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内なる凶器

ストレスとは内なる凶器である。内なる凶器は、少しずつ少しずつゆっくりゆっくりあなたを切り裂く。気がついたら神経も切られてしまって、感覚がなくなる。内なる凶器の存在に気がつくときは、外まで流血してしまってから。その時には、もう立つことができなくなってしまっているのだ。

そんなことを感じるほど、私はストレスに弱い。というか、自分自身のストレスというよりは人のストレスが憑依したような感覚になり、気がついたら私がやられている。この感覚はなんなのだろう。だから私は都会が苦手だ。

私自身は日々楽しく過ごしていて、大好きな人たちと大好きな場所で過ごしている。のだが、満員電車一本に乗ろうものなら、即座にくらう。私自身には何にも原因がないのに、だ。

それを感じたのも、ここ約3週間の出張を通して。私は移住したての沖縄には帰らずに、出張続きでタイ、北海道、東京と移動している。そしてタイにいる時も(長くタイに住んでいたこともありタイは私にとっては落ち着く場所)、北海道にいる時も、こんなにも長く遠くへ出ていて、かつずっと人と動いているのに(一緒にいるのは大好きな人たちではあるが)、ストレスに弱いと思っていたこの私が、体調不良に全くならなかった。居心地のいい人たちとずっといたので全く苦ではなく、むしろすごく楽で、何も辛いことはなかった。そして東京に帰ってきてからも、しばらくは実家のある埼玉にいて、ほとんど都心へ出ていなかったので何も問題なく過ごし、今回の出張は順調だと思っていた。

が、しかし、ある日1日ずっと新宿で時間を過ごすことになり、朝から街中にいて、だんだん午後になってくるといつものなんとも言えない感覚が襲ってくる。あぁ、またこれだと思い、夜までいる予定が耐えられなくなり早めに帰宅することにした。

私自身にストレスがあるわけではないが、すれ違う人すれ違う人のストレスを吸ってしまっているようだ。そしてそれが、私を内側から傷づけてくる。追い出そうにも追い出し方がわからない。東京にいるのもあと少し。すれ違う人たちが、みんなストレスを持たないハッピー野郎だったら、きっと東京も好きになれるのに。

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