マガジンのカバー画像

小説『かたかた片想い』

14
女子高生百合小説。
運営しているクリエイター

記事一覧

「かたかた片想い」第1話

きらきら ファインダー越しに見る君の涙は儚く美しい――。 *  「――円歌。まーどーか」…

真島朗
3か月前
6

「かたかた片想い」第2話

ゆらゆら 「ねぇねぇ!!志希先輩とどういう関係なの!?」  翌日には好奇心旺盛な複数の女子…

真島朗
3か月前

「かたかた片想い」第3話

ふわふわ 『ダメだった!』  バスケ部が他校と練習試合をする前日の夜。自宅のベッドでゴロ…

真島朗
3か月前
1

「かたかた片想い」第4話

ぐらぐら  結果をお伝えすると、体育祭で総合優勝したクラスは志希先輩のクラスでなければ葵…

真島朗
3か月前
9

「かたかた片想い」第5話

ぐるぐる   観覧車でゴンドラが段々と下がって行く間のことをすぐには思い出せなかった。私…

真島朗
3か月前

「かたかた片想い」第6話

ぴりぴり  その後、志希先輩はしばらく私を抱きしめたと思ったら「元気になったから戻るね」…

真島朗
3か月前
1

「かたかた片想い」第7話

じりじり 「もうすぐ夏だね!!」 「あぁもう大きい声ださないでくださいよ先輩」 「夏と言えば海だね!!」 「私が海好きそうに見えます?」 「見えないね!!」 「だから声大きいですって」  7月。周りはすっかり夏服に着替え、私は冷え性だからそれほど変わりはない季節。そして期末テストが近づいたある日の休日。志希先輩は私の部屋に居た。部活で忙しい先輩とは遊園地以来デートらしいことも出来ていなかった。だから先輩のテスト勉強の時間を一緒に過ごしたいという要望を断れず、我が家に先輩が

「かたかた片想い」第8話

ぐいぐい  志希先輩の行動によって心をかき乱された私は結局テスト勉強に集中できなくて、期…

真島朗
3か月前
4

「かたかた片想い」第9話

ふつふつ  その後は葵とかき氷を食べに行って、記憶にも残らないような取り留めない話をたく…

真島朗
3か月前
6

「かたかた片想い」第10話

ばくばく 「一緒に入る?」 「え?嫌ですよ」 「でも汗すごいしー、入りたくない?」 「一緒…

真島朗
3か月前
1

「かたかた片想い」第11話

ぽろぽろ 「おはよう円歌」 「……あおぃ?」  本日3度目の目覚めと2度目のお目覚めの挨…

真島朗
3か月前
5

「かたかた片想い」第12話

ばいばい  しばらく黙ったまま、私は晴琉がくれたぬいぐるみを抱えて晴琉と並んでベッドに座…

真島朗
2か月前
2

「かたかた片想い」第13話 完

きらきら 『葵が退部した』  志希先輩と別れた次の日。先輩が旅行から帰って初めて部活に参…

真島朗
2か月前
1

「かたかた片想い」エピローグ

新たな私たちの1ページ――。 『え!?付き合ってないの?』 「うん」  葵と花火を見た夜。“大事なもの”を撮った私と葵はその後手を繋ぎがら黙ってただ花火を見ていた。花火大会が終わって、そのまま葵は家まで送ってくれた。いつもと変わらない会話だけしていて、それが幸せだった。家に帰ると晴琉から着信があったから、今折り返したところだ。 『何で!?』 「レギュラーになるまで待ってって」 『何それ!?真面目すぎるでしょ!』 「ね。でもいいんだ」 『なに嬉しそうな声して~』 「えへへ