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【生き方に正解なんてない】

私は普段映画を全く観ない。
でもそれでもどこかとても惹かれてしまって、観るのがもったいなくて、Netflixでチマチマみた映画。「ちひろさん」

自分の心も軽くなったし、色んな思いが溢れてきたから文章にしておきたいなと思って書いてみる。

「男の子は男らしく女の子は女らしく生きるべき」
「大学に行き就職するのが幸せの道」

そういった価値観が根付いていた世の中に生まれて育ってきた今の若者達。
実際そんな世の中で生きてきたけど、自分はどこか窮屈を感じていたり、自分らしくないかもと違和感を感じている人にとって”そのままでいいんだよ”と優しく包んでくれるようなお話だった。

自分の親世代は、男らしさ、女らしさを吸収して育ってきている。
ある意味幸せのレールはこちらですよ、安定の道はこちらですよ~が分かりやすかった世代。

でも今は自分が自分として生きて幸せになるためにはどうしたらいいのかを問われる時代。
そこに型はない。
そうなったときにロールモデルとなる大人もいない。
そんなロールモデルになっているのが主人公である”ちひろ”

なにかに囚われている人にとっては誰しもが救われる映画なんじゃないかなと思う。
私もよく「こうあるべき」姿に囚われて自分の首を絞めてしまうことがある。

べつに誰かから、「そうしなさい」とか「そうあるべきだよ」って言われたわけでもないのに、自分で自分の価値観によって自分を苦しめてしまう時。

そういった価値観に苦しんでいる人に、
もっと自由に生きていいんだよ!自分らしく羽を伸ばしていいんだよ!って伝えてくれるような映画だった。

生き方に正解なんて存在しない。
自分が生きたいように自分の人生を謳歌していけばいい。
自分だけが正解と思えればいい。

自分もだけど、家族、親の価値観と自分の価値観の差で苦しんでいる人は多かれ少なかれいるんじゃないかなと思う。

ポジウィルの社長、金井芽衣さんも仰っていた。
(ポジウィルは人生設計を軸に自分がどう生きたいかでキャリアを考えていくサービスを展開している会社だ)


20代の悩みの中で上がってくるのが親の問題だと。
”親を悲しませたくないから”とか”親がこうしてほしいこうあるべきだ”
と言ってくるから・・などだ。

親の価値観と自分の価値観で悩む人は多いんだと思う。
私もその一人。家族は傷つけたくない、でも自分の生き方、自分の心にも素直に生きていたい、その葛藤だ。

私は今仕事で障害をお持ちの方の就職の支援をしている。そんな中でも絶対的に問題に上がってくるのが親の存在。
「正社員になりなさい」
「大手企業に入りなさい」
「障害者雇用ではなくて一般雇用で働いてほしい」
「障害は診断されていないのだからあなたは普通だよ」
これはあくまで一部だけど、大体親御さんと家族面談をしていてもこんな感じ。

自分の望む生き方、安心できて心に良い生き方を選択したいけどそこに親の存在によって苦しさが生まれる人は多い。

本来、今の時代は羽を伸ばしていいはずなのに。

そんな人達にとって、「ちひろさん」は自分を肯定してあげられる、勇気にも繋がる映画なんじゃないかと思う。

私はここ2年間十分羽を伸ばして生きたいように生きさせてもらっている。
でもこの行動によって誰かを苦しめて生きているんじゃないかと思う時がある。

実際、家族を悲しめ苦しめてしまっているんだと思う。

でもそれでも”自分の生きたい生き方はこうだから”
と胸を張って少しずつかもしれないけど、家族を笑顔にさせられるように生きていきたいと思う。

人生一度きり。
悩んで怖気ついていたらすぐ終わってしまう。

沢山笑って沢山走って転んで立ち上がって生きていこうと思う。

そう思わせてくれた映画に感謝です。


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