め」から考える

播磨灘物語、これから秀吉による「高松城水攻め」が始まるところだ。この水攻めという戦い方を初めて知ったのは、じつは10年くらい前にみた映画「のぼうの城」だった。

映画の冒頭シーン。市村正親さん演じる秀吉が、高松城を攻略するにあたって水攻めを敢行するのだ。堤防を決壊させ、水しぶきをあげながら高松城へと流れる足守川を眺めながら高笑いする秀吉。忘れられない。

当時のボクはまだ坂本龍馬などの幕末を読みは

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